クラス全員が熱心に取り組む! 漢字指導法 ―学習活動アイデア&指導技術―

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  • 明治図書出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784181064259

感想・レビュー・書評

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  • 著者が漢字学習について記した2冊目の『漢字指導の新常識』(学陽書房)(緑色の表紙)と比較しながら読んだ。

    2冊目の緑のほうが具体的な実践やQ&Aが書かれていて実践を行うには導入しやすい。こちらの方は漢字学習における理念や著者の教育観がよく書かれている。「徹底すること」「できない子には状況に合わせて進め方を変更すること。伴走すること。」「教師が諦めないこと」という著者の教育観が漢字指導法に影響を与え、成立していることが分かる。

    また、コラムで実際にいた漢字学習に難があった生徒の様子と彼らにどのように関わってきたかを具体的に書かれているのは、漢字指導で壁に当たった読者を安心させる。「この指導方法でどの子どもも概ねできるようになるけれど、全ての子というわけではない。そういう子にはその子の状況に合わせて方法を変えていっていい」と、手段をかえることの柔軟性も説いている。

    まず、著者の漢字指導法を導入してみたいなら2冊目の緑の本、著者の理念や漢字学習に取り組む具体的な子どもの姿も知りたいならこの本をオススメします。

  • 自分がうまくできていないところだったので読んでみた。
    一番は、徹底してやること。それを貫くこと。
    何事もそうだよね。諦めたらそこで子どもの伸びは止まっていまう。書き順に絶対な正解ないが、それはそれで置いておく必要がある。それに甘えて甘くみてたのはやめようと思った。
    どれも目から鱗の実践ばかりでやってみたいと思った。が、休み時間、給食の時間まで漢字の話ってのは少し良くない気もする。
    まぁ、そこはそれぞれのクラスのやり方があるだろう。自分なりに、一気に全てはできないが少しずつ取り入れていきたいと思う。
    まずは自分の漢字熱高めていこう!

  • 読めば読むほど、いい意味で「恐ろしい」本である。

    ①漢字指導について、指導の源泉から紐解いている。
     今一般的に行われいるこの指導法は、この年のこの指導・論文が元になっている、と、さらっと書いている。

    ②事実に基づいた記述がされており、土居先生の学級の子たちが漢字指導で成長した姿が、これでもか!というほど書かれている。

    ③この本を書いているのが、教職経験10年未満(確か図書執筆時7年目)の方が書いている。

    今年度、これまで行っていた漢字指導法を、土居先生の指導法に切り替えて2ヶ月経ったが、漢字スキルの点数に向上が明確に見られる。
    とはいっても、まだ正しい形での指導は行えていない。しっかりと読み込みたい1冊であ。

  • 今年一年なかなか子どもたちが漢字を書けるように
    することができなかったため読んでみた。

    いいなぁと感じたこと!
    ①子どもの姿やつまづきを具体的に見とった上で手立てが考えられている。
    ②「自主性」を持った子に育てたいという教師の願いが
    学習指導の漢字指導というレベルで体現されている
    ③漢字学習がどういった学びなのかを考えて指導に役立てている。

    「教師が自分に厳しくなるべき」という言葉には襟を正される思いがした。
    これぐらい、、と妥協した途端に子どもの力をたくさん
    溢れさせることはできなくなるなぁと、、
    漢字ぐらい書けなくてもなぁって思ってた自分に気付かされる。
    「漢字指導を通して人間を育てる」
    漢字を書けるようになることは下位目標に過ぎない。
    自立した人、自主性をもった人に育ってほしいという
    願いが土居先生の言葉の端々から感じられた。

  • やってみたい!と思える実践で、漢字の力が弱い生徒にどう教えるか、たくさんのヒントをいただいた。 
    実践を徹底する。
    生徒の状況に応じる。
    苦手な子も、得意な子も生き生きできる。
    さらに上へ上へと進む課題を。

    子供たちが夢中になるのも理解ができる内容だった。
    高校生でも漢字が苦手な生徒、語彙力の不足している生徒が多く、漢字指導を軸にするというのは教員も生徒もわかりやすく、わかりやすいということは取り組みやすいということがよくわかりました。
    辞書学習にも繋がり、今後の指導のヒントをたくさん頂けた。

  • 土井先生の漢字指導
    土居先生は漢字指導における課題を2つ述べられている。1つ目は文字指導に偏りがあると言うことだ。文字の指導ばかりに意識が傾き語彙を増やすための指導がなされていないことが課題として挙げられている。その課題をクリアするための指導法については後半に具体的に書かれている。2つ目の課題としては、全員が一斉に同じ内容を学ぶと言うことにあると指摘されている。漢字の学習は「できた・できなかった」がわかりやすいので、子供たちが自立的に学ぶようなシステムを作ることについて述べ、その具体的も示されている。実際にできることとできないことがあると思うが、普段の漢字指導を見直すためには、とても役立つ一冊だ。

  • 読むのは3回目。
    従来の漢字指導をしていた自分自身にとって、目から鱗の内容であった。
    今年度の2学期に本書の内容を参考にして、クラスで取り組んでみた。しかし、漢字定着の効果をそれほど感じることができなかった。それは、教師の徹底さと空書きの書き順チェックが不十分であったからだと感じた。
    そのままのやり方でなく、クラスの子どもに合った内容で取り入れていきたい。

    ・まず、教師が「徹底」すること
    ・セルフチェックの時間の確保
    ・できる子にも課題を与える
     例えば熟語をたくさん書くなど…
    ・漢字学習を頑張る姿の共有
     →漢字を頑張ることの価値づけ
    ・漢字学習を通して自立させる意識を持つ

  • 実践中。
    楽しく漢字を学ぶ子が増えた。
    低位の子も読める熟語が増えた。
    継続。

  • 参考になったこと
    ●漢字は忘れとの戦いであるので、圧倒的にチェック量を増やす必要があること。そのために、空書きが有効であること。
    ●普段から漢字を徹底的に教師が厳しくすること
    特に、名前から
    ●語彙指導に持っていくことが大事。「〇〇がつく熟語を5ついってごらん」
    ●漢字は音読が大事。
    ●空がき好きを育てるための漢字サバイバル
    ●漢字バトル
    ●いきなり空がきテスト
    ●送り仮名指導

    ぜひ、4月からやっていきたい

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著者プロフィール

1988年,東京都八王子市生まれ。創価大学教職大学院修了。川崎市公立小学校に勤務。国語教育探究の会会員(東京支部)。全国大学国語教育学会会員。全国国語授業研究会監事。教育サークル「深澤道場」所属。教育サークル「KYOSO's」代表。『教師のチカラ』(日本標準)編集委員。

「2022年 『子どもに一発で伝わる! 説明の技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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