マイ・ダディ (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198946708

作品紹介・あらすじ

ムロツヨシ初主演!
映画『マイ・ダディ』9月23日(木・祝)全国公開に先がけ
小説版発売!

確かめようのない過去。それでも愛する娘を救いたい――。
娘を救うため必死に奔走する父親の姿を描くヒューマンドラマを完全小説化

御堂一男(ムロツヨシ)は、中学生の娘・ひかり(中田乃愛)と2人暮らし。
最愛の妻・江津子(奈緒)は8年前に他界。一男は小さな教会の牧師をしながら、
ガソリンスタンドでアルバイトに励みつつ、ひかりを男手ひとつで育てている。
思春期に突入したひかりはちょっぴり反抗的な時もあるが、優しくて面白い
お父さんのことが大好き。
牧師として多くの人に慕われ、たまに娘と些細な喧嘩をしながらも、
2人の穏やかで幸せな日々は続いていくと思っていた。

ある日、突然ひかりが倒れる。病院で下された診断は“白血病”。
混乱し事実が受け入れられない一男だったが、なんとか自らの口で病名をひかりに伝える。
「私……頑張るね」覚悟を決めたかのようにつぶやくひかりに、
「あぁ。頑張ろう」と力強く応える一男。
つらい闘病生活をなんとか乗り越え、退院できることになったひかり。
喜びでいっぱいの一男だったが、担当医師からある衝撃的な事実を告げられ――。

ⓒ2021「マイ・ダディ」製作委員会

感想・レビュー・書評

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  • 妻は8年前に他界。牧師の父と中学生の娘の父子家庭に襲い掛かった悲劇。娘に下された病名は白血病。さらに明らかとなる衝撃の真実を前に、親子と仲間たちで困難を乗り越えるハートフルストーリー。

    書店で見かけた平置きの本作品。
    帯にデカデカとムロツヨシ。

    ムロツヨシちょい好きおじさんの私は当然手に取る。
    父娘の絵の装丁にマイ・ダディの文字。

    ミーも娘をもつダディであり、帯もムロツヨシであることから購入に至った。いわゆる衝動買いだ。

    親子愛、夫婦愛、友情、絆。
    率直に予想通り、想像通り、期待通り、あったかい物語だった。

    最近多忙な日々が続き、大好きな読書ペースも落ち、気分も下降気味だった私にとっては、欲していたあったかさだった。

    同じダディならではの共感は勿論あったのだが、主人公である父が牧師であり、ガソリンスタンドでアルバイトしているという設定が小洒落ている。

    そして、無神論者の私にとって聖書は皆無。
    そこに聖書の一説を物語に取り入れてくるところが小洒落ている。

    さらに、ホームレスで元キャメラマンのチョーさんと父が終盤に酒を酌み交わすシーンで、チョーさんが放ったセリフが、ひときわ小洒落ている。

    ちょいちょい小洒落てくるあたりが、また小洒落ているので、きっと映画も小洒落ているのだろうと劇場を調べてみたが、関東圏の近場は上映終了していた。と同時に、そもそも本作品が映画のノベライズ本であることを知る。

    どこまで小洒落た作品なのだ。
    是非映像でも観たい作品なので、レンタルが開始されるその日まで、小洒落て待とうと思う。

    • NORAxxさん
      akodamダディ、こんにちは。
      私もムロさん 好きだなぁ。小洒落小説との事ですが、ムロさん自体が小洒落感ありますもんね。想像が沸き立ちまし...
      akodamダディ、こんにちは。
      私もムロさん 好きだなぁ。小洒落小説との事ですが、ムロさん自体が小洒落感ありますもんね。想像が沸き立ちました(*^^*)

      映画は気になったが結局コロナ禍で足は動かず...私も配信されたら真っ先に見るぞぉぉ!!
      2021/11/13
    • akodamさん
      ディアNORAxxさん、こんにちは。

      相棒もムロツヨシ好きなのは嬉しいっすなぁ(*´-`)
      彼の小洒落た感、欲してます。

      お互い映画で拝...
      ディアNORAxxさん、こんにちは。

      相棒もムロツヨシ好きなのは嬉しいっすなぁ(*´-`)
      彼の小洒落た感、欲してます。

      お互い映画で拝見しましょ。
      せーのっ!小洒落た感!(´∀`*)
      2021/11/13
  • 小さな教会の牧師・御堂 一男。そして、娘のひかり。苦労は絶えぬども、つましくも2人で生きて来た日々。

    そんな2人に悲劇が襲う。なんとひかりの体に病魔が襲う。更に、病院で信じられない『事実』を突きつけられる。
    愛する一人娘・ひかりの命を救うため、一男はある決意を固める。

    表紙の2人のイラストが、ほんわかして、とても素敵です。

  • +++
    確かめようのない過去。それでも愛する娘を救いたい――。
    娘を救うため必死に奔走する父親の姿を描くヒューマンドラマを完全小説化

    御堂一男(ムロツヨシ)は、中学生の娘・ひかり(中田乃愛)と2人暮らし。
    最愛の妻・江津子(奈緒)は8年前に他界。一男は小さな教会の牧師をしながら、
    ガソリンスタンドでアルバイトに励みつつ、ひかりを男手ひとつで育てている。
    思春期に突入したひかりはちょっぴり反抗的な時もあるが、優しくて面白い
    お父さんのことが大好き。
    牧師として多くの人に慕われ、たまに娘と些細な喧嘩をしながらも、
    2人の穏やかで幸せな日々は続いていくと思っていた。

    ある日、突然ひかりが倒れる。病院で下された診断は“白血病"。
    混乱し事実が受け入れられない一男だったが、なんとか自らの口で病名をひかりに伝える。
    「私……頑張るね」覚悟を決めたかのようにつぶやくひかりに、
    「あぁ。頑張ろう」と力強く応える一男。
    つらい闘病生活をなんとか乗り越え、退院できることになったひかり。
    喜びでいっぱいの一男だったが、担当医師からある衝撃的な事実を告げられ――。
    +++

    映画のノベライズのようである。妻を交通事故で亡くし、娘と二人で暮らす、町の小さな教会の牧師・御堂一男が主人公。ガソリンスタンドでアルバイトをしながら、懸命に生きているが、彼にも娘のひかりにも次から次へと試練が降りかかる。一瞬疑いそうになることはあっても、根本では常に神を信じ、その思し召しに従って乗り越えようと心を尽くす一男の姿と、それを見て自分たちの善意を差し出す周りの人たちの関係に胸を打たれる。大切なのは、やはり人間性なのだと、改めて生きる姿勢の大切さを教えられる思いである。神様は、乗り越えられない試練を与えないという言葉を、心から信じたいと思わされる一冊である。

  • 今の自分の心情に合っていて、最後までおもしろく読みました。
    映画も観たくなりました。

  • 一男って、なんて愛情深いのだろう。
    ひかりが最愛の妻の忘れ形見だからというだけでは、あそこまで深い愛情は持てないはず。
    ひかりが病に倒れて明らかになった事実。
    それからの一男の行動が素晴らしかった。
    全てはひかりを救うため。
    なんて、なんて深い思い。
    ひかりの友達もいい子たち。
    ラストの素晴らしかった。
    ムロツヨシさんの一男も観てみたくなった。

  • なかなかあり得ない人間関係やエピソードが多彩でドラマのような楽しみ方ができます。過去を恨めば自分の存在が無となる虚無感。最後にはちっぽけで不器用な自分でも誰かの役に立っていたり、大きな存在となっていたことに気づく心温まる話でした。

  • 小さな教会で牧師をやっている一男は、教会の運営だけでは食べていけず、近所のガソリンスタンドでアルバイトもしながら、一人娘のひかりを育てている。

    最愛の妻は八年前に事故死し、その後浮いた話もなく思春期の娘と日々過ごしていた一男だったが、ある日、ひかりが突然倒れ、それまでの日常が大きくひっくり返る。

    この「ひかりが倒れて日常がひっくり返る」までのペースが異様に早くて、やけにスピーディーな展開だな、と驚いていたら、これ、映画のノベライズなんだな、と読み終えた後に気が付いた。映像用の展開なので、こんなに展開が早いのか。それで一男はムロツヨシなのか。

    違和感を感じたのは最初の急展開だけで、そこから先は、山本幸久らしい、コミカルだけどあたたかい話だな、と、最後まで映画が先に存在することに気が付かなかったのが凄いな、と思う。

  • 面白い。ぐんぐん読める。

  • セ・ラ・ヴィ~これが人生だ~
    白血病と聞くと【赤い疑惑】を連想してしまう。あのドラマの主人公も父娘の血縁関係がなかったよね。

    なんか、登場人物のほぼ全てがいい人だったよね。御堂一男・ひかりは当然。江津子もきっと…。
    橋本ヒロ広志はお金や女にだらしないクズなんだろうけど、久美子は“あの時の女”だったし、気が弱いだけ?。
    一ノ瀬は嫌がらせキャラかと思ったんだけどな。
    長崎も切れ者だし、ひかりの同級生も意地悪いないじゃん。

    今気になっているのは、萌奈が真実を知る過程とチューさんの社会復帰かな。
    あと、デザイン会社の凹組って元ネタ何だったっけ?  
    萌奈にはちくわカレー普及委員副会長になってほしいな。

  • 映画の原作ではなくノベライズ版。まあ、映画はこんな感じなんだろう。薄い感じ。

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著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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