人道に対する罪: グロ-バル市民社会が裁く

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  • 青木書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784250209048

作品紹介・あらすじ

1990年代以降の国際刑事法廷、国際刑事裁判所(ICC)規程の成立など、進展する「人道に対する罪」の法解釈を整理、さらに日本における「慰安婦」問題や「植民地責任」を検討し、東京裁判判決、パール判事意見書の意義を国際刑法の文脈のなかに位置づける。

感想・レビュー・書評

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  • 人道に対する罪の被害は他の被害とは比較しえない。それぞれに一回限りの悲劇がある。ユダヤ人にとってホロコーストが他に2つとない、大文字のホロコーストであるといわれるように、ヒロシマ、ナガサキも他に2つとない、大文字の固有名詞のヒロシマ、ナガサキである。被害の大きさや、犠牲者の苦痛を比較することは不可能である。非核するためには犠牲者数といった数値を示す以外にないが、数字では示すことのできない被害、記憶されていない無数の死者、語られていない無数の悲劇と苦痛がある。比較不能な悲劇、それが人道に対する罪なのだ。

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著者プロフィール

一九五五年札幌生れ。朝鮮大学校法律学科講師。日本民主法律家協会理事、日本友和会理事、救援連絡センター運営委員。著書に『軍隊のない国家』(日本評論社)『旅する平和学』(彩流社)非国民シリーズ3部作『非国民がやってきた!』『国民を殺す国家』『パロディのパロディ――井上ひさし再入門』(以上耕文社)『ヘイト・スピーチ法研究序説』『ヘイト・スピーチ法研究原論』『ヘイト・スピーチ法研究要綱』『黙秘権と取調拒否権』『憲法9条再入門』(以上三一書房)『500冊の死刑』(インパクト出版会)、共編著に『思想の廃墟から』(彩流社)『思想はいまなにを語るべきか』『新にっぽん診断』(三一書房)等。

「2022年 『令和から共和へ 天皇制不要論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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