昭和とわたし 澤地久枝のこころ旅 (文春新書 1231)

著者 :
  • 文藝春秋
3.67
  • (1)
  • (4)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 53
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166612314

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  昭和5年生まれ、澤地久枝さん「昭和とわたし」、2019.9発行。戦前~戦中(満洲)、敗戦~引揚げ(棄民)、日本の戦後(異郷)。植民地の姿は容赦ない弱者淘汰、満州でのいい身分での生活。敗戦、戦争に負けた日本は満洲にいた人々を見棄てた。この話は、著者の他に、藤原てい、五木寛之らによって語られています。そして、外地から帰った日本人は余計者であり異端者であったと。どこに住んでいても大変な時代だったと思います。この他、出会った人や考えたこと、心の海にある記憶、向田邦子さんのことなどが語られています。
     節子が完成させた啄木の人生。志村喬が亡くなり、夫人は高倉健に「健さん、わたし死にたい」。「自分は明日、ロケで南極に行きます。帰って来るまで、死なんでください」。杖を手に、青山通りで、長身の男性が美しい笑みを浮かべて身をかがめている。その視線の先には、バギーカーに乗せられた幼児がいた。声楽家、藤原義江の晩年の一瞬。ノンフィクション作家、澤地久枝、1930年生まれ。「昭和とわたし」、2019.9発行。大の仲良しは1つ上の向田邦子さんでした。満州からの引き揚げ、東京でのバラック生活、ご苦労されたようです。

  • カテゴリ:図書館企画展示
    2019年度第6回図書館企画展示
    「追悼展示:中村哲氏執筆本等」

    展示中の図書は借りることができますので、どうぞお早めにご来館ください。

    開催期間:2020年1月6日(月) ~ 2020年2月28日(金)
    開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

澤地久枝(さわち・ひさえ):1930年、東京生まれ。その後、家族と共に満洲に渡る。ノンフィクション作家。1949年中央公論社に入社。在社中に早稲田大学第二文学部を卒業。著書に『妻たちの二・二六事件』『火はわが胸中にあり』『14歳〈フォーティーン〉』『昭和とわたし』など多数。『滄海よ眠れ』『記録ミッドウェー海戦』でミッドウェー海戦を克明に跡づけるとともに、日米の戦死者を掘り起こした功績により菊池寛賞受賞。2008年朝日賞受賞。

「2023年 『記録 ミッドウェー海戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

澤地久枝の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×