歴史とはなにか (文春新書 155)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 573
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601554

作品紹介・あらすじ

世界には「歴史のある文明」と「歴史のない文明」がある。日本文明は「反中国」をアイデンティティとして生まれた。世界は一定の方向に発展しているのではない。筋道のない世界に筋道のある物語を与えるのが歴史だ。「国家」「国民」「国語」といった概念は、わずかこの一、二世紀の間に生まれたものにすぎない…などなど、一見突飛なようでいて、実は本質を鋭くついた歴史の見方・捉え方。目からウロコの落ちるような、雄大かつ刺激的な論考である。

感想・レビュー・書評

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  • 面白い。学ぶところがたくさん。

  • 2015/04/17:読了
     繰り返し、読むべき本。
     図書館で借りた本だけど、買っておこうかな

     歴史学の本ではなく、歴史とはなにかという本。
     時間は、人間の認識によって成立するように、
     歴史は、文字によって成立する。
     歴史の記述フォーマットは、長らく、ヘロドトスと司馬遷だった。
     よって、歴史は、地中海を中心とする歴史記述と、中国を中心とする歴史記述があり、それ以外の地域には記述された歴史はない。

  • 一般的に知る事になる歴史において前提になっている事を疑って素直に見直した画期的な歴史観だと思う。
    確かにそうであるならば、そう言えますね。
    と思うし、厳密に言えばそうかという感じ。
    無理に神話と融合しない見方を内外通してやってみせる。
    なるほど実在が危ういのもこれを読めば納得しやすいし、その性格を素直に考えるなら思ったよりも資料はいい加減だよなそりゃという感じ。
    とても面白かった。

  • 【文章】
    とても読みやすい
    【ハマり】
     ★★★★・
    【気付き】
     ★★★★★

    歴史とは、時間軸、空間軸を持って一個人が直接体験できる範囲を超えたもの。

    歴史は、自己の正当化の武器になる。

    インド文明、イスラム文明は、もともと歴史を持っていなかった。
    憲法によって作られた国家アメリカでは、歴史は重要視されていない。

  • 歴史とは昔に起こった出来事のように考えていたがそうではないと言う、歴史は人間の住む世界の説明である。歴史を間させるには必要な要素がある。 忘れがちな要素としてためになったのは、歴史書を書いた人にはその人の立場や思想がありそれが反映されていると言うこと、もう一つは現代の国民国家のあり方民主主義が当たり前の私たちにとってこの携帯の政治がずっと続いていたかのように考えてしまうこと、今の枠組みで考えてしまうと言うことだ。 いろんなことについて考えさせられる良書である

  • 歴史は、真実が書かれたものよりも読みやすいもの、読者が求める神話的なものの方が好まれる。
    また、書き手1人の経験等で歴史は正確に書かれないため、結局はフィクションになりがち。

  • 歴史というものが何なのかが良くわかった。
    某国の歴史がいかにデタラメなのかも。
    とあるサイトで知ってAmazonで購入

  • 歴史とは何か。

    歴史を少しでも専門的に学習した人間であれば一度は考えた事があると思う。

    有名な著作にE.H.カーの著作があるが、その本とは一線画している。

    しかし、個人的な感想だが、歴史とは何かの答えにはなっていないと感じる。

    何が?と言われれば、それは言葉にできないのだが。

    逆を言えば、その難しさ、奥の深さが歴史の楽しさなのかもしれない。

  • 蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか

  • 歴史の史料は、作者や作者の属している社会の好みの筋書きによって整理されている。その史料を手掛かりに歴史家の解釈でつくられているものが、我々が知らされている歴史

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著者プロフィール

東洋史家

「2018年 『真実の中国史[1840-1949]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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