そして歩き出す サッカーと白血病と僕の日常

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198649586

作品紹介・あらすじ

プロサッカー選手としてJリーグデビューをはたした2016年春、突如、急性白血病と診断された早川史哉選手。

移植手術を行い、闘病、リハビリ、トレーニングを続け、2019年10月、ついに3年7カ月ぶりに公式戦のピッチでフル出場を遂げた。

はたして、どのような想いで日常を過ごし、どのような壁にぶつかり、どのように受け入れ、どのように生きてきたのか。

もがき、苦しみ、そして歩き出したひとりの人間の、ありのままの生きかたを綴った渾身の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 白血病闘病記。
    U-17代表にもなっていて本当に第一線で活躍していた人。
    交友関係華やか!
    地元の近所からこういう人が出ると嬉しい。
    新潟ってスポーツ全般弱いから、、、。

    何冊か白血病の闘病記を読んでるけど、本書が特徴的なのは、
    病人が体力を回復するためのエアロバイクでガチトレーニングして病院の中で話題になったり、
    プロスポーツ選手として病気を所属チームホームページで公表しているので何万人にも注目されている中で、
    病状が回復する過程がとても順調だったわけではないので、尋常じゃないプレッシャーの中でメンタルを維持し続ける過程が丁寧に書かれていることだと思う。

    同じ病で隣の病室だった中学生の女の子の話は辛かった。

    まだ現役選手だから頑張ってほしい。

  • プロのアスリートが白血病に罹り復活するという、想像すらできない凄まじさもありながら、ある意味ドラマチックに仕立て上げやすい経験を等身大で描き出してくれている。苦しく長い闘病から復活に至るまでの機微な心の動きや繊細な葛藤など、表現は悪いかもしれないが非常に読み応えがあった。重病に罹った経験もプロのアスリートにもなった経験もない自分が評価すべきではないが、人生というものを深く考えさせられた。いつかJリーグの試合会場で早川選手を応援したい。

    以下、心に残った一文。
    ・僕は口では「試合に出たい」と言っておきながら、「魔の15分」という自分の限界を勝手に決めて、思い込んでいた。だからこそ、そのシナリオに自分が乗っかり、結果として45分すらプレーできない自分に仕立ててしまっていた。

  • ビッグスワンスタジアムで、早川選手が見ていた景色を反対から見ていた側なので、この本を読んで色々な記憶が蘇った。とにかく哀しかった日の事、テレビの特番で練習を始めたことを映像でみたりとか、戻って来てくれて嬉しかったことも。ただ自分には見えなかった向こう側でこんなに病気や治療、様々な葛藤に苦しみながらも前を向くことを選んだことを知ることが出来て本当に良かった。

  • 同じ病気をしたものとして分かりやすく情熱的な本だと思いました。同じ病気で苦しんでる人の希望になると思います。
    早川選手、応援しております続編に期待!

  • 急性白血病から復帰した早川史哉選手が、自らの闘病記録を綴った作品。
    ニュースで見た時には「復帰できてよかった」と単純に思ってしまいましたが、ちょっとした体調不良が再発ではないかと不安になること、同じ病気で知り合った少女か亡くなったこと、復帰直後はジュニアユースの練習にもついていけなかったことなどを拝読して、本当に強い人なのだと感じました。
    今季はプロ初ゴールも決め、調子も良さそうなのは喜ばしい限りです。長く活躍することを願って応援したいと思います。

  • 偉大な先輩であると同時に、あこがれの選手でもあふれる早川史哉さんの闘病生活を綴った本。
    壮絶な闘病生活を経て、また競技に復帰するまでの過酷な道のりも赤裸々に綴られていて、勇気をもらった。
    こんなご時世だからこそ読むべき一冊だと思う。

  • フミヤは今、とても明るく笑ってます。フミヤがスワンに戻った日は、楽しそうにプレイする姿に安心しました。

    その裏側に私達の期待に対するプレッシャー、再発の恐怖等色々な思いを抱えていたんですね。

    頑張って、待ってます、励ましのつもりでも、追い詰めてしまう事もあると。

  • サッカー選手としてだけでなく、人としてどうあろうとしているのか凄く良く考えている人であることがよく分かる。若いのに自分の考えを文章にまとめる力が凄いと感じた。今シーズンも行けるところまで行って欲しい。アルビレックスの人達は良い人が多いとも思った。

  • 白血病が発覚してから闘病生活、その後のサッカー選手としての復活までの経緯を素直に語っている。大いに好感が持てる。今後の活躍に期待したい。

  • 彼の病名をクラブが公表した時、愕然とした。
    もう、彼の姿をピッチで見ることは叶わない、と思った。

    プロデビューした湘南のピッチで彼をみたとき、上背がないのにCBを任され、果敢に相手FWに向かっていく姿にびっくりした。
    その後、しばらくして姿を見せなくなり、心配していたけど、その病名が添えられたクラブからのメールをみたときは、最初に記したとおり…。

    本人、病名がわかってホッとした、というのは本音なんだろな。

    そこからの復活劇が時系列に記されている。

    病院のベッドからみえるスワンの輝くライトはどんなに彼の胸をかきむしっただろう。

    ベンチに帰ってきた彼を見たときは涙が止まらなかったし、スタメンに入った時は運悪く現地に居なく、地団駄を踏んだ。

    この病気に完治はない。
    一生付き合わなければならない。
    でもね、たくさんの人が彼を見ている。
    彼を応援している。
    私もその一人です。

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著者プロフィール

アルビレックス新潟所属のJリーガー。1994年1月12日、新潟県新潟市生まれ。6歳でサッカーを始め、中学、高校はアルビレックス新潟のアカデミーでプレー。2012年に筑波大学に進学。2016年シーズンに地元のJクラブ、アルビレックス新潟に入団。2月27日のJ1開幕節・湘南戦に先発フル出場し、リーグ戦3試合、リーグカップ戦1試合に出場。念願のプロサッカー選手として活動を開始した矢先、4月24日のJ1第8節・名古屋戦後に検査の結果、急性白血病と判明した。入院、抗がん剤治療を受け、11月に骨髄移植を行う。2017年6月、退院。リハビリを経て、2018年3月からアカデミー組織、8月からトップチームの練習に合流する。2019年8月17日、J2第28節・岡山戦で約3年半ぶりに試合メンバーに入ると、10月5日、J2第35節・鹿児島戦にフル出場。1287日ぶりに公式戦のピッチでプレーした。

「2020年 『生きる、夢をかなえる 僕は白血病になったJリーガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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