神々の食 (文春文庫 い 30-7)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167561079

作品紹介・あらすじ

食べ物を作るという仕事は、神様の仕事に近いものかもしれない…。現代人が失った豊かさを、いまだに秘めている沖縄。その食の伝統を支える人びと、新しい「沖縄産」に取り組む篤農家、南国ならではの味覚の数々。沖縄に移住した作家と、南方写真師が十年の歳月をかけて訪ね歩いた食の現場・三十五景。写真多数。

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄の固有(?)の食について 1つづつ丁寧に書かれたエッセイ。
    作り方や 栽培などが 目の前で見ているかのように書かれていて・・とても食べに行きたくなりました。
    最初のお豆腐の作る工程が何度読んでも好きです。

    塩を作っている粟国島。なぜその島なのかは 海水の質の為。農業の畑から流れこむ農薬の心配がある本島の海水は使えないらしい という点が 少しショック。
    その土地によりそうような沖縄の食を 知ると 
    日本全体でどんだけ 人間の欲ために自然に無理をさせているのかとため息が出た。

    まだ沖縄は行ったことがないのですが お米でできた“みき”とぶくぶく茶は 飲んでみたいし、橘餅はお土産にすると決めてます。 

  • 沖縄の食文化、レシピなどを文章と写真で一つづつ丁寧に記したエッセイ。
    奥様や花嫁修業のお姉様たちが昼下がりにおしゃれに作る料理などではなく、沖縄の土地に根付いた、昔ながらの生活に寄り添った文章と写真がとても魅力的だった。
    老夫婦の作る沖縄料理のエピソードやなんとなくそこに漂う純粋さが良い。

    神様がいる土地でごはんを食べるということ、神様がいなくったってわたしたちはごはんを食べるということ。
    食事はそれぞれの家庭の宗教みたいなものだわ、と思った。

  • 夏の竹富旅にて。石垣島ユーグレナモールの書店で入手。沖縄の食材、写真が美しい。機内誌の文庫化。

  • 機内誌に連載されていた、沖縄の食文化を文章と写真で紹介したもの。味がどうのこうのというより、食材と人との関わりに焦点を当てていて、読んでいて良い気分になれる。

  • 沖縄の食材を取材したエッセイ。もともと機内紙連載のため気楽に読める。まだ食べてないものがいっぱいあるなー沖縄行きたいなー気分になる1冊。

  • Amazon古本

  • 池澤夏樹なので。

    彼の文章は、日々の些事に疲れた時に効果的。まさしく卓上旅行、ならぬ掌中旅行、を体験できる。これは特に沖縄の食べ物について語っているが、緻密なニュアンスをもとりこぼさぬように丁寧に紡がれた言葉の肌理のこまやかさに、こちらの舌も一緒になめらかな味わいを楽しんでいるよう。

    個人的には、「豆腐」「みき」「豆腐餻」が気になる。甘い物のほうが、異国の食べ物はとっつきやすいように思う。すると甘味は万国共通なのかも??

  • 池澤さんの植民地主義的な感じが、良い方向に向いている読み物。初出が機内誌というのも、俗っぽくていい。写真が美麗。

  • 100113(n 100124)

  • 2008.6

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著者プロフィール

1945年生まれ。作家・詩人。88年『スティル・ライフ』で芥川賞、93年『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、2010年「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」で毎日出版文化賞、11年朝日賞、ほか多数受賞。他の著書に『カデナ』『砂浜に坐り込んだ船』『キトラ・ボックス』など。

「2020年 『【一括購入特典つき】池澤夏樹=個人編集 日本文学全集【全30巻】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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