- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167542078
作品紹介・あらすじ
死の床に臥した母から異父兄の存在を知らされた榛名は、母が亡くなったのを機に、兄の住むプラハに向かった。榛名は妹であることを隠し、ガイドとして兄を雇って、初めての対面を果たす。-榛名、母、異父兄といくつもに視点を変えながら、家族の歴史と真の姿を万華鏡のように美しく描き出す、感動の長編。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
・激しい恋愛ものではなく静かに各人の内面を表している、今の私には秀逸の作品(2021/12/10)
-
7年前に読んだ事になってたが、全く記憶なし。
今はこんな静かで優しい話が一番好き -
人は秘密でできている、とも言えるし、同時に、開かれた部分から形作られるものもある、とも言える。
-
男と女と夫と妻、親子 兄弟。
解説に(人は秘密でできているのだ」とある
第3章の、芳雄と奈緒子の話が好き
聡と榛名が再会する場面は映画のようでとても美しい -
【哀しくも美しい家族の物語】異父兄の存在を亡き母から知らされ、榛名は兄のいるプラハに向かう。そこで初めて知ったのは、両親の過去であり家族の真の姿だった。
-
本屋で平積みになっているのに惹かれてジャケ買い。
プラハだけで進む話だと予想したものの、短編集といった形で。
個人的には「プラハ逍遥」「天空のアンナ」「ウィーン残照」だけでもいいんじゃないかと思っています。
それぞれの話はとても美しく、主人公が皆哀しみを抱いて、それぞれがそういった感情から繋がっていて面白いんですが、一つにまとめる必要はあったのかな?と。
また面白い点として父親は間接的にしか語られていません。父親はあくまでも影響を及ぼす存在ではあるが主人公ではありません。それが分かった上で再度読み直すのも面白いかと思いました。 -
ストーリーは別として、こういう話の構成は好き。
榛名の母の人生をベースとしながら、かかわる人物の生き様含め、語られている。ここは要らないんじゃ?と感じる部分もあった。
最後の異母兄妹の話で、あまりにきれいにまとまっている気もするが、映画を観ているようなウィーンでのシーンだった。
ただタイトルの「存在の美しい哀しみ」が読後もピンと来ない感じがする。再読すればわかるのかな・・・。