零の晩夏

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 74
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  • / ISBN・EAN: 9784163913889

感想・レビュー・書評

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  • 岩井俊二さんの映像作品でない小説は初めて拝読しました。
    何も予備知識なしに読みましたが、すごく面白かったです。

    今年読んだ小説のベスト3に入るくらい。ベスト1でもいいかもしれません。
    ミステリーなのか、恋愛小説なのかとかの分類もよくわかりません。普通の小説とはかなり違う雰囲気でした。

    広告代理店に勤める美術大学出身の八千草花音が社内の心無い噂話で、転職せざるを得なくなり、美術雑誌の編集部の面接で、花音は千葉の美術館でひと目で魅了された、まるで写真にしか見えない油絵『零の晩夏』のことを話し、結果、採用されます。

    そこで花音は企画を任されて、ナユタという画家の「ナユタの死神伝説」という話を調べることになります。
    「ナユタ」に描かれたモデルはその後、皆死んでしまうという伝説の画家です。

    そして花音は高校の美術部の二年後輩で油絵を自ら教えた、加瀬くんと仕事を通して再会します。加瀬くんは絵はやめて塗装工の仕事をしていました。

    そして加瀬くんと一緒に「ナユタの死神伝説」を調べていくと不思議な話がわんさかと出てきます。
    ナユタ自身も焼身自殺をしています。
    いろいろな人々が登場します。
    絵の好きなOLの話だと思ったらとんでもない方に話が転がっていったりして驚きました。

    想像力が豊かでないとこんな話は描けないだろうと思いました。芸術家の描く物語だと思いました。

    花音は加瀬くんのことが好きなのですが、二人はただの再会ではなく、これほど壮大な物語がと思うほどの物語も二人の間にもありました。

    ひとことで説明できない、物語ですが読んでいてどこもかしこも面白かったのは間違いありません。

    本屋大賞とか直木賞を獲るという小説ではないかもしれないけれど、本当に心から面白いと思った小説でした。
    読了後、明日から何を読めばいいのかと思ってしまいました。

    • まことさん
      くるたんさん♪こんにちは!

      読んでいただきありがとうございます!
      楽しんでいただけたみたいで嬉しいです♡
      この本、私が「今年のベス...
      くるたんさん♪こんにちは!

      読んでいただきありがとうございます!
      楽しんでいただけたみたいで嬉しいです♡
      この本、私が「今年のベスト1」とか勝手に書いたせいか登録してくださったフォロワーさんが凄く多かったのだけれど(私がタイムラインで見かけた方は10人くらい)レビューはくるたんさんが初めてです。
      自分がよいと思ったものを読んでもらえたのは、本当に嬉しいです。
      2021/09/20
    • アールグレイさん
      こんにちは♪
      お久しぶりです!
      この本、最近タイムラインにでているなあ、と思っていました。
      レビューを読ませて頂いて興味が湧きました。こっと...
      こんにちは♪
      お久しぶりです!
      この本、最近タイムラインにでているなあ、と思っていました。
      レビューを読ませて頂いて興味が湧きました。こっとんさん、くるたんさん方も良い感想を持っていらっしゃるようで・・・・
      私は図書館派なので、早速リクエストしたいと思っています。
      いつになるかわかりませんが、どんなものになるかわかりませんが、レビューはしっかり書きます。
      また、読みたい本が増えてしまいました!
      嬉しい悲鳴です。
      (ノ^^)<、
      2021/10/24
    • まことさん
      ゆうママさん。こんにちは!

      コメントありがとうございます。
      この本、読んでくださるのですね!
      とても嬉しいです。
      私も図書館で借...
      ゆうママさん。こんにちは!

      コメントありがとうございます。
      この本、読んでくださるのですね!
      とても嬉しいです。
      私も図書館で借りましたが、買ってもよかったと思いますが、一度読んだものをもう一度買うほどではないかなと。
      ゆうママさんにも気に入っていただけるといいのですが。
      レビュー楽しみにしています。
      2021/10/24
  • 那由多(ナユタ)から 零(ゼロ)へ
    一枚の絵に魅せられた女性花音の 画家とその作品を巡る旅のように 
    死神の異名を持つ画家、ナユタ
    絵のモデルとなった人は遠からず「死」を迎える
    絵を介して描かれる死と生の境界
    花音がナユタを追う道筋に出会う人達
    その全ての人達がナユタという画家を知る重要なピースとなっている
    生と死の一瞬を積み上げる為か、神戸の震災、サリン事件、幼児誘拐殺害事件等 映像のように流れていきます
    多くの登場人物 舞台となる幾つかの土地を渡り
    「晩夏」にまとめあげた素敵な作品です

    • まことさん
      おびのりさん、おはようございます♪

      私の3年前のベスト1の作品です。
      土瓶さんも、星3、おびのりさんも星3、私にはとっても事件な作品だった...
      おびのりさん、おはようございます♪

      私の3年前のベスト1の作品です。
      土瓶さんも、星3、おびのりさんも星3、私にはとっても事件な作品だったのですが、皆さん、普通の作品なんですね。
      2024/05/02
    • おびのりさん
      まことさん、おはようございます♪

      いいえ、素敵な作品です。
      ただ、あまりにも 着地点まで纏まっていて
      自分の感情まで持っていかれるような。...
      まことさん、おはようございます♪

      いいえ、素敵な作品です。
      ただ、あまりにも 着地点まで纏まっていて
      自分の感情まで持っていかれるような。
      映画映像向きの作品なのかと思いました。
      私って天邪鬼だから、ラストがこちらに託される
      余韻が小説っぽいかなって。
      気にしないでください、あくまで個人の感想です。
      m(_ _)m
      2024/05/02
    • 土瓶さん
      まあ、俺が★5つけても他の人は★3なんてことも普通にあるしなー。
      その逆もあるし。
      全員がおもしろいと感じる作品なんか無いだろうし。
      これは...
      まあ、俺が★5つけても他の人は★3なんてことも普通にあるしなー。
      その逆もあるし。
      全員がおもしろいと感じる作品なんか無いだろうし。
      これはもう好みですな。
      2024/05/02
  • まことさん、くるたんさん、yyさんのレビューを読んで。
    そして、興奮気味の(笑)御三方のコメントのやり取りを読んで(笑)。
    御三方のレビュー、コメントを読ませていただいて、もう絶対に読みたくなってしまって、読んでみた‥‥そして唸っている私‥‥『なるほどね』と呟く私‥‥皆さんの気持ちがすご〜く分かる!
    とにかく世界に引き込まれた。謎解きの部分も大いにあるお話なのだけれど、私にとって重要なのはそこではない気がする。この世界観、壮大なドラマ感。うまく言葉にできず、じれったいのだけれど、とにかくこの一冊の中にどっふりと浸かってしまいました。
    本の内容は皆さんのレビューを読んでいただくこととして(笑)読み終えた直後の興奮冷めやらない気持ちをお届けしました(笑)

    • まことさん
      こっとんさん。こんにちは!

      この作品読んでくださったのですね。
      とても嬉しいです。
      レビューに今年のベスト1などと書いてしまったの...
      こっとんさん。こんにちは!

      この作品読んでくださったのですね。
      とても嬉しいです。
      レビューに今年のベスト1などと書いてしまったので、皆さんの反応がとても気になっていたのですが、こっとんさんが楽しんでくださったようなのでとても嬉しいです。
      ありがとうございました!
      2021/10/24
    • こっとんさん
      まことさん、こんにちは!

      とってもとっても面白かったです。
      有意義な読書時間でした。
      良い本を教えていただき本当に感謝です!
      この世界にハ...
      まことさん、こんにちは!

      とってもとっても面白かったです。
      有意義な読書時間でした。
      良い本を教えていただき本当に感謝です!
      この世界にハマり過ぎて、次に何を読めばいいのだろう?っていうまことさんの気持ち分かります。

      まことさんのレビューいつも楽しみにしています。これからも面白い本をたくさん教えて下さい!
      2021/10/24
  • ブグ友まことさんの熱いレビューに魅せられて、いつか読もうリストに入れておいた一冊。
    あれからずいぶんと時間が経ちました。

    言わずと知れた映画監督岩井俊二さんの著作。

    【彼女(モデル)たちは例外なく死に至る
     ”死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。
     その作品の裏側にある禁断の世界とは?

     岩井俊二が描く、生と死の輪郭線。
     渾身の書き下ろし絵画ミステリー。】

    おもしろかったです。
    本業が映画監督さんのせいか、とても簡素な文章で読みやすく、テンポも速くてさくさく進みます。
    帯には怖そうなことが書いてありますがホラー感は弱め。
    怖いのが苦手な方にもいいでしょう。
    絵画というか、ミステリアスな絵描きを巡り、不思議な縁に操られる人間たちの物語。
    恋愛要素もあり。

    おもしろく読めたのですが、あえて難を言えば、少し都合が良すぎるかな、と。まあフィクションだから仕方ないか。
    あと、テンポよく進むのはいいけど、次々と人が出てくるので後で「この人誰だっけ」ってなることもあった。人物を名前だけで進めずに、教師の○○とか、○○の母親のとか、誰かわかるヒントを付けてくれればなお良かったのにと思った。まあ、このへんは映像化すれば解消できるのかも知れない。

    詳しくはまことさんのレビューをどうぞ^^

    なんだろう。
    読んでいる間、岩井俊二監督の映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」を観たときのことを思い出してた。

    自分の中の「一日中映画を映画館で観ようキャンペーン」(?)で4,5本観た内の1本で、時間がちょうど良かったから選んだだけだったが、たまたま最終日だったらしく、綾野剛人気もあったのか、小さな映画館はほぼ満員で、しかも9割は女性という、なんだか落ち着かない気分の鑑賞だった(笑)

    あれも死の香りが漂うような若者たちの話だったな~。

    • まことさん
      ひまわりめろんさん♪

      ★3は普通評価なんですねぇ。
      でも、どびどび詐欺って…(;_:)
      私のレビューに人を動かす力があるなんて、思...
      ひまわりめろんさん♪

      ★3は普通評価なんですねぇ。
      でも、どびどび詐欺って…(;_:)
      私のレビューに人を動かす力があるなんて、思えませんがありがとうございます。
      今リクエストした『海の教場』図書館からきたので読んでいます。
      1カ月程かかりましたが、一緒にリクエストした『サロメの断頭台』はまだ届かないから、速かったと思います。
      今週中にはレビューできると思います。
      2024/04/22
    • 土瓶さん
      なんやどびどび詐欺って(笑)
      最近読んだ中では高評価言うとるやないかーい。
      ★3は確かに普通評価だけど、これは★4に近いものがありました...
      なんやどびどび詐欺って(笑)
      最近読んだ中では高評価言うとるやないかーい。
      ★3は確かに普通評価だけど、これは★4に近いものがありました。

      曰く付きの絵描きを巡るミステリーだけに留まらず、若き日の作家たちが共同で使用したアトリエのくだりでは青春物の趣もあり、主人公と件の絵描きとの間には不思議な縁で結ばれる恋愛要素もある盛沢山な読み物です。

      ならなんで★4にならなかったというと、なんかね、書きっぷりが淡泊というか、簡素な文体は読みやすいし好感も持てるんだけどね、小説というよりもシナリオに近いのかなーなんて感じたんよ。
      んー。上手く言えんけど、豊富なアイディアがあるんだけどそれを箇条書きに並べて文章で表して繋げているような感じ。
      いや、ちゃんと素晴らしい小説なんですがね。
      あくまでこれは俺がそう感じただけっていうか、一言で言うともったいないなって思ったんよ。
      もっとこうグワァーって、もしくはネトネトって書くべきところは書いても良かったんじゃないかなって。
      この話、乙一さんならどう書いたかな。京極さんならもっとおどろおどろしく5倍ぐらいの分量になったろうか。
      そう思った。
      なんか惜しいなって。

      まことさん。
      この本を手に取ったのはまことさんの熱いレビューに当てられたからです。
      もしそれがなかったらたぶん一生読むことはなかったでしょう。
      しっかり動かされてしまいましたよ。
      ありがとうございました^^

      あ、カリスマンさん。
      この本のレビュー、楽しみにしておきますからね。
      まさかまさかどびどび詐欺とまで言っておいてご自分は読まないなんて、そんなつれないことは自他ともに認めるカリスマレビュアー様のすることじゃないですよね。
      じゃ、待ってまーす( ̄▽ ̄)
      2024/04/22
    • まことさん
      土瓶さん♪

      やっぱり、高評価で、よかったのですね。
      嬉しいです。
      でも、京極さんや、乙一さんには負けてるんですね。
      京極堂シリーズは途中ま...
      土瓶さん♪

      やっぱり、高評価で、よかったのですね。
      嬉しいです。
      でも、京極さんや、乙一さんには負けてるんですね。
      京極堂シリーズは途中まで、乙一さんも、数冊しか読んでいませんが。
      う~ん。
      もしかしたら、この作品は、おどろおどろしくない変わりに、ちょっとトレンディ(死語?)ではないですかね。
      2024/04/22
  • このアプリ内でフォローさせて頂いてる皆様の本棚の中から評価の高い作品を選んで読んでみた本。

    名作。
    読後、出会わせてもらったと感じた。

    ストーリーは全体を通してミステリーなのだが、「運命」がテーマなのだと感じた。
    ここまで色んな人の運命が重なりあいながら絡み合いながら、終盤に向けてほどけていくように謎だったものがほどかれてゆく。

    最後も希望に溢れた終わりをみれた。
    そこまでの派手な事件などがあるわけではないストーリー展開なのに凄い深い物を読んだ気になる。
    岩井俊二さんの文章力と創造力がそうさせるのだと感じた。

    この作品に出会ったのも皆様の本棚のおかげ。これも「運命」的な出会い、そう感じさせられた。

  • 表紙の絵が "零"の『晩夏』 だと思って読み始めたのですが、これは三重野慶さんという画家の作品でした。
    この表紙の女性が主人公の八千草花音だというイメージが頭から離れず最後まで読んでしまいました。
    最初の3ページで「零の晩夏」という作品の説明があり、写真みたいな横顔という以外は表紙の絵とは違うのですけどね、、、

    バンクシーのような正体不明の画家の記事作成のため、取材に駆け巡る女性編集者のお仕事小説でもあるし、
    その画家が描いたモデルの女性は必ず死に至るという謎解きミステリー小説でもあるし、
    取材中に再会した高校の美術部の後輩に心がときめいてしまう恋愛小説でもある。

    なぜかノンフィクションのように感じてしまったのだが、これも表紙の写真のようなリアルな絵のせいかもしれません。
    沢山人が死にますが、死の描写は「○○で死んだ」と事務的に説明する程度だし、自殺の原因にも深入りしないのでドロドロ感はありません。
    おかしな言動をとる人も何人か登場しますが、この物語の語り部でもある八千草花音の平凡なキャラが、そのおかしさを吸収しています。

    いろんな要素が含まれる物語でしたが、読後感はさわやかでした。
    テーマの中に死を含ませておいて、結局は生まれてきた意味を考えさせる、「零の晩夏」にまつわる恋愛小説だからだろうと思いました。

  • 心地良さで始まり、終わる一冊。

    描かれたモデルが必ず死ぬという"死神"と噂される絵師の謎に迫っていくミステリチックでラブな物語。

    これ系は好き。

    一枚の絵画に出会う序盤から柔らかな心地良さに包まれ始める。

    謎の絵師に迫っていく過程は微妙なラブの魅せ方が絶妙、かつ知りたい欲の誘導が巧いなという印象。

    そして何となく感じていたものが綺麗に重なり合うかのような瞬間もまた心地良い。

    必然か偶然か、今までの出会いと出来事は全てこの瞬間のためだったのか…考えるだけで幸せ気分。

    最後も柔らかな心地良さに包まれる素敵な読書時間だった。

    • くるたんさん
      まことさん♪こちらにもありがとうございます♫

      自分では見つけられない作品を教えてもらって、幸せです♡

      まことさんのレビューにあるように、...
      まことさん♪こちらにもありがとうございます♫

      自分では見つけられない作品を教えてもらって、幸せです♡

      まことさんのレビューにあるように、芸術家さんの作品ですよね。映像が浮かぶような、思い浮かべたくなるシーンがたくさんあったかな♫
      ハラハラドキドキも良いけど静かに惹き込まれる心地良さが好きです。

      ワクチン、無事終えて、38度ぐらいで一日で落ち着きました。
      ありがとうございます♫
      2021/09/20
    • たけさん
      くるたんさん、こんにちは!

      ワクチン接種お疲れ様でした。
      接種後も素敵な読書時間を過ごされたようで、レビュー読んで安心しました。
      ...
      くるたんさん、こんにちは!

      ワクチン接種お疲れ様でした。
      接種後も素敵な読書時間を過ごされたようで、レビュー読んで安心しました。
      僕も接種を無事終了。

      接種終えたので、たくさん好きな本が読めそうな、前向きな気分になりますよね♪
      2021/09/20
    • くるたんさん
      たけさん♪こんにちは♪

      ありがとうございます♫
      たけさんも接種おつかれさまでした♡副反応大丈夫でしたか⁇
      私はひたすらゴロゴロしながら読書...
      たけさん♪こんにちは♪

      ありがとうございます♫
      たけさんも接種おつかれさまでした♡副反応大丈夫でしたか⁇
      私はひたすらゴロゴロしながら読書してました。

      たしかにこれでちょっと一安心。第6波〜が来ないと良いですよね。

      たけさんも引き続きゆっくり読書を楽しめますように¨̮♡
      2021/09/20
  • 絵画に魅せられた謎を解いていく…
    その過程にまんまと乗せられたと言うべきか。

    どっぷりとはまってしまい酔いしれた。

    こういう作品は、初めてだ。

    ナユタが描く絵のモデルたちは、すべて死んでしまってるというのに怖さは感じられない。
    それが、惹きつけられる魅力だったのかと思う。

    ラストにもはや言うべき言葉はなかった。

  • 岩井俊二の映画は大好きで大体は観てると思いますが、岩井俊二の小説もめちゃくちゃ好きなんです!

    映像で見るとよりわかりやすいのですが
    文章でも、すごく美しい世界観が伝わってきて
    それだけではなく、エグいくらい残酷な部分もあって、そのコントラストが絶妙でどっぷり岩井俊二ワールドにハマってしまいます!

    この作品も美術に関しての表現なんかはとても美しくて、引き込まれてしまいます。
    ナユタという謎多きアーティストを新人ライターが
    その謎を紐解いていくというミステリ要素満載なんですが、最後には全ての伏線を回収して(見事に!)
    純粋恋愛で終わっていくという素晴らしい展開でした♪
    小説の最後の文章ってかなり大事だと思っていて
    そこがダメだと今まで面白かったのに、最後だけ残念みたいな作品も結構多いと思うんですが
    この小説の最後の一文は最高でした!
    その最後に繋がるまでの文章を読みながら
    鳥肌が立ちっぱなしでした。

    一番最後の一文は書きませんが、そのちょい手前で好きな言葉があるので抜粋

    「あらゆる偶然と必然が、ひとつの点に集束し、
    ああ、自分はこのために生まれてきたんだと思う
    瞬間が。」

    そして「零の晩夏」の意味と装画!
    三重野慶さん

    これはブクログの皆さん全員にオススメですが
    純粋恋愛の会会員には是非読んでほしいです♪

    • naonaonao16gさん
      会員なので読まないといけないわけですね笑

      確かに、岩井俊二作品は美しさと残酷さを併せ持ってますよね。
      映像が美しいから、残酷さすら美しく感...
      会員なので読まないといけないわけですね笑

      確かに、岩井俊二作品は美しさと残酷さを併せ持ってますよね。
      映像が美しいから、残酷さすら美しく感じてしまうという…

      この作品自体は知っていたのですか、ミステリ要素が満載とは初めて知りました!!
      文庫を待とうかなぁ…
      2022/02/11
    • sinsekaiさん
      naoさんコメントありがとうございます♪

      すみません強要するようなコメントして…
      でも、オススメです!
      そういえば文庫派でしたね
      たぶん文...
      naoさんコメントありがとうございます♪

      すみません強要するようなコメントして…
      でも、オススメです!
      そういえば文庫派でしたね
      たぶん文庫化されると思うので是非その時に
      その前に映像化もあるかも…
      2022/02/12
    • naonaonao16gさん
      いえいえ~
      もともと気になる作品だったので、読む予定でしたよー!!

      でも文庫待ってると他にいろんな作品に目移りしちゃうんですよね~
      そうい...
      いえいえ~
      もともと気になる作品だったので、読む予定でしたよー!!

      でも文庫待ってると他にいろんな作品に目移りしちゃうんですよね~
      そういえば「明け方の若者たち」単行本読まない間に文庫化されて映像化されました笑
      2022/02/12
  • 映画監督の著作
    流石に映像がすごい。
    絵も情景も人の心理さえも目の前に流れる

    絵を描くってどんなことだろう
    絵のモデルってどんなものだろう

    死に至る生

    いろんな人が交叉して一枚の絵がうまれる

    ひきこまれて読みました

    ≪ 救えない 臨海線を 生と死の ≫

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著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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