ほんのよもやま話 作家対談集

著者 :
  • 文藝春秋
3.44
  • (7)
  • (16)
  • (39)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 311
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163912639

作品紹介・あらすじ

人気作家46組がずらりとそろった豪華対談集!
「いま、何を読んでいるの?」「これからどんなものを書くの?」
書き手同士だからこそわかる創作秘話を語ったり、
お互いにオススメの一冊を紹介し合ったり。
作家同士のつながりや意外な組み合わせから、読書の楽しみがぐんぐん広がります。

★例えばこんな組み合わせ
島田荘司&伊坂幸太郎「島田さんの本を読んで小説を書き始めました」
佐藤友哉&島本理生「夫婦対談ってはじめてだよね」
江國香織&島田雅彦「自分より上手い小説を読むと傷つくじゃない(笑)」
川上弘美&林真理子「出合った時に私のための小説だと思ったもの」
藤野可織&松田青子「洒落たラブストーリーやんな」「あれ私も大好き!」
村田沙耶香&穂村弘「傑作だから嫌いなんです」
青山七恵&綿矢りさ「ヘミングウェイのタフさに憧れるよね」

日々たくさんの作家にインタビューを重ねる瀧井朝世さんによるセッティングならではの
贅沢なラインナップで、読みたい本がどんどん増える対談集です。

【全46組】
桜木紫乃&桜庭一樹 朝井リョウ&西加奈子 島本理生&佐藤友哉 
村山由佳&千早茜 山崎まどか&柚木麻子 青山七恵&綿矢りさ 
山内マリコ&速水健朗 松田青子&藤野可織 村田沙耶香&穂村弘 
島田荘司&伊坂幸太郎 恩田陸&辻村深月 
岸本佐知子&クラフト・エヴィング商會 角田光代&川村元気 
羽田圭介&中村文則 豊﨑由美&阿部賢一 古市憲寿&加藤千恵 
藤井光&小野正嗣 古川日出男&柴崎友香 西崎憲&米澤穂信 
宮田珠己&金沢百枝 深緑野分&岡崎琢磨 長嶋有&和嶋慎治 
須賀しのぶ&芦沢央 ジェーン・スー&春日太一 
日高トモキチ&宮内悠介 垣根涼介&早見和真 星野智幸&松田青子 
小嶋陽太郎&渡辺優 Pippo&古谷田奈月 森絵都&辻堂ゆめ 
畑野智美&森見登美彦 東山彰良&小野正嗣 江國香織&島田雅彦 
白岩玄&山崎ナオコーラ 中島京子&金井真紀 彩瀬まる&尾崎世界観 
天野健太郎&斎藤真理子 朝井リョウ&奥田亜希子 高橋久美子&浅生鴨 
今村昌弘&千街晶之 恒川光太郎&真藤順丈 朝比奈あすか&平野啓一郎 
本谷有希子&武田砂鉄 はらだ有彩&王谷晶 
平松洋子&小川糸 林真理子&川上弘美

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 数多くの作家にインタビューしてきたライターの瀧井朝世さん。
    作家の交遊関係も把握し、彼ら彼女らからの信頼も厚い瀧井さんが対談をセッティング。
    この作家とあの作家が前々から仲がよかったり、意外なつながりがあったり。驚いたし、楽しかったし、そしてまた、読みたい本が増えた。

    佐藤友哉さんと島本理生さんのはじめての夫婦対談は何となくイチャコラ(死語)していて、読んでいるこちらが赤面してしまった。

    中村文則さんはまずドストエフスキーにできないことは何かと考え、それは最新テクノロジーと仏教だ、と思い、『教団X』を書いたそうだ。あとSだと公言していた。やはり!

    古市憲寿さんは当時はまだ小説を書いておらず、対談相手の加藤千恵さんに、「小説ってどう書くの」と尋ねていた。まさかその後芥川賞候補になるとは!この時から狙っていたのかな。

    伊坂幸太郎さんは島田荘司さんの『本格ミステリー宣言』を読んで、「あまり広いといえない日本列島だが、この中には現在の推理文壇を震撼させるような才能が潜んでいると信じている」という末尾の文に「島田さん、ここにいます!」と思ったそうだ。まだ何も書いてないのに。それで唯一無二の人気作家になる伊坂さんがすごい。

    古川日出男さんの「小説家はすでに知っていることを書くと誤解されがちだけど、自分が知りたくて書いている」という言葉に、対談相手の柴崎友香さんも同意していた。そうなんだー。

    江國香織さんは「読む端から内容を忘れちゃう」のだそう。驚き。いや、たぶん、私とは「忘れちゃう」のレベルが違うのだろうな。江國さんはどこかの誰かの素敵な言葉も紹介している。
    「‘人は端から読んで端から忘れる。そして鍛えられた魂だけ残す。’」

    対談当時のおふたりの新刊も紹介。
    お互いが相手にオススメしたい本を持ち寄るルール。その本について盛り上がったり。
    ひとつひとつの対談は五ページと短いけれど、作家の個性やその時の空気がギュッと詰まっている。
    もっと知りたくなったら、著作を当たれ!ということかー。
    巻末には言及された作家の名前と本のタイトルのインデックスつき。
    こういう気遣いが嬉しい。

    現代小説ファンにはたまらない本。

    全46組。どんな作家が出ているのかは、ブクログのこの本の紹介のページを参照してください。

  • 『偏愛読書トライアングル』も『あの人とあの本の話』も未読なのに、、、

    瀧井朝世 | プロフィール | Book Bang -ブックバン-
    https://www.bookbang.jp/reviewer/article/20134

    『ほんのよもやま話  作家対談集』瀧井朝世 | 単行本 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163912639

  • 軽い気持ちで読める短めの対談がたくさん。でも作家さんたちの色が出ていて奥が深い。ほんのお話が必ず出てくるので、次の読書の指標にもなる。

  • 村田沙耶香さんや羽田圭介さんにも「賞をとる前」があったのだなと、当然のことなのに不思議な気持ち。
    とくに羽田さんの対談は予言のよう。

  • 読書の楽しさは一つじゃ無い。
    自分で読んだときには頭に残らなかった言葉も、
    小説家を通すとより深い言葉として頭に残る。
    好きな小説家同士の話は面白い。
    知りたくて書くというのは純粋な願望である気がする。
    「共感」ばかりが叫ばれているけれど、
    分かり合えなくても一緒にいることはできるし
    違和感があるからこそ興味がそそられる。

  • 本好きには贅沢な対談集。比較的若手の作家の方々が多いってのは珍しいではなかろうか。
    一回の対談に何分かかったのかはわからないけれど、ページ数はいずれもわずか5ページ。ほんとに贅沢だよなぁ。
    宮田珠己さんの対談目当てで手に取ったけど、以外にも複数冊読みたい本が増えたんでホクホクした。

  • どの対談もおもしろかった!
    お互いの著者だけでなく、相手へのおすすめ本を紹介する、という仕組みも秀逸。
    よく知らない作家さんのこともわかって良かった。
    巻末が林真理子さんx 川上弘美さん、という組み合わせも豪華。この対談はもっと長い紙面で良かったのでは

  • 意外な組み合わせの対談には新しい発見もあり、どれも興味深く楽しめた。

    それぞれお勧めする本のジャンルは多岐にわたっていて、おいそれと手が出せないマニアックなものが多く、作家さんたちの奥深さを知った。

    手始めに知らなかった作家の過去作品を読んでみようと思っている。

  • 村田沙耶香さんの言葉の選び方、
    伊坂幸太郎さんのら生みの親はある意味島田荘司さんだったということ、
    恥ずかしながら、谷川俊太郎さんと佐野洋子さんがご夫婦だったとは知らなかったこと、
    恩田さんと辻村さんがオススメだという「その女アレックス」はずっと気になりつつ読んでなかったけど、読むきっかけをもらったこと、
    小野正嗣さんと朝井リョウさんは2回ずつ出ていて、作家に人気のある方なんだと思ったこと、

    そして江國さんの言葉、
    “人は端から読んで端から忘れる。そして鍛えられた魂だけ残す”が素敵過ぎて核を鷲掴みにされたこと、

    が、この本を読んでよかった理由。
    読みたい本も増えた!

  • 米澤穂信氏は西沢憲氏と対談。米澤氏が編者をつとめた「世界堂書店」に西沢氏訳の短編を2つ載せた。米澤氏が学生時代夢中で読んだアントニイ・バークリイの「第二の銃声」の翻訳者だという。

    ほかに林真理子と川上弘美の対談。1954年と1958年生まれ。林氏は「赤毛のアン」「ジェイン・エア」「嵐が丘」、川上氏は「レベッカ」「フェビアの初恋」 文学ショックは林氏が中沢けいの「海を感じる時」もうコピーライターになっていたが、こんな若い人も小説書けるんだとおもい「群像」を買って原稿用紙を買ったという。あとは村上龍の「限りなく透明に近いブルー」でのデビューが衝撃的で、「村上ショック」だったという。

    雑誌「CREA」のカルチャーページに2014-2019にかけて連載した対談企画「本にまつわる四方山話」をまとめたもの。

    2020.9.30第1刷 図書館

全38件中 1 - 10件を表示

瀧井朝世の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×