- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784260028578
作品紹介・あらすじ
臨床医が看護学生と考える「死にゆく患者といかに語るか」についての超・実践的コミュニケーション論。がん告知と積極的治療の中止(Breaking Bad News)の方法、DNR(Do Not Resuscitate;心肺蘇生を行わないでください)の限界、インフォームドコンセントのあるべき姿とは。臨床の泥沼で最善のものを見つけるために知っておきたい信用と信頼のコミュニケーション・スキルを学ぶ全7講。
感想・レビュー・書評
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自分の健康に思うところもないし、医療従事者を目指す予定もないのですけど、タイトルが目に留まって積読してた本。コロナ禍になって、他人事ではないかもとようやく読みました。
患者も読んだほうがいいと、最初の章くらいまでは思ってました。多分読まないほうがいい、笑。知らないほうがいいこともある。が、大半は従事者の方ってすごいなと、そういう内容です。
このページ数なら普通は2週もあればよみきれるけど、内容がたいそう濃くて4ヶ月くらいかかりました。
が、非常に整理されて読みやすく、かつ言い回しもいい意味で乱暴だったり丁寧だったりで全く暇しません。
答えのない問いに、ある程度の節目を示してると思います。参考になりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みごたえのある一冊。医療従事者でなくても、死生観、人生観を考える時に、さまざまな視点を与えてくれるかと。身内を癌で亡くした20年前のことを色々と思い出しつつ、今後自分が、または家族が死に直面した時にどうすればよいかを考える良いキッカケとなった。
それにしても、國頭先生が本当に素晴らしい。自分が癌になったら、是非先生に最期に立ち会ってほしい、と思わせられた(笑) -
看護大学の新入生への講義形式での論調。ドラマや実例をユーモアたっぷりに引用しており非常に読みやすく、想像しやすい。
答えがないことを答えがないなりに、受け止めていく姿や、お互いがそう知りながら、とことんその関係を維持する姿は、人間らしく、あたたかさのある表現だった。
自分がやってることは間違ってないと思えた。 -
アタマでっかちの職場(病院)にイラつくことも多々ある自分にとって、著者の先生の毒を含んだコメントは痛快。でも、ベースは優しさに満ちた本。
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読み応えのある本。
緊急時に蘇生の適用となるかどうか、患者本人と家族親族の関係性といったテーマが1番心に残った。
こういうことを知っておいてから、自分も死んでいきたいと思った。 -
「医療職必携」とツイッター上で一時期もてはやされていた本。 家族に延命処置しない許可をもらうってのは、家族自身が患者に対して死刑宣告するようなものっていう考えには胸を射抜かれた気持ちとなった。ただ貰い物に関してはどうなんですかね。
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漢の終末期ケア本。
看護学生に対する講義集だが、すべての医療者に読んでほしい一冊。ただし医師には厳しいですぞ。 -
薬剤師として、患者さんと応対する際の心構えと言うか、接し方と言うか。少なからず私が今まで思っていたことに対して、似ているところも似ていないところもあるのですが、特に似ていないところが、國頭先生らしくぶっちゃけた想いと共に表現されているところが、特に考えさせられて、非常に勉強となった本でした。対象の看護師さんだけではなく、医師も薬剤師も勉強になります。