楚漢名臣列伝 (文春文庫 み 19-28)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167259297

作品紹介・あらすじ

秦の始皇帝の死後に勃興してきた楚の項羽と漢の劉邦。楚漢戦争という激動の内乱時代、霸を競う二人に仕え、戦う異才・俊才たちが、天下の流れを見極め己を賭ける。「劉邦は必ず害となります」項羽の軍師として、劉邦を殺すことを進言し続けた范増。劉邦の子のもと前漢の右丞相となった周勃ほか、名臣十人たちの知られざる姿。

感想・レビュー・書評

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  • 痺れた。

  • 中国ドラマの『項羽と劉邦 king's war』を見て、 もっと知りたいと思い、手に取った。 初宮城谷本。難読漢字はあるし史料っぽいし読みやすくはなかったけど、史料風小説だと思えば読めた。 ドラマ見た時は蕭何が良かったけど、 これを読んだら、夏侯嬰と田横と章邯のイメージがあがった。 夏侯嬰は呂太后の時代のことを考えると本当にグッジョブなことしてたなぁ。 読んでから気になるシーンはまたドラマ見返した。 もっと他のも読みたい。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    楚漢戦争時代の名臣は聞いたことがある名前の人物が大多数になった。蕭何、曹参、夏侯嬰あたりが面白かった。
    特に夏侯嬰の仁義を通す様子は読んでいて気持ちよかった。

  • 「項羽と劉邦」の脇役10人の話。
    「項羽と劉邦」は横山光輝の漫画でしか読んだことないけど、いつもとは違う視点からということもあっておもしろかった。

  • 宮城谷さんの楚漢軍記物は「長城のかげ」「香乱記」、以来ではないでしょうか。
    今回は10人の名臣が出てきます。

    楚漢戦争が8年という短さのせいか、どのエピソードも同じ時間・場面が語られて、読み進めると少し飽きるときもありますが、どの話も面白かったです。
    特に簫何の劉邦に対する見方は斬新でした。
    三国志も良いですが、楚漢ものも面白いです。

  • タイトル通り、楚漢戦争期(秦末期~前漢初期)に活躍した名臣たちの列伝。

    取り上げられているのは張良、笵増、陳余、章邯、蕭何、田横、夏侯嬰、曹参、陳平、周渤の10名。あくまで列伝なので、物語調というよりは丹念に事跡を追いながら、その人となりを概観していく。

    しかし本書を読んでいくと、一番くっきりと浮かび上がってくるのは、著者の劉邦像である。
    彼を取り巻く様々な人々を通して、劉邦の人物像が手に取るようにわかる。
    各列伝で重複して書かれる歴史的事実も多く、やや退屈な面もなくはないが、それゆえにこの時代の空気、劉邦・項羽の軍勢のカラーがかなりしっかり掴める一冊。

  • 宮城谷さんは長編もいいけど短編も面白い。
    春秋、戦国、に続く名臣列伝シリーズの第3弾。
    項羽と劉邦の時代に活躍した名臣達10人が紹介されている。
    10人紹介されているうち、漢の臣が6人を占めるのは結果的に漢が天下を取ったのと無関係ではないと思う。それだけ有能で魅力的な人たちが集まってから放蕩無頼な劉邦が天下を取れたのだろうから。

    個人的に好きなのは張良と蕭何。司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を読んだ時からのイメージに引きづられてるのかな。

    ところで、項羽と劉邦、とかたやあざな呼び、かたや諱呼びで呼びならわされているのはなんでなんだろう。
    項羽の名前は籍だし、劉邦のあざなは季だから、「項籍と劉邦」もしくは「項羽と劉季」じゃないとバランスが悪いと思うのだけど。
    三国時代でいえば、劉備と諸葛孔明といったり、劉玄徳と諸葛亮といったりもするから、特に不思議でもないか。

  • 全1巻

  • 楚(項羽)と漢(劉邦)の戦いに登場する様々な名臣たちの物語であります。名臣たち一人一人の人生が、丁寧に語られてております。短編小説集としても読めます。司馬遼太郎さんの項羽と劉邦の副読本でもあります。☆四つです。

  • 本書には古代中国の秦末漢初、いわゆる項羽と劉邦の時代に活躍した、張良・范増・陳余・章邯・蕭何・田横・夏侯嬰・曹参・陳平・周勃の10名が取り上げられている。どの人物も宮城谷昌光らしい筆致で興味深く読むことができた。
    そのため読書が人一倍遅い私でも、いわゆる一気読みをし10日足らずで読了してしまい、我ながら驚いている。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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