人間臨終図鑑 1

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198605797

作品紹介・あらすじ

15歳‐55歳で死んだ人々。人は誰でも死を怖れる。いつか来る、とはわかっていても、それが"今"だとは誰も信じたくないものだ。若くして生を全うした者たちの最期の刻。不朽の名作普及版。

感想・レビュー・書評

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  • これはいい!想像以上に有意義。

  • 15~55歳まで死んだあらゆる著名人の最期のエピソード集。

    人の死に関心を持つことは不謹慎とか悪趣味では…などと思う気持ちもあった私。
    しかしこの本は死に方そのものよりも「人は生きて何を残すのか」ということに思いを馳せるきっかけとなった。
    日本に外国に将軍から犯罪者、芸術家に役者に作家と相当な情報量でネットもない時代によくぞここまで集めたものだと感嘆。著者の多大な労に拍手を送りたい。

    作家など貧しさで死ぬ人が多かった時代と今を比べてみたり、特高の拷問で30歳で命を落とした小林多喜二の死に様に憤りを覚えたり、阿部定に殺された石田吉蔵に対し「幸福な死をとげたベストテンの一人」と表したことに男はそう思うのか?と疑問に思ったり、どこまでも奥方に優しいラフカディオ・ハーンの片言の日本語にキュンとしたりした。

    そして自分は魯迅のように他人に感傷を求めず自他分け隔てなく厳しく生きて死にたい。
    「私のことは早く忘れて、それぞれ自分の生活の道を歩め」
    これに尽きます。

  • 源実朝から夏目雅子まで、
    古今東西の若くして生を全うした人々の最期の刻
    ――アマゾンより抜粋。

    単行本第1巻――文庫版(全4巻)もある。単行本は全3巻――は
    15歳‐55歳で死んだ人々を掲載している。

    基本的に,あまりよい死に方をしていない人が取り上げられている。
    本書を読みながら,自分は一体,どんな死に方をするのだろう
    ――との思いに駆られる。

    基本的に,私は一気に本を読んでしまうのだが,
    本書は,一気に読めるような文体
    ――文語体の引用が多い――でもないし,
    内容でもない。

    久しぶりに,ちまちま読みすすめました。
    人それぞれ,本書の感想は違うのでしょう。
    もっと,一瞬一瞬を大切に生きよう,と思う人もいるだろうし,
    私なんかは,執着心が薄れるような,
    ある意味「救い」のようなものを感じたりもした
    ――「救いのようなもの」であって「救い」ではない。

    今回は第1巻だけ借りて様子を見てみた。
    また,執着心に駆られて,居ても立ってもいられなくなったときに,
    続きを読んでみたいと思います。
    取り合えず,今はお腹一杯(汗)。

  • 記述が 人物や時代背景をしったことが前提のようなので 読みにくい部分が多い…
    特に日本人の部分は 、別名や家族の名前か略称とかで “で、それは一体誰のことやねん…”という感じです。
    本の企画としては いいのですが…

  • 10代~55歳で亡くなった、国内・国外の有名人の死の際をダイジェスト版で集めた一冊。年齢が若いので、死の様子が痛ましいです。ものすごく血まみれの印象が強く残りました。(解説に関して、一部著者様の好みが強いと感じられたので、不快に思う点も…。エッセイと思えばいいのかな?)

  • 杏さんが紹介していたので。多くの人の死に様から誰でも何かしら得るもの、感じるものがあると思う。自分の人生をというものを改めて考える為に読んで欲しい本。

  • 世界中の著名人の臨終の様子を集めたものである。
    いつ、どこで、どのように死んだか。というのが淡々と綴られている。

    この図鑑の分類は、「享年」であり、それゆえ、人種、年代などが等価に扱われているのが興味深かった。

    そして、著名人が非業の死を遂げる割合も低くない。
    「死」は人の価値としてどうとらえられるものなのか。
    そこを考えさせられる。

  • 人間の歴史を俯瞰して覗く。リアルな歴史物語。

  • 題名の通り有名人の臨終エピソードが、生涯の短い順に綴られています。全3巻。素直に面白いです

  • 八百屋お七もジェームスディーンも北条高時もネロ(パトラッシュかと思ったら違うのね)も大久保清もぜんぶごちゃ混ぜで、とにかくありとあらゆる人をご臨終時の年齢ごとに並べて、その臨終事情を書き連ねたもの。心が地を這うようなロウな時には読んではいけません。ときどきひらいては拾い読みが正しい作法かと。

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著者プロフィール

1922年兵庫県生まれ。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眼中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞、97年に第45回菊池寛賞、2001年に第四回日本ミステリー文学大賞を受賞。2001年没。

「2011年 『誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽 山田風太郎ベストコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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