ゴースト・スナイパー 上 (文春文庫 テ 11-33)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167909697

感想・レビュー・書評

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  • おい!文春文庫!!

    俺様の大好きなロナルド・プラスキーが登場人物一覧に載ってないじゃないか!!

    えっ今回出てこないの?って思ったらちゃんと出てくるじゃないか!!

    憤慨のまま下巻へGO!

  •  リンカーン・ライム・シリーズもこれで10作目だそうだ。手を変え品を変え、のアイディア・マシンみたいな作家ディーヴァーの今回は、カリブ海、バハマを舞台にしたスケールの大きな国際謀略もの。最早、警察小説というジャンルではなく冒険小説の領域である。

     反米活動家のモレノが2,000mの長距離狙撃で暗殺される。しかも同席した記者とボディガードは砕け散ったガラスの破片で切り裂かれて共に犠牲となる。と、相変わらずど派手な現場づくりだ。

     暗殺したのは政府の秘密組織なのか? いつにも増して阻害要因の多いバハマの地でリンカーンとサックスの捜査は困難を極めるし、またまた複雑な人間関係や組織間、国家間の利害関係が難解で、読書疲労度が半端ではない。

     さらにいつものディーヴァーのお遊びがあって、モレノ殺害を実行したエージェントのコードネームはドン・ブランズ。

    「ドン・ブランズってシンガー・ソングライターがいるでしょう。フォークやカントリーのジャンルで活躍してる人。なかなかいい曲を書くのよ」とは、アメリア・サックス。彼女もカントリー・ミュージックのファンだったのか。

     また本書を最も盛り立てるのが、料理と刃物が大好きな殺し屋ジェイコブ・スワンなのだが、彼のレシピをディーヴァーのサイト https://www.jefferydeaver.com で掲載しているらしい。もちろんレシピの本当の作り手はディーヴァー自身。

     ディーヴァーの作家外ジャンルを使ったクロスオーバーお遊びはとどまるところを知らない。

     いつものひねりにひねった終盤のプロットは今回は国際的とあってより大風呂敷度が強い。その分凝り様が多重化し過ぎていて読後の疲労度が激しい。リンカーン・ライムもの人気が徐々に下火になるとは聞いていたけれど、本作あたりからそう言われてるのかな?

     ちなみに本作ではおなじみのハヤブサは子育て中らしく、なごみました。

  • 元ニューヨーク市警の天才科学捜査官が、警察に協力して連続殺人鬼を追う『リンカーン・ライム』シリーズ第10作。下巻まで読了。
    前巻で戦線離脱も心配されたプラスキーが、引き続き登場してくれて嬉しいところ。
    今作はスリラー味より、政治や国防を巡る駆け引きが多く、読んでいてしっくり来ない部分もあった。しかし、謎解き部分は今回も変わらず面白い。

  • 今回ライムが今までにない行動をとることがシリーズで読んでいる者にとっての喜びであったり。
    サックスにも喜ばしいことがあったり。
    ただ事件としてはそこまで大きくびっくりさせられることもなくどちらかと言えば上巻がどきどきし、下巻はさっと読み進める感じでした。

  • 久々のリンカーン・ライムシリーズ。ここ2作位はどちらかという惰性で読んでいる、というか今回もきっといつもと同じ感じだろうと、期待値を下げて読んでいる。そうしないと、あぁなんだか満足できないなという想いにかられてしまうから。
    ということで読み始めたが、やはり期待は裏切られないというか...科学捜査が醍醐味なのに上巻ではほとんどなし。アメリアもライムもそれに違和感を感じているので、下巻では大きく動くだろうけども、そこがまず残念な点。その次は、やはりシリーズを通じて読んでいるので、展開はおおむ読めてしまうこと。例えば、アメリアがカフェで爆弾の餌食になるかもという所。これまでの例で、きっと危機一髪逃げ切れるんだろうなと思ってしまって、読み手に緊迫感が生まれない。同じようにライムが海に突き落とされた所にしても、きっと助かるんだろうなということくらいは分かるので、あぁどうしようとならない。これがウォッチメーカーが犯人だと違うのかもしれないが、そうじゃなきゃきっと予定調和でしょうと思ってします。
    読みなれているからかもしれないが、上巻で驚くことは特になし。ワクワクする展開もなし。これは下巻でワクワクがなければ…期待します。

    • ikezawaさん
      その気持ちよくわかる。ウォッチメイカーロス…
      その気持ちよくわかる。ウォッチメイカーロス…
      2017/12/22
  • リンカーン・ライムシリーズ#10。

    犯人の凶器の一つが貝印の「旬」という包丁である。貝印ってすぐ切れなくなるイメージなんだけど(研ぎ方が悪いんだべな)、つい買ってみたくなる。

    あまりアクロバチックでない、ほどよいドンデン感が心地よい。

  • リンカーン・ライムシリーズの第十作。

    証拠を求めてライムがバハマに行くとは。
    強制的に海水浴をさせられるという危険な目に遭い、
    電動車椅子も失うが、
    もっと外出したい気持ちになったようだ。

    そのバハマで女性の死亡事故を殺人と見破り、
    協力的ではない現地警察と駆け引きし、
    その後証拠を読み解いていく場面はさすが。

    (下巻へ)

  • いつもと違うパターンで、これはこれで面白い

  • リンカーンシリーズ。
     バハマで反米運動家が殺害される。超長距離狙撃による暗殺だった。

     現場がバハマってだけで、面倒なのに、地方検事補が、それは非合法暗殺事件で追訴したいから力をかせと乗り込んでくる。

     この検事補ローレル女史が、いい。
     なんか、最初すごい嫌なヤツで、サックスはつんつんしているのだけど、最後に向かってすごく人間らしくなる。その人間らしさが出てくる過程が、リンカーンチームの個々を尊重しながらつながりを大事にするっていう雰囲気にのまれながら抗いながら一枚一枚ベールをはいでくようで心にくい。
     うん。生まれながらにつんつんしている人はいない。
     自分がちゃんと尊重されるとわかれば、殻を脱ぎ捨てることができる。
     仕事をきっちりすることで、それができるっていうのは、ある意味最高の職場かもしれないww

     不気味なテロリスト視点の話もあって…。
     無駄に腹が減ります。
     あと、貝印はディーヴァーに宣伝費を払うべきなんじゃね、ってぐらい貝印が欲しくなったよ。

     そして、どんでん返しの神は、とんでもないものをもってきました。

     007の小説の時も思ったけど、ディーヴァーは<そこにある危険>まだ見えてないけれど、ほんの先の未来にかならず<危険>になるものを熟知していると思う。
     ってことで、ようするにそういうことなのだ。

     私たちに、もう安息の地はないのかもしれない。

     って、ライムの最後の選択に驚愕した。
     でも、そうだよね。
     身をまもるってことは、そういうことだし、失ったから得るものもある。
     
     切ないね。

  • 久しぶりにライムシリーズ!今回は証拠がなかなか集まらないという、いつもとは異なる展開に、ドキドキ感が増してます。

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著者プロフィール

1950年、シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる。科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ(『ボーン・コレクター』他)や“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスのシリーズ(『スリーピング・ドール』他)は全世界でベストセラーになっている。ノンシリーズ長編小説、短編小説など人気作品も多数刊行
『ブラック・スクリーム 下 文春文庫』より

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