文字に美はありや。

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 84
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163907772

作品紹介・あらすじ

文字に美しい、美しくないということが本当にあるのだろうか、というきわめて個人的な疑問から歴代の名筆、名蹟をたどっていくものである。(本文より)歴史上の偉大な人物たちは、どのような文字を書いてきたのか。1700年間ずっと手本であり続けている”書聖”の王羲之、三筆に数えられる空海から、天下人の織田信長、豊臣秀吉や徳川家康、坂本龍馬や西郷隆盛など明治維新の立役者たち、夏目漱石や谷崎潤一郎、井伏鱒二や太宰治といった文豪、そして古今亭志ん生や立川談志、ビートたけしら芸人まで。彼らの作品(写真を百点以上掲載)と生涯を独自の視点で読み解いていく。2000年にわたる書と人類の歴史を旅して、見えてきたものとは――。この一冊を読めば、文字のすべてがわかります。「大人の流儀」シリーズでもおなじみの著者が、書について初めて本格的に描いたエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  •  中国の王羲之から,鑑真・空海,信長・秀吉・家康,そして北野武の書まで,古今アジアの毛筆での書を紹介しながら「美しい字とは何か」というようなことについて語られている本。
     今年,小学校の習字の授業で,教科書にある楷書だけではなく,時折,さまざまな書を紹介して(その中には,王羲之さんの文字もあった),子どもたちと楽しんできた私の触手に引っかかった本です。もう少し前ながら,まったく興味もなく,手に取ることもなかったかも知れません。
     「文字に美はありや」の答えは,人それぞれ。自分の心にピッタリきた字が,自分にとっては,一番の「いい書」なんでしょうな。
     伊集院氏の,幅広い知識が発揮された,読んでいて楽しい本でした。
     自分でも書を書いてみようって思ったりもする本です。

  • p.2020/11/15

  • まず、良くお調べになられたと感心。僭越ながら書について関心があったんだと、伊集院さんの違った一面を見た気がしました。

  • 【月刊「文藝春秋」大好評連載】美しい文字とは何か。王義之からビートたけしまで。文人や作家の名筆、名跡をたどり考えた伊集院静流「書の楽しみ方」。写真も満載。

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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