- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198653392
作品紹介・あらすじ
アジア人初となる「マスターズ」制覇を遂げた、プロゴルファー松山英樹の初の自著。
初めて明かすエピソードからターニングポイントにおけるメンタルまでを余すところなく綴った唯一無二の自叙伝!
【著者:松山英樹選手のコメント】
こんにちは、プロゴルファーの松山英樹です。
いつも温かいご声援をありがとうございます。
さて、このたび、ゴルフとの出合いからマスターズ優勝までの歩みを綴った、初めての自著を出版することになりました。
ゴルフファンの方々はもちろん、夢に向かって挑戦している多くの方にお読みいただけましたら幸いです。
【本書のあらすじ】
世界中のゴルファーが憧れる「マスターズ」。その夢の舞台で、初めて日本のプロゴルファーがスタンディングオベーションを浴び、オーガスタの空に両手を突き上げた。
2021年4月、松山英樹はアジア人選手として初めて優勝し、グリーンジャケットに袖を通した。
見せたことのなかった屈託ない笑顔。喜びが全身からあふれ出していた。
すべては10年前のあの日から始まった。東北福祉大学に在学していた2011年大会に初出場し「ローアマチュア」のタイトルを獲得。わずか1カ月前に起きた東日本大震災の被災地・仙台で出場を逡巡していた時間を経て、アジア人初の快挙を遂げていた。そのとき、胸に刻んだ「ここに帰ってきたい、いや帰ってこなくてはいけない」という誓い。それが、快挙へと至る原動力となった。
プロ転向、ルーキーイヤーでの日本ツアー賞金王戴冠、アメリカPGAツアー進出、世界選手権制覇・・・。一見、順調に見える実績も、周囲が驚くほどの記憶で本人が振り返れば、挫折と苦悩に満ちた月日の連続だった。
ゴルフの手ほどきを受けた父との思い出、タイガー・ウッズや石川遼との出会い、そして、海外での孤独な戦い。貪欲に求め、恐れずに考え、ブレずに目標と正対することを日々繰り返すなかで、日本人ゴルファーが跳ね返され続けた壁をついに乗り越えた。
本書は、松山英樹本人がメジャー初制覇を遂げるまでの激闘と信念を余す所なく綴った、唯一無二の自叙伝だ。
感想・レビュー・書評
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ゴルフをプレーしない自分でも知っている位、有名な選手。
マスターズ優勝という偉業を成し遂げた選手。
その位の認識しか持っていなかった私は、
彼に対して、
「才能はもちろん、努力を怠らず、常にストイックに高みを目指す選手」
「どのような時も冷静で動じず、泰然としたプレースタイルを保てる選手」
そんなイメージを持っていた。
松山英樹プロがゴルフを始めたきっかけから
2021年マスターズで優勝するまでの軌跡や出来事、その時々の彼の心情が
ほぼ時系列に沿って書かれている本だった。
読み進めていくと、
フィジカルもメンタルも突出している、
それでも、そんな人ですらも
落ち込んだり、怒ったり、人見知りだったり、人のせいにして八つ当たりしたり。
様々な困難や不調、不運に見舞われたときの心情が赤裸々に綴られていて、
失礼かもしれないが、人間なんだから色々な思いがあって当たり前だよなと気づかされた。
ゴルフの事を「うまくいかない、だから楽しい」と言い切れるのは凄いことだと思う。
歴史に名を残す様な人の生きざまを少しだけでも教えてもらうことができる自叙伝のような本は、読んで楽しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スーパーネガティブでスーパーポジティブが好きだ!
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ゴルフは上手く行かないを楽しむスポーツ
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2022/09/05
マスターズ優勝した松山選手の本。
ゴルフを始めた幼少期の頃からPGAツアーまでを振り返っての内容が書かれている。
部活時間が限定的だった学生の頃から、限られた時間の中で何ができるかを常に考えて行動してきたというところがかっこいいと思った。
目標を定めて、目標に向かって打ち込む意思の強さ、行動力が凄い。
ツアー中の大会ごとの気持ちとか、プロゴルファーとして職場の確保のためにどうすれば良いか考えるかとか、プロはそういうことを考えているのかということも本の中で知れた。
優勝したマスターズの大会の様子や気持ちを綴ったところは、テレビでみてたシーンを思い出しながらまた感動。
大会後の帰国の飛行機の中で、日本の盛り上がりや労いの言葉を受けて泣いた松山選手の気持ちを想像して泣けた。
これまでの計り知れない努力が実って、日本中の期待も背負って、マスターズに優勝できたこと、本当におめでとうと思う。
才能は有限、努力は無限
自分を律して努力を続けることは、本当に強い意思と行動力が必要で、難しいけど、成功を手にするためにこんなにも努力を続けてきた松山選手の姿に、自分自身も頑張らなきゃと思わせてくれた。 -
ゴルフはやらないし、興味もそんなにないが、一気に読んだ。
ライターの力を借りたと潔いのも好感持てた。 -
マスターズを制した松山英樹選手の自伝。これまであまりメディアの前で本音を言わないようなイメージがあったが、ジュニア時代からマスターズを制するまでのメンタルの部分が裏表なく書かれている印象。
限られた時間の中で目的を持ってどのように練習するか。自分に言い訳をしないでどこまで追い込めるか。その上でメンタルをどのようにコントロールするか。そして最終的には楽しむ余裕。ガムシャラにやってしまいがちな自分を見つめ直さないとなと考えさせられた。 -
松山選手の全てが興味深い。
父のスコアカードではなく、内容に対しての諭し。
自らのスイング理論と目澤コーチとの関係性。
いい本。 -
自伝的なもので私生活なども交えた
今までのことがかかれた本かと
思っていたけど、マスターズ優勝までの
道のりを描いた本だった。
私がゴルフを知らなさすぎて、理解できない
箇所もあったけど、
“今の自分は、一つひとつの経験を
通してでしかつくられない”
“うまくいかないから、うまくいった
時が楽しい。うまくいかないから、
うまくいったときを想像する。なぜ、
うまくいかないかを考え、それを
突きつめるのが楽しい。”
という文章が印象に残った。
本の最初に、印象的な写真が何枚も
あって、それがとてもよい。 -
才能は有限・努力は無限という言葉が印象的だった。
やるべき事をいかにやり尽くしてるかどうかという点が特徴的。 -
ゴルフってスポーツ?て言ったら怒られるかもしれないが、なんか私の中では、曖昧。
そんな私でも名前ぐらいは知っている、松山英樹。
ほとんどのアスリートたちと同じく、4歳からゴルフを始め、小学2年生で競技に出場という、恵まれた環境で育つ。
いっつも思うことだけれど、環境もだけれど、周りの大人、特に親の影響は大変なものだなと。
父親に連れられて出かけるゴルフ場で、青木功に声をかけられたり、中嶋常幸のプレイを間近で見たりって、なかなかできない体験だと思う。
そういう環境というか基盤があって、だけれど、そこからは日々の努力と練習の積み重ねで、今の松山英樹がある。
その結果の本年度2021年、マスターズ、4大メジャー大会初制覇だ。
日本人男子初の快挙だそうだ。
それのすごさってきっと私が思っているよりすごいことなんだろう。
「俺ばっかりに期待するなよ」プレッシャーに押しつぶされそうになった時、松山は思った。
別にメジャーに勝たなくても、他の試合で勝ち続けていればゴルフは続けていける、賞金もそれなりにあるだろうし(これは私が思っている)この試合だって俺の試合であって負けたら負けの記録が残るだけだ、放っておいてくれ。
「でもここで変えなくちゃいけない」日本の男子ゴルファーがメジャーで勝てない歴史を終わらせなくてはならない。と奮起したって、かっこよすぎる。
でも勝敗が決まる最終日の細かい描写は、ゴルフを知らないものでも手に汗を握る。握った。トップで回る追われる立場の危うさ、その緊張感たるや、息をつめて読み終えた。
好きだから続けてこられたといってしまえば簡単だが、その年月に積み重ねてきた努力と、練習その他いろいろ、やっぱり偉業を成し遂げる人はすごい。