高齢ドライバー (文春新書 1157)

  • 文藝春秋
2.22
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166611577

作品紹介・あらすじ

【増加が予想される「高齢ドライバー」事故。本人、家族、社会が出来ることとは?】ブレーキとアクセルを踏み間違えて孫をひき殺した、高速道路に誤って侵入して逆走した、気を失って歩道に突っ込んだ……高齢ドライバーの事故が相次いでいます。交通事故全体は減少していますが、高齢者による事故割合は増加の一途を辿り、対策は急務。今年3月には改正道路交通法も改正され、特に認知症検査が強化されました。一方で、地方では公共交通機関が衰退し、車が無ければ生活ができない状況に陥っています。認知症患者を抱える家庭では、おじいちゃんが勝手に車に乗らないように鍵を隠す、などという涙ぐましいケースも出てきています。しかし、問題はそう簡単ではありません。一番のネックは「年齢より個体差が大きい」こと。特に病歴や服薬の状況によって大きくリスクは変わってくるのです。それでも希望はあります。たとえば…… ・自動ブレーキ技術の導入で誤発進を防ぐ! ・免許返納者へプレゼントを送る自治体が増えている!(現在27万人、対象の2%) ・乗り合いタクシーなど輸送代替手段を整備する事例が増えている!本書では、高齢ドライバーの「認知」「身体」の専門家からの寄稿に加え、地方問題や公共交通の専門家も参戦。この一冊で問題の核心が分かります!

感想・レビュー・書評

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  • 第一部が社会問題としての高齢ドライバー、第二部が認知機能と身体能力からみる高齢ドライバーとの章立てで更に第二部は更に第1章高齢ドライバーの認知機能と第2章身体自動運転技術に分かれていて、それぞれに著者が異なっていて統一感は全くありません。第一部は車社会の黎明期から現在までの状況を交通行政も含めて俯瞰し、更には先進的な自治体や欧州の試みを事例に未来を展望します。続いて第二部第1章は医学的(脳科学的)な視点で脳の機能とその認知症による衰えそれが運転にどのような影響与えるかを統計的に分析します。第二部第2章は高齢者の運転という手段がボケ防止の為の目的に展開したりと視点が定まっていなく、論旨不明です。第一章で指摘されているように車社会の到来とともに街が車に依存した構造になってしまったのが最大の問題であり、肥満した街をダイエットさせてコンパクトシティを目指し、高齢者だけじゃ無く車が無くても生活できるような街を取り戻すのが喫緊の課題ではないだろうか。

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  • ふむ

  • 高齢ドライバーによる事故が増加している。高齢になれば認知機能や運動能力が低下する。そのため、運転動作が鈍くなり事故が増えるのだ。でも、このような個人的な理由だけでなく、自動車優先主義というシステムが高齢者の事故を増やす原因となっている。これはあまり知られていない事だ。政府は個人に責任を押し付けているが、この自動車優先主義という思想を変えていく事も大事だ。

  • 複数の筆者による論集なので、基本的な事項の記述や繰り返しが多い。ただ、高齢ドライバーについて議論するにはこの本に書かれている程度のことは踏まえていないと話にならない、とは思う。

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著者プロフィール

社会福祉法人 堺市社会福祉協議会
平成18年から地域福祉総合企画を担当し、平成21年に行政と合同で地域福祉(活動)計画を機に様々な事業の企画推進に携わる。主な著書に「共生社会実現に向けた社会福祉協議会の戦略」上野谷加代子 編著『共生社会創造におけるソーシャルワークの役割』(ミネルヴァ書房、2020年)

「2022年 『増進型地域福祉への展開』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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