- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198633172
作品紹介・あらすじ
パパと妹を自動車事故でなくしてから、十一歳のオーブリーは、ママとふたりでくらしていた。だがある朝、ママは、なにもいわずに家を出ていってしまった。一週間が過ぎたころ、ようやくおばあちゃんが気づいて、オーブリーは引き取られることになった。おばあちゃんの家に引っ越したオーブリーは、となりに住む同い年の女の子と仲よくなり、少しずつ新しい生活になじんでいく。そんなある日、ママの消息がわかり…?家族を事故で失い、母に置いていかれ、心に深い傷を負った少女が、まわりの人々のやさしさに包まれ、少しずつ立ち直っていく姿を描く感動の物語。2010年カーネギー賞候補作、2010年チルドレンズ・ブック賞最終候補作。小学校高学年〜。
感想・レビュー・書評
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人生で1番読んだかも
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P309
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主人公や周りの人たちの気持ちの変化がとても伝わってくる。
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きょう読み始めてきょう読了。
ママとの関係のリセットは、オーブリーにとってはママ側から強制的に始められたものでしかない。「ママが好き」だけですべての問題を片付けてしまうと、その力の不均衡が覆い隠されてしまうけれど、オーブリーはその誘惑を感じつつ、踏み止まる。踏み止まることは、きっとその気持ちを否定するより肯定するより大変なこと。その妥協しない誠実さがいいなぁ、と思っていたのだけど、本篇を読み終わったあとの著者からのメッセージで興ざめしてしまった。そんな風に安く言えるのなら、わざわざ作品を書く必要はないのじゃないかしら。
…でもやっぱり、作品自体はけっこう好き。 -
一気に読んでしまった。読みながら涙が止まらなかった。よみこん2013推薦本、高学年、よみもの。評価、文句無しのA!
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交通事故で、父と妹を亡くし、事故の責任を感じた母も、家を出ていってしまう…。
そんな状況で心に傷を負った少女オーブリーが、おばあちゃんに助けられ、新しい友人と出会うなどしながら、徐々に立ち直っていく話。
誰しもいつかは経験する“喪失”について、少女の視点から非常に丁寧に描かれていて、読みながら何度も涙で目を潤ませてしまった。 -
スザンヌ・ラフルーア(作)
永瀬比奈 (訳)
『もういちど家族になる日まで』
(原題“Love,Aubrey”)
徳間書店 2011.12.31.
「訳者あとがき」より
人生には時として、思いもかけないことが起こります。きのうまであたりまえにあった日常が、突然なくなってしまうというような。
主人公の11歳の少女オーブリーは、父親と妹を事故で亡くしました。さらに、悲しみのあまり、極度の混乱状態になった母親は、家を出て行ってしまいます。わずか11歳にして、たったひとりになったオーブリーは、それでも何事もなかったかのように生活をしようとします。
母親の気持ちが理解できず、会いたい気持ちと許せない気持ちの葛藤が続きます。
幸い、異常に気づいたおばあちゃんに救われ、根気強く愛情を注がれ、じっと話を聞いてくれる親友ブリジッドや、クラスメイトや先生らに 助けられ 少しずつ立ち直っていきます。
つまり「喪失を生き抜く」ことについての物語です。
オーブリーも、物語の最後では、父親と妹は思い出の中で行き続けていると気づきます。
でも、だからこそ、遺された家族がもう一度新しい家族の形を作っていくことになるという決意を持つわけだと 教えてくれました。
実に感動的な作品です。
「あぁ!このことか!」と思ったのは・・・
先日、私は、同僚の子どもさんが亡くなるという痛ましい事態に 本当につらい思いをしました。
ワシの膝の上で絵本を楽しんでくれた、あの重み。あの小さな肩。あの笑い声。
思い出しては、車を停め泣いていました。
我が娘は、それを知り本書を送ってくれたんだと、読了後、気づきました。
くっそ〜 やられた〜
ち。
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友人の優しさに感動。
彼女の一家みんな、本当に優しいと思った。
学校のカウンセラーの先生がチョコをくれたり、いろんな子の話を聞いてあげていたり、とアメリカの教育事情が垣間見えて興味深かった。
魚の話題が途中からあまり出なくなったけど、大丈夫なのかな??
おばあちゃんのメモが泣けました。
ラスト、ちょっと意外な展開だったけど、心の傷をいやすというのは、簡単なことじゃないというわけだ。 -
子どもの目線でこのくらいの重いテーマを描いたものは少ないと思います。最後のオーブリーの決断に、彼女の成長と再生を感じました。
ストーリーには関係ないですが、アメリカではごく普通と思われる、食事のメニューがいろいろ出てきて興味深かったです。