逃北 つかれたときは北へ逃げます (文春文庫 の 16-6)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167907167

作品紹介・あらすじ

嫌なことがあって疲れ切った日も、会社を辞めようと決めた時も、30歳の誕生日も。いつも向かう先は「北」でした。北海道、青森、宮城、新潟など日本の北からグリーンランドまで、旅をしながら「北」に惹かれてしまう理由を探っているうちに、自らのルーツを巡るアレコレが見えてきて……。北を求めつづける10年間を描いた「逃北」エッセイ!巻末に俳優・千葉雄大との特別対談を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 再読。東北へ旅した話聞いたら読みたくて。ちょっと前の話だけど能町さんの旅の姿勢(観光地を見ない、地元民に溶け込むなど)はとても好き。鉄道好きだし北へ行きたくなる理由も何となくわかる。落ち着いたらこんな旅をしたいと妄想する。

    • ☆ベルガモット☆さん
      111108さん おはようございます☆

      東北ならぬ、逃北ですか?!
      旅の姿勢いいですね~ 
      観光地はちゃっかり行ってしまいますがお土産はス...
      111108さん おはようございます☆

      東北ならぬ、逃北ですか?!
      旅の姿勢いいですね~ 
      観光地はちゃっかり行ってしまいますがお土産はスーパーで物色します。地元民に溶け込む感じって興味あります。
      表紙がコミカル悲壮感漂う感じで魅かれます~
      読みたい本リストに入れておきます♪
      2022/07/24
    • 111108さん
      ベルガモットさん おはようございます♪

      能町さんの手書き地図やイラストもあって、旅の行程がわかりやすくなってます。
      「コミカル悲壮感」もコ...
      ベルガモットさん おはようございます♪

      能町さんの手書き地図やイラストもあって、旅の行程がわかりやすくなってます。
      「コミカル悲壮感」もコミカル度かなり高めで全編にわたって漂ってますよ。
      おすすめしま〜す!
      2022/07/24
  • 北志向、南志向の人確かにいますよね。僕はどちらでもないのですが、まあどちらかというと北かな?という程度ですが、妻はバリバリの北方原理主義者なので、基本南の島へ行きたいなどとはまかり間違っても言いません。とにかく北。
    著者の能町みね子さんは何かあると北に逃避する人のようです。しかも観光地ではなく普通の寂れ気味の街並みがお好きのようで、正直我ら夫婦の趣向とめちゃめちゃ似ています。
    その町に溶け込んで、出来れば地元の人だと思われたいくらいの感覚。とても理解できるし、むしろ理解者を見つけた位の感覚です。
    能町さんも本書内で何度か言っていますが、本人は褒めているつもりでも受け取り手は馬鹿にされていると感じる可能性があります。
    僕らも何の変哲もない古びた町(そういう事言うと川越や谷根千を思い浮かべる人居ますがちがうから)を歩いて、なんて事は無い民家や寂れた商店街に胸を躍らせるわけなんです。そして町の古い定食屋、ラーメン屋、居酒屋なんかを訪れ、古い喫茶店あれば入り、地元の図書館でくつろぐ。全く観光要素無いのにめちゃ楽しい。地元の人から不審な目で見られるなんて日常茶飯事です。分かるわけないよねえ。
    この本を読んでワクワク出来る人とは話が合いそうです。

  • 北に住むものとして、北に逃げて来たい なんて言われたら嬉しいなと思いました

    雪のミルフィーユや、とんがり などの面白表現、北で出会った人々と日常 とても面白かったし、私も北は好きなので是非また逃北してほしい!違う逃北のエッセイ書いてください!楽しみにしてます!

  • 旅先に住むつもりで各所をまわる、生活者目線、地元に溶け込むといった感覚はとってもよくわかります。自分も旅先ではいかにも旅行者的な振る舞いをするのではなく、さも地元に住んでいるかのような振る舞いにあこがれますし、観光名所でもなんでもないところでそこに住む人々の生活感を感じることを楽しんでいます。
    著者は北を目指すとのことでしたが、自分の場合(逃げるわけではありませんが)なんとなく「西」に目がいってしまいます。

  • 逃げたい!という一心で手に取りました。

    仕事から逃げたいわけですが、
    世の中はなかなか旅行に行かせてくれません。

    北に逃げることが好きな筆者の
    いろんな北の旅を紹介してくれる本でした。

    私も「北」が好きになるかはまだわかりませんが、
    自分はどこに逃げたいのか?
    というのはしっかり考えてみたいと思いました。

    とにかく旅行に行きたくなる本です。

  • やっぱり能町さんは面白いわ〜!
    ひとり旅がしたくなったな。

  • 最北端エリアに住む人間からすると、そんなに良いのかしら?という気持ちと、私自身元々道北在住なのにさらに北へ移住しているので、わかる気持ちと半々。
    能町さんの文章は、冷静なのに温かく、ふざけ過ぎず読みやすく大好きです。

  • 観光ではないと思う。逃北して、その地域の住民になりきりながら旅をしている。
    →私も一人旅する時はやってみたい

    東京の自分と北の自分を乖離させているようだ。疲れた時に第二の自分がいる北へ逃げて、そこで気持ちを入れ替えているんだと思った。
    最後の章で「本来は自分は封建的な人間」と言っていたが、普段生きる中で自分の中の(封建的な)軸がブレたとき、その軸を矯正するために北に行っているのではないか。

    能町さんは自分の故郷が北海道なのか茨城なのか定まらない、自信を持って故郷と言える場所が欲しいと言っていたが、だんだん親戚のルーツを辿るようになったのは、北が自分の故郷である証拠をみつけたかったからなのでは。

    もう1人の自分がいるところって一体どこだろう。多分自分にもこういうのは必要。
    考えさせられる。

  • 陰鬱でどこまでもだだっ広くてだいたい曇りで人も明るくないけど惹かれる景色。故郷である石川県は中途半端な場所だと本書で書かれたけど、その情景は私にとっても懐かしい風景だ。とりあえず旅とか楽しいことは南!南ったら南!!と思っていたけど、描かれていたような情景をみに北にいくのも悪くないと思えた。あー旅したい。

  • 草野さんの最近読んだ本で、興味を持つ。
    旅中に読むにふさわしい。まさに逃北できた。逃北の気持ちはよく分かる、わたしにはルーツ探りという面はないけれど。
    ラジオで聴いてからずっと尻屋崎に行きたい。

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著者プロフィール

北海道出身、茨城県育ち。文章やイラストの仕事のほうが多い漫画家。他称好角家。雑誌やネット媒体でコラムなどの連載多数。2006年、イラストエッセイ『オカマだけどOLやってます。』(竹書房)でデビュー。著書に『くすぶれ!モテない系』(文春文庫)、『ドリカム層とモテない系』(ブックマン社)、『逃北〜つかれた時は北へ逃げます』(文春文庫)、『「能町みね子のときめきデートスポット」略して能スポ』(講談社文庫)、『雑誌の人格 2冊目』(文化出版局)、『うっかり鉄道』(幻冬者文庫)など。『「能町みね子のときめきサッカーうどんサポーター」、略して能スポ』(講談社文庫)がサッカー本大賞2017の大賞を受賞。ラジオやテレビなどでも活躍している。

「2018年 『中野の森BAND』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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