- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163910390
作品紹介・あらすじ
本書は五年前に亡くなった高倉健が〝最後に愛した女性〟小田貴月さんによる初の手記です。海外のホテルを紹介するフリーライターだった貴月さんは、香港で偶然、健さんと出逢います。1996年のことです。1年ほど文通が続いた後、貴月さんが仕事でイランへ出発する日の朝、二人は〝急接近〟します。成田行きのリムジンバスに乗ると、健さんから携帯電話に連絡が入りました。「後ろを見て!」。振り向くと、敬礼のポーズをとる高倉健の姿があったのでした……。そしてイランのホテルには、健さんから毎晩のように国際電話が入りました。貴月さんは帰国後、健さんの〝伴奏者〟としての道を選び、それは健さんを看取るまで続きました。〝孤高の映画俳優〟というイメージを崩さないため、外で会うことは一度もなし。彼女は健さんのために家で毎日食事をつくり、ロケの支度をするなど身の回りの世話を焼き、そしてたくさんの会話を重ねたのでした。本書では、貴月さんに直接語った〝言葉〟により、健さんの真の姿を浮き彫りにします。
感想・レビュー・書評
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真っ先に私の心をつかんだのは次の部分です。
〈高倉との出逢いと別れを想うとき、
私はこの言葉が浮かびます。
≪そのために自分が生まれてきたと思える生き方を、
他をかえりみないで、徹底的に探究する≫
(須賀敦子『遠い朝の本たち』より)〉
著者小田貴月さんは須賀敦子さんの本を愛読している。
私とは違うところで立ち止まって考えているけど。
それはともかく、この本は高倉健さんのファンのかたには、充分楽しめる内容だと思います。
でも私は高倉健さんの作品一本しか見ていません。
じゃあ、なんでこの本を読んだの?
と聞かれたら
高倉健さんではなく、著者小田貴月さんに
興味があったのです。
その期待に十分応えるものではなかったけど
須賀敦子さんの愛読者とわかったので
読んで良かった(といってもさらさらっと読み流したけど)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読んでる途中の本です。高倉健さん。江利チエミさんと11年、同居の義姉の火事で全焼、愛犬八頭が焼死、翌年離婚。小田貴月さん、1964年生まれ、1996年香港で高倉健に出逢い、2013年高倉健の養女に、高倉健と過ごした17年だそうです。「僕のこと、書き残してね」と宿題をもらって、本著に至ったと。伝説が崩れたような、高倉健も人間だった、そんな思いが交錯します。読むのがいいのか悪いのか50:50です。読むことに違いないですがw。内容的には、二人の時間以外のことは、だいたい知ってることのような気がします。
アルコールは一切ダメは知ってましたが魚が大の苦手は知りませんでした。サプリメントと薬が大好きなことも知りませんでした。小田貴月 著「高倉健、その愛」、2019.10発行、読了しました。第1章 高倉健への旅のはじまり、 第2章 時を綯(な)うー寄り添った日々、 第3章 言葉の森ー作品、共演者、監督のこと、 第4章 高倉の好きな映画、最後に、高倉健年譜(映画、ラジオ、テレビ、出版物、レコード、CMなど)。膨大な資料の整理、労作と思います。年譜が特に素晴らしいと思います! -
高倉健さんの生きる姿勢が、ずっと一貫していて、しかも謙虚に直すべき点反省すべき点は真摯に受け止める。本当に素敵な人だと改めて思いました。
映画にまつわるエピソードは裏話的なことも多く面白かったです。 -
健さん、晩年はよき伴侶に恵まれて幸せだったんだろうな。
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意外な健さんの素顔が面白かった。