- Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163911564
作品紹介・あらすじ
その疫病は、女だけを眠りにつかせる。
そして町には男たちだけが残される。
女子刑務所のある小さな町、ドゥーリング。平穏な田舎町で凶悪事件が発生した。山間部の麻薬密売所を謎の女が襲撃、殺人を犯したのちに火を放ったのだ。女はほどなくして逮捕され、拘置のために刑務所に移送される。彼女の名はイーヴィ。世界を奇妙な疫病が襲いはじめたのはこの頃だった。
それは女たちだけに災いする「病」――ひとたび眠りにつくと、女たちは奇妙な繭状の物質に覆われ、目を覚まさなくなったのだ。繭を破って目覚めさせられた女たちは何かに憑かれたかのように暴力的な反応をみせることも判明する。世界中の女たちが睡魔に敗れるなか、謎の女イーヴィだけが眠りから逃れられているようだった。
静かな町にパニックの空気が満たされはじめる。睡魔にうち勝とうとする女たち。取り残され不安に蝕まれる男たち。やがて町にふりかかるカタストロフィは、まだ水平線の向こうにある!
巨匠スティーヴン・キングが、作家である息子オーウェンとコンビを組んで放った、圧倒的パンデミック・ホラー巨編。まさにキング印の物語の大波が、読者を巻き込んで怒濤をなす!
感想・レビュー・書評
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面白かった。キーワードは蛾。詳細わからんままに、序盤からバンバン眠りだします。女性だけに感染?する眠り病というか、蛹化するんね。体から繭のホワホワみたいなのが出てきて、眠った女性は包まれていく。それを剥がすとオートバーサーカー状態で剥がした人間を壊し、一定時間が経つと、また眠りに戻る。1巻は病気(?)が認知されてから、まだ2日も経ってないぐらい。もう、大変。やっぱり恐ろしいのは人間だな、と思う上巻。
訳も難しいんだろうが、イーヴィ。イーヴィが”蛾を見る人”と訳されているが、ルビに「モス・アーズ」て書いてたんですが、多分、私のようなバーダー(Birder)て、まあ、鳥を見る人という感じなんですが、birdに人化させるerをつけてるのね。それと同じでイーヴィもmoth(蛾)にerをつけてるんで、mother、、そう、誰もが知ってる”母”ですねぇ。イーヴィと訳されてますが、Eveですしねぇ。まあ、イーヴィもキング本に出てくる"シャイニング”能力を持った人なんかねぇ。クリントもそれっぽいし、まあキング風味は味わえる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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記念すべき600!!!!
なんだか怖そうな話ですね。
下巻が★を増やせるか…気になりますー!!記念すべき600!!!!
なんだか怖そうな話ですね。
下巻が★を増やせるか…気になりますー!!2021/08/06 -
いつもコメント有難うございます。
めっちゃ嬉しいです!
しかも600に反応下さるとは!
下巻も1/3過ぎたくらい。さてさてどうなるか!笑いつもコメント有難うございます。
めっちゃ嬉しいです!
しかも600に反応下さるとは!
下巻も1/3過ぎたくらい。さてさてどうなるか!笑2021/08/07 -
600に反応しちゃいますよー!!
すごいですもん!!
下巻の感想も楽しみにしてますー!!600に反応しちゃいますよー!!
すごいですもん!!
下巻の感想も楽しみにしてますー!!2021/08/07
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下巻でまとめて。
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共著ってどんな分担なんだろう。話が動き出すまでにかなり待たされるのはいかにもS.キングっぽい。上巻のラストで匂わせたことが下巻でどうなるのか楽しみ。
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ホラーミステリーの巨匠、スティーブン・キングと、その息子のオーウェンの共著。
上下巻、しかも二段組の圧倒的ボリューム!
ワクチン接種の待ち時間(経過観察時間)があっという間に過ぎてしまった!
オーロラ病、と呼ばれる奇病のパンデミック。
現実世界で新型コロナウイルスに悩まされる日々には、この奇病がもたらす様々な内容がファンタジーと言い切れず、妙な既視感に襲われる。
物語では、女性だけが冷めない眠りにおち、しかも繭に包まれてしまう。
初めのうちこそ皆が必死でコーヒーやその他カフェイン含有食品を取り合い、混乱する。
しかしそうそうずっと起きてはいられず…眠りにつく。
本作が面白いのは舞台の多くが刑務所であるところ。
そして、女性たちのほとんどが眠ってしまった後、男だけの世界の混乱っぷり。
女だけの世界、男だけの世界と下巻では世界が別れて物語が進行する。
どこにどう到着するのかわからないまま物語は進み、そして……。
お見事。
初めにも書いたがとにかく本書は長い!
そして登場人物も多い!
わからなくなって何度か登場人物一覧に戻った。
映像作品になるだろうな、という印象がある。
あえてそちらを意識した書き方はしていないが、繭に包まれる、なんていうのはなかなかインパクトがあるので、きっと次は映像として楽しめるだろう。 -
キング初読み。スティーヴン・キングの次男、オーウェンである。半年以上も積んでしまった。共作というのがどのような作業か知らないのでなんとも言えないが、プロットも展開も既視感がある。全世界を襲う伝染病(→ザ・スタンド)、アメリカの小さな地方都市を舞台にした展開(→アンダー・ザ・ドーム)、感染すると凶暴化する症状(→セル)など。さらに翻訳という作業が入っているため、文体の比較もできない。キングの新作だよと言われればそうなんだと思ってしまっただろう。でも引き込まれた。下巻へ。
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上巻。
ある日突然、女性のみが眠り込んだまま目覚めない奇妙な病が、世界中に蔓延していく。
女子刑務所があるアメリカの地方の町ドゥーリングを舞台に、刑務所の精神科医である夫と、警察署長である妻、刑務所内の女性受刑者たちを中心に、それぞれが抱える葛藤と恐怖が丹念に描かれながら、ジェットコースターのようにストーリーが展開される。
読んでいくうちに、女性たちが何とか眠るまいと耐えていくうちに脳みそがジンジンと麻痺していく感覚がこちらにも乗り移ってくる。息子オーウェンとの合作だが、往年のスティーヴン・キング節が帰ってきたようで、分厚いページをめくるのが嬉しい。
スマホもSNSも使いこなす現代のアメリカ人たちが、超自然現象に襲われた狭い町の中で、疑心暗鬼になって徐々に壊れていくパニック小説を書かせたら、やはりこの人の右に出る者はいない。
単に女性が眠り続けるだけならファンタジーのようだが、女性たちが身体から生えてくる白い繭のようなものに徐々に覆われていき、それを無理に剥がそうとすると鬼のようになって目覚め、相手を食い千切る凶暴性を発揮するところはホラー小説ならでは。
できれば、この現象の鍵を握ると思われる魔女?イーヴィがタネ明かしをして、あっけなく幕を引いてしまわないことを祈る。
ひたひたと迫る睡魔に打ち勝って秩序を保とうと懸命に努力する人々と、この出来事を契機に女性嫌悪のムーブメントを起こし、別の意味で狂暴化していく男性たちの不気味さが、今の世相を象徴しているようだと感じたところで上巻は終了。