のろのろ歩け (文春文庫 な 68-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 219
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167903206

作品紹介・あらすじ

笑って泣いて怒って再び笑う――旅は恋とよく似ている母を亡くした美雨は「台湾の三人のおじさん」を探しに台北に。彼らは母のかつての恋人か、それとも…三都の旅をめぐる女たちの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 中国を舞台としたカップル・夫婦・不倫(?)の男女関係に関する完結型のお話3つが詰まった一冊です。

    何かの雑誌で、「旅をする時に読む本」として紹介されていたのが気になって読みました。

    その中で、「目覚ましい発展を遂げた中国ってどんな所で、どんな文化があるのか」というプチ豆知識的な事が登場人物の会話やその行動に出てくる形になってるので読みやすかったです。

    そしてタイトルの「のろのろ歩け」って一体何なんだろう?と気になりながら読んで、これは1話目に登場する屋台のおじさんが、めまぐるしく変化していく町の中で「ぼちぼちやろう」という意味合いで言った言葉でした。


    こういうのなんか好き。

  • なじみのない場所に飛び込んでいくのって、大変だけどやっぱり新しい世界が拡がっていくものなのだなあ。
    アジア圏だと、混とんとしているから、なおさら。

  • 20150701読了
    #鉄道

  • マンマン・ゾウ のろのろ歩け  
    残りの人生 これで行こう!

  • 台湾編が、一番良かった。

  • 「冬の服をまだ着て春に備える」が妙に印象に残った。ふと気になったけどこの話どうやって取材して書いたんだろうか…。
    たいてい始まりそうで始まらない男女関係が取り扱われているのが面白い。この作者さんの書く「人生こんなもんだよね」みたいな諦念?が好きだ。

  • 台湾に、北京に、上海に
    行きたくなった。
    アジアの都会の、雑多な、少し臭くて汚くて
    エネルギッシュで不安でワクワクする
    あの感じ

  • どうして会ったばかりの人がこんなに好いてくれるのか、羨ましい。

  • 初中島さん。文体がドライでとても読みやすかった。舞台は台湾、北京、上海。北京編での一文。「さよならの代わりに「慢慢走」って言うんだよ、まあ、ゆっくり行けよって感じかな」とてもいい言葉だなあと心底思った。お別れの時、「ゆっくり行ってね」ってとても優しくてなんとも温かい。よし早速使ってみようと中国人男子に得意げに「慢慢走」と言ったら、まずきょとん、とされ、続いて「慢走」か、と言われ、「それとても古い言葉。もう使わない」と一蹴。儚く終了。現代語じゃないかもしれないけどさ、わたしは使おう。だって美しいんだもん!

  • 特に台湾編、「めんぎゃっ」など、その土地の音も捕らえる作者の感性が好きです。

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著者プロフィール

1964 年東京都杉並生まれ。小説家、エッセイスト。出版社勤務、フリーライターを経て、2003 年『FUTON』でデビュー。2010 年『小さいおうち』で第143 回直木三十五賞受賞。同作品は山田洋次監督により映画化。『かたづの!』で第3 回河合隼雄物語賞・第4 回歴史時代作家クラブ作品賞・第28 回柴田錬三郎賞を、『長いお別れ』で第10 回中央公論文芸賞・第5 回日本医療小説大賞を、『夢見る帝国図書館』で第30 回紫式部文学賞を受賞。

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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