- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198645380
作品紹介・あらすじ
“友だちはいいものだ”誰もがそう言います。SNSでもリアルでも「友だち」が重要視されるいまは「友だちの時代」とも言えるかもしれません。そんな時代に、「友だちは必要ない」と語る、異才・押井守監督による“本当に大切な人間関係は何か”を改めて問う一冊です。ロングセラー『友だちはいらない。』に新たな2章を加えた増補版。
感想・レビュー・書評
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好きだなあこういう押井さん。最近の新書系が面白くなかったの何でだろうってくらい面白い。
友だちを持たなければならない・維持しなければならない、そういう制約から自由になってやっと自分の人生の内実を埋められる(人間関係を築ける)。ブレない自分の価値観を見つけて孤独を恐れない、恐れないというか孤独を自分のもの(時間)にする。
こういう考え方で救われるし、解放される思い。友だちなんかいらないから、自分が評価されたい・価値観を共有したいと思った時に頼れる仲間がいればいい。『コミュニケーションは、要らない』の辺りもそういうところに惹かれてる。要らないって言うからキツいんだけど、他人の価値観じゃなく自分で優先順位をつけて必要なものを選ぼうという話。
『仕事に必要なことは~』はずっと枕元に置いてあるんだけど、これも隣に置いておこうかな。友だちなんかいらない、SNSは暗黒の中世時代、って本に感動したことをつぶやかずにいられないこの矛盾よね…近代人になれそうにないww詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
会話形式なので、読みやすかった。
話されてる意味はよく分かるし、なるほどそうだとも思う。けれど友達という言葉に固執しているような感じも受けた。
仲間と友だちの間にいる曖昧な存在の人もたくさんいて、実際カテゴリー分けするのが難しい。
友達がたくさんいることが、羨ましいとは思わないけど、その人がいてくれて良かったなと思うこともある。 -
19.10.19
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<要約>
「人間は孤独で当たり前」という事実を「友情」という切り口で語っている。
友情は戦後の新しい価値観として推奨された幻想に過ぎない。だから友達がいないことで悩む必要はない。
人間に必要なのは「師匠」「家族」「仕事仲間」である。
<アンダーライン>
★★★(走れメロス)たぶん、あの時代(昭和15年)には友達や友情という価値観が何か特殊なものとしてあったんじゃないかな。日本がまだ「忠」や「考」を優先していた時代だったからこそ、血縁や夫婦とは違う新しい絆として、あえて友情をとりあげてみたのではないか。
★★★「真実を言葉にすれば世界を凍らせる」(吉本隆明)
★★★普通のこと、当たり前のことを疑問に思うところから物語は始まるの。
★★★★孤独というのは、誰かに側にいて欲しいと思ったときに誰もいないことで、いつも誰かが必要という意味じゃない。
★★★★★
自分の思った通りに映画を作ることに意義があるのか?もしそこに執着するのなら、世間の評価と自分を一致させたい。一致させなくては気がすまなくなるんだよ。
★★★★★
要するに社会化した自己が肥大化してしまうということ。社会的評価だけに走ると、自分の個としての根拠を失ってしまい、世間に期待されう監督像を演じる羽目に陥ってしまう
★★★悪という異文化
★★★★★
この自然界で、唯一孤独なのは自意識を持つ人間だけで、ほかの生物のように無意識では生きられない。
★★★★すぐに答えを欲しがること自体、すでに選択肢を狭くしている
★★★★孤独というのは、自分が必要なときに、話し相手すらいないような状況を指し、孤立とは、誰からも必要とされていない状況を言う。
★★★★友人関係における幻影が、親友ならすべてを教えなくてはいけないという考え方。これは相手にとっても大迷惑だし、お互いにプレッシャーになっている。
★★★★★
友だちをもつことと、仲間はずれにすることは裏表。秘密の共有を軸に考えるから、そういういじめが起きたりするわけだ。
★★★不立文字
★★★★(友達と巡り合うのは奇跡)親子や兄弟は生まれた瞬間から定められたものだから選べないし、妻や夫という伴侶を探すより難しい。なぜなら、伴侶とは人生をともに歩むという共同作業があるけれど、友達にはそれがないからだよ。 -
読むと元気が出る
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人生に必要なのは「師匠」「家族」「仕事仲間」「小さきもの」それだけで 人として十分な自己実現ができる。
友達という言葉に惑わされるな。
所詮人間とは 孤独なものだという考え方に
投げやりではなく寄り添っていると思います -
まあそのとおりなんだけど、私には彼の言う友だち居ないかもしれないけど、昔からの友人はいます。1年に1回も会わないけど。良き友人です。
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安上がりな対談本