侠飯5 嵐のペンション篇 (文春文庫 ふ 35-6)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167911027

作品紹介・あらすじ

任侠×グルメの大人気シリーズ第5弾!24歳のフリーター、湯原和斗は奥多摩のペンションでバイト中。大学は出たものの、いまだ“自分探し”中のフリーター生活を送っている。宿泊客の今宮葉月は、ペンション近くが重要な現場のひとつである未解決の5億円強奪事件について調べているが、まわりは怪しい奴ばかり。そこに現れたのは、頬に傷持つあの男。男がふるまう絶品料理と目前に迫る時効。はたして事件は解決できるのか?こんどは何が食えるのか?今作も、柳刃節とうまい飯が冴えわたる!読めば、食べたい! 作りたい!大人気書き下ろしシリーズ最新作!!【主な目次】1 焼きかげんひとつでプロの味。塩だけで食す絶品ステーキ2 目玉焼もトーストもひと手間で激旨。朝食のセオリー3 猛暑と汗と筋肉痛が調味料。人生でいちばん旨いおにぎり4 簡単調理で驚きの美味しさ。真夏の鶏づくし5 舌がとろける極上美味。スクランブルエッグと牛すじカレー6 スーパーの鰻が専門店の味に。冷酒が旨い、ふっくら蒲焼7 角煮とエビで生ビールがぐいぐい進む、夏のスタミナレシピ8 豊饒な味わいが心を癒す。嵐の夜に食す大自然の恵み

感想・レビュー・書評

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  • 福澤徹三『侠飯5 嵐のペンション篇』文春文庫。

    ますます快調なシリーズ第5弾。今回の舞台は奥多摩にあるペンション。お馴染みの柳刃竜一と火野丈治の強面コンビが身分を隠し、隠密裏に活躍する。

    奥多摩のペンションでバイトする湯原和斗を中心に、ペンションを訪れる奇妙な客たちが、なかなか面白いグルメとミステリーの世界を創り出す。

    ユーモラスでブラックなストーリー。ラストにはほろっとさせられた。

  • シリーズ第五作。今回は奥多摩のペンションが舞台。相変わらず料理は美味しそう。警察小説とは言い難いが、推理小説の要素もあり、ちょっと恋愛要素もある、欲張りです。満腹です。

  • 「侠飯」シリーズ、ほんと好きだー。
    まず料理が美味しそうだし、自分でも作れそうな気がしてくる。ていうか実際に何品か作ったりもした。
    そして話の内容も面白い。今回は舞台は奥多摩のペンション。近くで時効間近の未解決銀行強盗事件があったという曰く付きの場所で、登場人物はクセのありそうなオーナーと宿泊客たち。ちょっとサスペンスの趣もあった。文体が読みやすいこともあり、サクサク読めた。
    基本的にみんな素直な良い人だし、柳刃さんの含蓄ある言葉にはハッとさせられる。
    読んでスッキリ、ハッピーな気持ちになれるシリーズです。

  • 面白かった!最初に戻った感じで、柳刃さんの蘊蓄が違和感ない状態で発揮されてる。
    ペンションご飯ということもあって、特別感あるメニューで美味しそう。牛すじカレーは作ってみたくなった。
    時効切れ間近の五億円強奪事件と、嵐のペンションという設定も良いー。

  • 第4作まですっ飛ばして第5作を初めて読んだという人はまずいないでしょう。だから、読者はみんな、柳刃&火野コンビの正体を知っている。知らぬは本の中のほかの登場人物のみ。

    今回の舞台は、料理イマイチのペンション。10年前に強奪された5億円が隠されているかもしれないというこの地に現れたギバちゃんヒノちゃん。宿泊客なのにオーナーとバイトにアドバイス、料理どんどん旨くなる。

    某カレー対決小説を読んだときに、最強のドーピングアイテムが化学調味料というオチに怒りすらおぼえました。だからって私は化調を全否定したいわけじゃない。柳刃の料理は化調全開ではなく、でも手際よくつくるために少量を絶妙のバランスで上手く使っていると想像します。やっぱりほしいですよねぇ、侠飯レシピ本。

    肝心の(?)ミステリーはもはやオマケ。料理の話があればそれで良いし、柳刃の説教なら聴けてしまいます。

  • 24歳のフリーター、湯原和斗は奥多摩のペンションでバイト中。宿泊客の今宮葉月は未解決の5億円強奪事件について調べているが、まわりは怪しい奴ばかり。そこに現れたのは、頬に傷持つあの男。男がふるまう絶品料理と目前に迫る時効。はたして事件は解決できるのか?こんどは何が食えるのか?文庫書き下ろし人気シリーズ第5作!

  • 相変わらず、実現可能な美味しい料理のオンパレードでした。推理も楽しめました。
    柳刃さん、一日でいいからうちにも来てほしいなぁ。

  • 任侠とは、ひとの役に立つために自分を犠牲にすることなんですって。

    今回は、10年前に起きた五億円強奪事件の犯人の足取りが消えた奥多摩が舞台。
    取り立てた名所もない奥多摩だそうですが、そこのひなびたペンションでバイト中の湯原和斗が今回の主人公。就職活動からあぶれ、自分探しの真っ最中。
    宿泊客の一人から、五億円強奪事件の話を聞き、ふと見れば、宿泊客はなんだか怪しい人ばかり。和斗の代わりにわたしが全員を捜査対象にしてました(笑)

    今回も面白かったです。一気に読み終わっちゃった。

  • シリーズ5作目。嬉しい、読みやすい!
    柳刃さんと火野さんの正体は分かっているので、2巻目以降は謎がひとつ減るが、今回は一番、一作目の雰囲気に近い気がする。

    今回は奥多摩にある、流行らないペンションが舞台。
    大学を出たが正社員の口が無く、アルバイトを転々としてきた湯原和斗(ゆはらかずと)は、三日前から「ペンション・サライ」で住み込みのバイト。
    24歳、自分探しの途中である。

    同じ屋根の下に柳刃さんたちがいるのが嬉しい。(一作置き?)
    料理のアドバイスをしてくれて、ときどき叱ってくれるのもいい(Mか!)
    「食べ物を無駄にするな」と何度か言う柳刃さんには「命を大切にしろ、自分を大切にしろ」と言われている気がする。

    捜査している事件はバレバレだが、犯人を想像しながら読む楽しさもある。
    テンポ良く読めるがすかすか感を感じない。
    エピローグに前作のキャラをチョイ出しは定番になったのか、それとも予告編?

    柳刃さんの生姜焼きレシピを長い間使っていたが、今回新しいレシピが公開されたので、作ってみようと思います。

    また会えますか?

    プロローグ―――――ひまなペンションと迷宮入り事件
    ①焼きかげんひとつでプロの味。塩だけで食す絶品ステーキ
    ②目玉焼きもトーストもひと手間で激旨。朝食のセオリー
    ③猛暑と汗と筋肉痛が調味料。人生でいちばん旨いおにぎり
    ④簡単調理で驚きの美味しさ。真夏の夜の鶏づくし
    ⑤舌がとろける極上美味。スクランブルエッグと牛すじカレー
    ⑥スーパーの鰻が専門店の味に。冷酒が旨い、ふっくら蒲焼き
    ⑦角煮とエビで生ビールがぐいぐい進む、夏のスタミナレシピ
    ⑧豊潤な味わいが心を癒す。嵐の夜に食す大自然の恵み
    エピローグ―――――みんなの笑顔が自分の喜び。料理の道は任侠に通ず

  • 20220319読了

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著者プロフィール

福澤 徹三(ふくざわ・てつぞう):1962年、 福岡県生まれ。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルの作品を手がける。2008年、『すじぼり』で第10回大藪春彦賞受賞。著書に『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』『怪談熱』『S霊園』『廃屋の幽霊』『しにんあそび』『灰色の犬』『群青の魚』『羊の国の「イリヤ」』『そのひと皿にめぐりあうとき』ほか多数。『東京難民』は映画化、『白日の鴉』はテレビドラマ化、『Iターン』『俠(★正字)飯』はテレビドラマ化・コミック化された。

「2023年 『怪を訊く日々 怪談随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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