嘘かまことか

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163913407

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  •  1932年生まれ、平山弓枝「嘘かまことか」、2021.3発行。著者は、自分の人生を、最初の14年間は戦争、そのあと75年間は平和な時代。平和な方が遥かに長いのに、思い出としては戦争中の方がより鮮明に記憶に残っていると。これは、子供時代ということと、生きるか死ぬかの経験のダブル鮮明記憶ですね! 私は極貧だった時代が10数年、その後貧乏の時代が続いてますが、極貧の時代が鮮やかですw。

  • 初出 2019〜20年「オール讀物」の一代記のようなエッセイ18編。

    私が時代小説好きになるきっかけとなった『御宿かわせみ』シリーズのことが出てこないのは残念だが、代々木八幡宮の神主の娘として育ち、第三作が直木賞というちょっと考えられないデビューをし、長谷川伸の同門であった小説家と結婚して、夫が神主を継いでくれて、神社での話が多いのが珍しくも面白かった。
    朝ドラの「旅路」を見ていた昭和天皇から、登場人物にかつての学友がいて聞きたいことがあると呼ばれたという話にはびっくり。そして代々木練兵場での観兵式で、自分の立ち位置の目印にしていた代々木八幡の松について「健在かね」と問われたのだという。

    最近亡くなった橋田壽賀子さんと同じように、テレビドラマのシナリオライターでもあったのだと、改めて気づいた。

    それにしても行方不明の東吾さん(「かわせみ」の主人公)がひっこり現れる話を、私は今でも待っているのだが。

  • 【生まれてよかった】神様の書かれたシナリオを、大根役者の私が必死になって演じてきた……。「御宿かわせみ」の作者による、もうすぐ九十歳の幸福論!

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著者プロフィール

東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。戸川幸夫の知遇を得、その推薦で長谷川伸の門下となる。1959年『鏨師』(たがねし)で第41回直木賞を受賞。1991年『花影の花』により、第25回吉川英治文学賞を受賞。また、これまでの業績により、1997年紫綬褒章を、1998年第46回菊池寛賞を受賞。2004年文化功労者に選ばれ、2016年文化勲章を受章した。著書に南町奉行所内与力・隼新八郎がさまざまな事件を解く「はやぶさ新八御用帳」「はやぶさ新八御用旅」シリーズや「御宿かわせみ」シリーズなどがある。

「2019年 『新装版 はやぶさ新八御用帳(十) 幽霊屋敷の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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