【Amazon co.jp限定】美しい彼 書き下ろしショートストーリー付き (キャラ文庫)

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  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784199007811

感想・レビュー・書評

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  • 吃音症の為無口で友達もいない・平良✕人気者だけどクール・清居。彼らの高校時代はちょっと読んでいて気分が良いものではなかったけど、ここまで清居への信仰心というか崇拝している平良の突き抜けてる感が、キモい通り越して感心するほど… これでどうやって恋愛にいくんだろうと思っていたけど清居視点の『あまくて、にがい』でこう来るのかぁと、さすが凪良さんと思った。咬み合わない2人に思わず清居、頑張れ!って思っちゃいました。ネガティブ俺様になるほどな…と。とても面白かったです。

  • 前半の高校生時代、いじめ(パシリ)のシーンは読んでいて胸糞悪くなるけれど、どんな状況でも平良の気持ちは怖いほどブレなくまっすぐ清居に向けられて、その清居も自分のスタンスを変えないところが救いだった。
    数少ない二人きりのシーンは暴言が降ってきながらも穏やかな雰囲気が流れていて良かった。
    卒業式後ではおおおっ!?となり後半は清居が思ってたよりも感情の起伏が激しくころころと感情が変わっているのが可愛かった。どこまでもネガティブな平良に振り回されながら必死に彼との距離を縮めようとする清居になんども頑張れ、と応援してしまった。
    ただ気持ち悪い人は嫌だけどここまでピュアだと読んでいて可愛く思えてしまう…きもピュア攻いいですね。

    読む前と読んだあとだと表紙の清居の表情が全く違うものに見えて。ごちそうさま!と言いたくなります。

  • 吃音のせいで、ピラミッドの底辺にいる攻めと、攻めをパシリに使いながら誰に媚びることもしないキングである受け。

    凪良先生は小道具使いが上手いですね…攻めが心の中でアヒル隊長に呼びかける所とか切なすぎる。
    受けを崇拝しすぎて、キモい、ストーカーと言われる始末だけど、そんなに気持ち悪いほどの執着ではなかった。

    そんな攻めが違う意味で孤高な受けに惹かれていくのは充分共感できた。でもやっぱり受けの行動は快く思えないし、どういうつもりでパシリにさせたのかよく分からなかった。後半の受け目線の話からは、案外受けが普通の思考の持ち主だと分かってからは余計にそう思う。もっと浮き世離れした人だと思ってたから…。でも、崇拝され過ぎて恋愛に発展しないすれ違いは切なかった。

    どうでもいいことですが、なぜエロ事に関しては攻めは落ち着いててイニシアチブ握っているっぽいのだろう(笑)ちょっとそこを攻め目線で読みたかった。

  • ストーリー的には悲壮感たっぷり重いストーリーととらえてたけど清居のオレ様なのにピュアなとこになんか憎めず、平良の意外と男っぽいとこになんか救われたかんじで読んだ後はあっ、もう、こいつらって思わず笑ってしまった。もう、勝手にして!って感じ(〃艸〃)

  • 元いじめられっ子で下僕のストーカー×美形、つまり根暗でオタクっぽくて昔も今もキモイあいつを俺はなんで好きになったんだ!?という部分が非常に良かったし、大好きで、良かった。良かった(大事なことなので2回)。こういう、美人で、高慢で、寂しがりの受けはぜひ立花慎之介の声を与えたい。
    凪良ゆう作品のキャラクターはどれも活き活きしているところが好きなのだけど、これも葛西リカコ画の美術的な美しさに凪良要素が加わって、間違いなく今年最後の名作だった…。

  • きもウザ攻×強気美人受。
    凪良センセは、こういうタイプの攻を描いたら異常に上手いとつくづく思いました。あの「恋愛犯」以来の突き抜けた感ある、アブナイ困った攻ですw
    平良は、「恋愛犯」の日永みたいにここまでやるかという執着ストーカー型のDT攻という共通点はあるけど、陰湿感がうすく、どちらかというとアイドルの追っかけファン気質みたいなものを感じました。神を穢しちゃいけない、という思考が分かりすぎて辛かったです…w
    熱烈な信者、崇拝系で、平良の清居に対する気持ちには苦笑しながらも圧倒されました。
    一兵卒とか、アヒル隊長にもうけまくりました!実はかなり面白いヤツじゃないかと推測。

    学園生活にスクールカーストの状況を交えながらの描写や、平良と清居の奇妙な交流に甘酸っぱいものを感じました。心無い同級生の仕打ちにも飄々として弱さを見せない清居や、学校では底辺でも家庭的にはとても愛され恵まれている平良には、どこかほっとさせるものがあります。

    「ビタースイート・ループ」では、平穏な大学生活を送る平良が未だ引きずっている未練に共感してドキドキしてしまいました。好きって言って勝手に終わってる平良にはすっごく苛立ちながらも、何とかしてあげたくなります…
    そして別の子とくっつくかと、とってもヤキモキさせられました。

    「あまくて、にがい」はそれまで全然わからなかった清居の心情があふれんばかりに伝わってくるすごくいい話でした。ちょっと感動。
    そんな風に思ってたなんてね…そうだったのね…!
    と、ニヤニヤがノンストップになってしまいました。もう、ヤバいです。清居がかわいすぎる!悶えました。
    気持ち悪い戯言を、複雑に甘い気分で聞いてた…とか、何なのこの二人は。あまーいです。

    思っていたよりとても後味の良い仕上がりです。
    Hシーンは期待以上でしたが、時折クスッと笑わせる場面も。エロ的にかなり面白いことになっていました。
    葛西リカコセンセのイラストがとてもきれいで美しい彼のイメージが湧き上がります。

    後日談SSは平良がまたとんでもないことやらかしちゃっていました。愛はすごく感じたけど、今度はもっとラブラブイチャイチャで平穏無事な二人の様子も読んでみたいですw
    読み返すこと間違いなしの一冊。

  • 流れていくアヒル隊長には身につまされる思いです。

    AmazonのSSも短くてもしっかり平良が描かれていてさすが凪良さんです。

  • 同級生 
    吃音が原因で無口で友達もいない・平良×人気者・清居

    切り口が凪良氏らしく、心情的に痛いけれど染み入る感じ。
    清居の、なかなか両想いになれない現状にヤキモキするところや、ヤキモチが可愛くていいね。

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著者プロフィール

1973年生まれ、京都市在住。2007年、BLジャンルの初著書が刊行され、デビュー。17年『神さまのビオトープ』を刊行し、高い支持を得る。19年『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で「本屋大賞」を受賞する。同作は、22年に実写映画化された。20年『滅びの前のシャングリラ』で、2年連続「本屋大賞」ノミネート。22年『汝、星のごとく』で、第168回「直木賞」候補、「2022王様のブランチBOOK大賞」「キノベス!2023」第1位に選ばれ、話題を呼ぶ。翌年、同作の続編にあたる『星を編む』を刊行した。

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