- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199070198
作品紹介・あらすじ
十五代目・片岡仁左衛門。5歳で初舞台を踏み、以降、歌舞伎界に貢献。「女殺油地獄」「忠臣蔵」などの代表作があり、長らく本名の片岡孝夫として、活躍の場を映像メディアでも展開してきた。「寡黙のひと」仁左衛門の聞き手となるのは、ノンフィクション作家・小松成美。怪我による半年以上の休養を経て、2014年6月に復帰した仁左衛門の最新インタビューを加筆し再構成。中村勘三郎と共演した思い出の秘蔵写真も掲載。歌舞伎ファン待望の文庫化!
感想・レビュー・書評
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2002年刊行の当代片岡仁左衛門のインタビュー本、を2014年に文庫化したもの。
舞台の上の仁左衛門さん、かっこよくて大好きなんですが、この本での語り口からはまた、その人の好さがにじみ出ていて、なお素敵。
1960年ごろは上方歌舞伎の衰退期で、関西では興行がなく芝居ができなかったという。商売替えまで考えたけれども、やっぱりこりゃあかんということで、十三世仁左衛門(現仁左衛門のお父上)が自腹で借金をして「仁左衛門歌舞伎」を立ち上げたのが昭和37年(1962)のこと。このとき家族一丸となって苦労した末、少しずつ芝居も増え、東京の芝居にも出るようになり、やがて「片岡孝夫」として人気者になるわけですが、辛酸を忘れない謙虚さが好もしさの元なのかなあ。
また、玉三郎とのコンビで大人気を博した「孝・玉」時代の思い出話もなんというか…「男の友情」というには妙に美しすぎて、演出次第じゃそのままどこぞのBL作品の一場面だわよと思ってしまいました。これはひとえに玉三郎さんの妖しさゆえでしょうか…。
そんな仁左衛門&玉三郎の共演が、二月に引き続き三月も歌舞伎座で見られます。ありがたや。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
努力の人。
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やっぱり、仁左衛門さんすてきやなあ。
文庫化してとっても嬉しい。