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- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784250209048
作品紹介・あらすじ
1990年代以降の国際刑事法廷、国際刑事裁判所(ICC)規程の成立など、進展する「人道に対する罪」の法解釈を整理、さらに日本における「慰安婦」問題や「植民地責任」を検討し、東京裁判判決、パール判事意見書の意義を国際刑法の文脈のなかに位置づける。
感想・レビュー・書評
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人道に対する罪の被害は他の被害とは比較しえない。それぞれに一回限りの悲劇がある。ユダヤ人にとってホロコーストが他に2つとない、大文字のホロコーストであるといわれるように、ヒロシマ、ナガサキも他に2つとない、大文字の固有名詞のヒロシマ、ナガサキである。被害の大きさや、犠牲者の苦痛を比較することは不可能である。非核するためには犠牲者数といった数値を示す以外にないが、数字では示すことのできない被害、記憶されていない無数の死者、語られていない無数の悲劇と苦痛がある。比較不能な悲劇、それが人道に対する罪なのだ。
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