強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話 (一般書)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198638429

作品紹介・あらすじ

家庭教育に心血を注いだ、ある強烈なオヤジと家族の物語。我が子を育てるために、いい学校やいい塾を選んだり、海外で育てたり…「我が子に合う学習環境はどこに?」と普通の人なら考えるが、このオヤジはついに、「自分の子どもは自分の力で育てる!」というモットーを貫き通す! 《教科書はマンガとテレビ》《子どもと一緒に遊ぶ》《自分の友だちを子どもに紹介する》《何も教えない!》など、目からウロコが落ちまくる家庭教育論としても最適の書!

感想・レビュー・書評

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  • オンライン記事で彼のことを知ってから、偶然本屋さんで見かけた本。夢中で読みました。
    個人的に信じている「こと」を、「間違ってないよ」「ひとりじゃないよ」と言われているようで、本を読みながら、まるで彼と対話しているような気持ちでした。
    内容は、誰にでも合う内容ではないとは思うのですが、勉強と学びの差をはっきりと示してくれる良い本だと思います。
    たぶん、少しずつ人々が気付き始めている、勉強が出来る/受験・試験に強い=世の中で生き残れる、という図式が通用しないという現実(真実?)に、一歩近付いてきたのではないでしょうか。レジリエンスという言葉が日本語でも使われ始めていますが、全ての科目がまんべんなくできるが故にどこにも誇れる地点がないのと、一つの科目しか出来ないが故に誇れる地点を糧に上を目指し続けるのと、果たしてどちらが精神的に健康かといえば、後者のように思うのは、まだまだマイノリティでしょうか。

  • 前半は、本当にとんでもないオヤジさんの到底マネできないエピソードの数々を面白おかしく書いているだけの、個性的な一家のエッセイでしかないような印象でしたが、後半に入ってトーンが変わり、子育てする親に向けての熱いメッセージ、アドバイス、共に教育改革をしていこうと手を差しのべて引っ張ってくれるような内容となり、とても参考になりました。学力、偏差値偏重からの脱却!教育改革を家庭から。「学ぶ内容は変わらなくても、学び方は変わっていくと信じています」この作者の言葉に背中を押される思いです。

    追記(2022.9)
    本書とは直接関係ありませんが、宝槻さんの探究学舎のオンライン講座に何度か参加しました。
    正直、飽きます。特にオンラインだからか、ただ子どもにウケるように作られた教育系YouTubeを観ている気分です。子どもは探究しません。その場限りで終わり。。これに付き合うのはなかなか大変です。時間帯も夕方の忙しい時が多いですし。
    カフート使うのも良し悪しで。。ま、こんなのがあるんだなーって良い経験にはなりました。
    コロナ禍で、似たようなことをする所が乱立されましたし、結局、対面ではない弱さがあります。子どもはやっぱり実体験が必要なんだと改めて気付きました。同じ空間にいることが大切だと思います。
    息子曰く、「こういうことを知るには本を読む方が早い」と。ごもっとも。特に小学生って、あんまり他の子の意見に興味ないですし。ましてや、実際に会ったこともない、信頼してない子どもの意見で刺激されることは稀だと思われます。

  • おもしろい本だった。教育熱心な強烈なオヤジが独自の教育論で3兄弟を教育し、高校にも通わせず京大に入れる話。

    ただ、塾にも行かず、というのはちょっと違うかも。このオヤジは教育業界に携わってた人で、後に自分で塾を開く。つまり自宅が塾といえるので、塾にも行かず、というのはちょっと違う気がする。どちらかというと、自宅が塾とも言える、恵まれた環境で暮らしてきた普通よりラッキーな人の話ではないか、という気がする。

    このオヤジの教育方法、は参考になります。映画を見て、映画の背景やテーマについて家族で議論したり、学び取ったことを子供に説明させたり、....。こういうアカデミックな家庭でありたいものです。私も子供といろんなことを議論していきたいものです。そして、子供に表面的な知識ではなく本当の教養を身につけさせていきたいものです。それには自分の頭で考えて、議論することが必要でしょうね。

    このオヤジは、"オレは本気で学問を積んだ。歴史、サイエンス、IT、経済、と頭の中にはさまざまな知識がデータベース化されているようでした。"とのことで、相当教養のあるかたのようです。こういうオヤジでありたいものですね。特に、このオヤジは歴史を重視していたそうです。

  • 教育の本質を突いた内容。
    大人になってからも役立つのは教育された内容よりも、自分の思考と行動で培われた教養。
    一生役に立つ教養を育てるための教育をしているのがこのオヤジさんだと思う。
    ただ、一般的にはよっぽどの信念がない大人が真似しても、うまくはいかないだろう。

  • おもしろいなって思いつつ読んでいたけど、(夫はもちろん)わたしのやれる範囲を優に超えていて、やっぱすごい人はすごいんだなぁ〜(いろんな意味で)と遠い目になって終了。三人兄弟でもないし、正直わたし自身教育に対してそこまで貪欲でもストイックでもないし(すまん)、ちょっと無理かなーって。この家族の教育方針はユニークすぎて、実際に参考になることは少ないと思った。

  • 情熱大陸で特集されたのを見たとき、私にとっては目からうろこの発想だったが言われてみればそれ以外ないんじゃないかというど真ん中の正解を紐解いた本。
    他人も自分も含め学ぶことを自発的にしないのは、興味がないから。興味があれば言われなくたって学ぶ。そりゃそうだ。

    息子はだれに言われた訳でもないのに仮面ライダーやウルトラマンの名前から兄弟構成や必殺技、過去の対戦履歴まで覚えて説明し、娘の描く女の子は次々と新しいファッションを身に着けている。

    そうか。親にとって必要なことは、やらせるんじゃなくて、やりたくさせる仕掛けをつくることだったんだ。
    あれほど、太陽と北風の本を読んでいたのに私はまだ気づけなかった。

    でも、言い訳はしたくないけど、普通はこのお父さんみたいには出来ないと思う。

  • 熟読したのは半分くらい。
    参考になったポイントは、
    ◎歴史は入門編を用意。漫画や映画で興味をもたせる。
    ◎国語や英語はとにかく音読
    既知ではあるけど、改めてそれがいいよねっと確認。

  • 何かに没頭できる環境の大切さがよく分かった。それは子どもも大人も一緒。なので育てる人(親や上司)は、没頭できる場を作ることに精力的になれ!と。そして、没入状態になったら、徹底的にその時間を堪能させる。

    さらには、この経験をより価値あるものにするには、自身が体験を振り返ることが必要。それは何が心に残ったか、何を得たのかを頭で考える時間である。心にある漠然とした感情やモヤモヤを言葉にし、はっきりと脳に印象づけること。

  • 【書評】親だからこそ、出来る教育がある!『強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話』

    本書は京大に入った3兄弟と、その両親の家庭ストーリーである。
    ポイントは3兄弟が京大に入ったことではない。
    オヤジさんが実行した「家庭教育」にある。

    本書の家庭教育はオヤジさんの「観察力」に裏打ちされている。
    3兄弟をよく観察し、それぞれの適性や知能レベルを考え、最適なコンテンツを提供している。
    漫画を沢山買い込んだり、
    道端で会った人を家に連れ込んだり、
    急にキャンプに連れて行ったり、
    色々と破天荒ではあるが、
    子どもの興味を広げるためにオヤジさんが必死に考え、努力する姿が見えてくる。

    忘れてはいけないのが「子どもの興味を止めないこと」
    そして「見守る」ことである。
    信じて見守る。
    つまづいたらサポートしてまた見守る。
    子どもが自身で探究していくことに価値があるのだ。

    共働きが増えた影響か、なかなか子どもとの時間が取れないという家庭は多い。
    だが子どものことをよく観察し、
    信じてあげることで大きく成長する可能性が高まるのだ。

    現在の日本は、どうも学校教育に多くを求めすぎているように感じる。
    だが、学校教育には学校教育の役目がある。
    もちろん家庭教育も然りだ。
    少しでも日本の教育がよくなるように、
    家庭教育から出来ることを少しずつ取り組んでいきませんか?

  • Webで公開されていた内容に加えて、体系だってまとめられているので、取り組みやすい。

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著者プロフィール

探究学舎代表。京都大学経済学部卒。東京都三鷹市生まれ。5児の父。著書に『強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話』(徳間書店)、『「京大3兄弟」ホーツキ家の「掟破りの教育論」とんでもオヤジの「学び革命」』(小学館)、『勉強嫌いほどハマる勉強法』(PHP研究所)、『探究学舎のスゴイ授業 子どもの好奇心が止まらない!能力よりも興味を育てる探究メソッドのすべて vol.1 元素編』(方丈社)などがある。「新世代が解く!ニッポンのジレンマ ディスラプトって何だ?」(NHK)、「情熱大陸」(MBS)にもTV出演。 

「2021年 『10歳から考える「好き」を強みにする生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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