歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド (文春文庫 お 72-1)
- 文藝春秋 (2017年10月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167909345
作品紹介・あらすじ
紹介した作家176人! 取り上げた作品488作!時代小説大好き――だけれど次に何を読めばいいのかわからない。そんなひとのために「次の一冊」を教えてくれる歴史・時代小説ガイド決定版。 書店の店頭をにぎわせる時代小説に歴史小説。巨匠から新進気鋭の書き手までがひしめく中で、「何を読めばいいのかわからない」という悩みをかかえる読者は多いはず。そんな読者のために、「三国志読み比べ」「関ヶ原の小説あれこれ」「幕末」といったワンテーマの読み比べから、大河ドラマや時代劇の原作や原案となった小説、果ては「江戸のお花見」「和菓子の話」「僧侶モテモテ小説」など歴史トリビアにまつわる時代小説まで、いま時代小説について楽しく紹介させたら日本一の大矢博子氏が楽しそうにオススメします! もちろん歴史女子たちが萌える「新撰組」も。 ほかに司馬遼太郎・池波正太郎・藤沢周平・平岩弓枝といった巨匠の名作の紹介、書き下ろし時代小説シリーズについても「歴史・剣豪編」「市井・人情編」の2タイプにわけて紹介しています。
感想・レビュー・書評
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とても面白かったです。
文章に笑い過ぎて、読みたい本がたくさん増えました。大矢さんのセンス好きです。
夢枕獏「陰陽師」(ごん、おまえだったのか)、中路啓太「獅子は死せず」、山田風太郎「警視庁草紙」、山本兼一「火天の城」、吉川永青「誉れの赤」「治部の礎」「裏関ヶ原」、馳星周「比ぶ者なき」、武内涼「妖草師」シリーズ…一周目で読みたくなったものだけでこれだけ。
紹介されていた本はいくつか既読のものもありました。「戦国自衛隊」「城塞」「着物始末暦」は推します。「みをつくし料理帖」も。
「司馬遼太郎はもはや宗教に近い」って激しく同感です。司馬史観=史実、みたいな…司馬遼太郎は小説、と書いてあってほっとしました。
三国な天使のテーゼ、蒼天よ神話になれ!」はパワーワード過ぎてしばらく笑いました。
図書館本ですが、書店で買って手元に置きます。
あとがき…続編もあったらいいなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ダジャレやツッコミを交えながら、歴史小説・時代小説を楽しく紹介してくれる本。特に三国志の読み比べが面白かった。けっこう著者の特徴が出るものだな。北方謙三のハードボイルド三国志が読みたくなった。
紹介されている作家さんも大御所から最近の方まで幅広いので、いろいろ読んでみたい。 -
おかげで探書リストが増えました
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大河ドラマ「真田丸」「おんな城主直虎」にはまってツイッターで盛り上がった人にぴったりな時代小説紹介ガイドと言えるのではないか?(はい、まさに私がその人)
手帳片手に気になった本メモしつつ、ノリノリの文章にくすくす笑いながら楽しく読ませていただきました。 -
2017年10月19日購入。
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買おうかどうか迷っていて、書店でサラッと眺めた結果、購入を決意。で、結構な期待を持って読んでみたけど、う~ん。基本的に本の本というか、オススメ特集みたいなものは好きだし、それを頼りに読むものを決めることが多いんだけど、本書から”是非読みたい!”と思った作品は、驚くほど少数でした。「次の一冊」を謳い文句にしているから、そもそものとっかかりの一冊を選ぶ向きには適していないってことなのかな。寒々しいギャグの数々はさておき、”是非ともこの作品を!”っていう、推薦者の熱意がいまひとつ伝わってこないのです。そこで思ったのが、そもそも本作のターゲットが自分みたいな層ではないのかも、ってこと。ある時代のある事件(人物でもいいけど)に興味が沸いて、じゃあ次ってなったとき、ある程度ネット環境に馴染みのある人なら自分で検索してしまいますもん。という訳で本作、ネットに疎い高齢者を対象としてるんじゃないかな。歴史・時代小説が好きな年齢層だし。きっとそうに違いない。でも、もともとはネットで連載されたものを纏めたものだっけ?あれあれ?
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「本の話WEB」での連載を楽しく読んでました。
しかも主に職場で(←ダメだろ)
小粋なジョーク(ダジャレ)と真面目な書評のミックス具合がちょうど良い。
また、ちょいちょいぶっこまれてる「ガン○ム」ネタがうれしい。
歴史・時代小説の入口を広げてくれる、入門オススメ基本ガイドブックだと思います。
同郷の大分県人として、大いに推すものであります。 -
【歴史・時代小説、読むものに困ったらこれを読め!】書店の店頭にあふれる時代小説、歴史小説。でも次に何を読めば? 時代小説を愛する書評家が傑作約五百作を楽しくオススメします!