小泉純一郎独白

著者 :
  • 文藝春秋
3.78
  • (13)
  • (10)
  • (9)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 105
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163904153

作品紹介・あらすじ

緊急出版!小泉純一郎はいま、どんなことを考えているのか?政界引退後もなお、その記憶が語り継がれ、人気の衰えも知らぬ元総理。総理官邸を後にして10年、初めてロングインタビューに応じ、ノンフィクションライターと向かい合った4時間半。安倍政権、野党再編、原発ゼロ、闘争の作法、盟友との決別、息子・孝太郎と進次郎、我が「余生」……。「小泉純一郎にオフレコなし」一年生議員の頃から永田町界隈の記者たちの間でそう謳われただけあって、ロマンスグレーの男はざっくばらんに語った。小泉純一郎は過去をどう総括し、どんなニッポンの未来を構想しているのだろうか──。日本政治史の定説を覆す豪放直言四時間半!例えば……●「原発は安全、安い、クリーン。これ全部ウソだ」●「選挙に弱い政治家は圧力に弱いんだよ」●「酒と女は二ゴウまでって(笑)」●「小沢一郎は橋本龍太郎より面白かったな」●「俺なら原発ゼロを総選挙の争点にする」●「安倍さんは全部強引、先急いでいるね」●「議員やめてから靖国に一度も行ってないよ」●「自民党は総理に何言おうが自由だった」●「進次郎の結婚は四十過ぎでいいよ」●「政界っていうのは敵味方がすぐ変わるんだよ」●「『女性遍歴を書いてください』って言われる(笑)」(目次より)角福戦争、郵政民営化、靖国参拝、抵抗勢力との暗闘などの〈真実〉に至るまで、本人の口から初めて明かされる。これまで誰も挑もうとしなかった本人取材が実現! 小泉親子の機微を知るノンフィクションライター・常井健一による闊達にして入念、時に抱腹絶倒のインタビューと、3か月間にわたる渾身の密着ルポから炙り出される人脈と知恵、「最終決戦」の戦略から〈小泉純一郎のいま〉がわかる。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 東2法経図・6F開架:312.1A/Ko38k//K

  • 福島第一原子力発電所のメルトダウンを目の当たりにした元総理は、「原発ゼロ」に転換した。
    かつて”聖域なき構造改革”を推し進めたときの演説のように、各地で「原発ゼロ」を訴える講演を行っている。

    ---------------------------------------

    文章で読んでも小泉さんの発言の一つひとつが力強い。そして、面白い。だからどんどん惹き込まれてしまう。
    小泉さんは、自身が行った郵政民営化を例にして、原発もゼロにできると豪語する。

    総理大臣のときに小泉さんが行った改革は、実際のところ失敗だったのではないかと分析している文章は至るところで見かける。自分は専門家じゃないから成功とか失敗の判断はできない。でも、当時ワイドショーで見ていた小泉さんの答弁や演説は面白くて魅力的だったのを覚えている。良くも悪くもこういう人のことをカリスマと呼ぶんだろうな。

    福島第一原子力発電所の事故によって汚染されてしまった地域、そこで暮らしていた方々のことを想うと、やはり安全だと言い切れない原発を使うべきではない。
    「原子力を完璧にコントロールできる、絶対に事故はない」と言い切れるのであれば使うことも検討に値する。
    そんなふうに思っている。

  • 2019/09/13:読了
     保守としての自民党が、原発を止める。ようにしたい、という本

  • ・なんで読んだか?
    政治への興味関心

    ・つぎはどうする?
    小泉進次郎さんの本も読んでみたい

    ・めも
    自民党を動かせばすべてが動く、みたいな箇所が印象的だった。二大政党にするにしても、自民党から出た人がつくらないといけないというのも。与党であるかないか、その違いが大きすぎて、野党はずっと野党なのかもしれない。

  • 「即時、原発ゼロ」を訴えているというが、時の首相には直接の働きかけはしない、となると、どのようにして実現しようと考えているのか疑問に感じた。

    現在の首相が原発ゼロを宣言すればよい、電力自由化で、国民が原発以外の電力を選べばよい、というが、どちらも道のりが遠そうである。

    議員は引退しているものの、政治家である以上は、自信の考えを何らかの形で実現したいと考えていると思うが、本当のところはどうなのか。この本だけでは読み取れなかった。

  • 読み終わった

  • 以前、文藝春秋に掲載されていた著者による単独インタビューの記事に加筆したものを加えて出版したもの。小泉純一郎の話し口調が、〜ねぇんだよ、ひでぇこと、などの口調もそのままに記載されており、本人の人柄が垣間見えるのが面白い。文藝春秋での記事が掲載された当時は、小泉が原発反対の立場で各地で講演を精力的に行なっていたタイミングだったため、話の大半はその話題となっている。色々と、政治世界での原子力発電についての実情が語られているが、驚いたのは、民主党は、電力総連から支援を受けているので、原発反対とは言えない、という事である。

    件の、加筆の部分については、著者の小泉純一郎感が記されているが、インタビューの中で、小泉は、決して他人を吊るし上げたり悪口を言ったりすることはなかったという。流石である。

  • 以前、文藝春秋に掲載されていた著者による単独インタビューの記事に加筆したものを加えて出版したもの。小泉純一郎の話し口調が、〜ねぇんだよ、ひでぇこと、などの口調もそのままに記載されており、本人の人柄が垣間見えるのが面白い。文藝春秋での記事が掲載された当時は、小泉が原発反対の立場で各地で講演を精力的に行なっていたタイミングだったため、話の大半はその話題となっている。色々と、政治世界での原子力発電についての実情が語られているが、驚いたのは、民主党は、電力総連から支援を受けているので、原発反対とは言えない、という事である。

    件の、加筆の部分については、著者の小泉純一郎感が記されているが、インタビューの中で、小泉は、決して他人を吊るし上げたり悪口を言ったりすることはなかったという。流石である。

  • 小泉純一郎の功罪は多々論じられるが、まだ10年じゃその評価は確定していないところなんだろう。

  • 政治家も役人も断るより受け入れる方がラク。だから財政削減より増税になる。講演は聴きに来てくれる人に話すからラク。むしろ話を脱線して楽しませる。街頭演説は立ち止まらせなくてはいけないから、強調したいことは何度でもいう。断るより受け入れる方がラクとは職場でも良く起きることだよなと思いました。講演の場と、呼びかけて話を聞いてもらう場との話し方の違いもなるほどなと思うところがあって、記憶にとどめておこうと思いました。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1979年生まれのノンフィクションライター。ヤンキーとイノシシが元気に走り回る茨城県笠間市(旧岩間町)出身。しばらく東京・隅田川沿いに在住。著書『無敗の男 中村喜四郎全告白』が高い評価を受け、大宅壮一ノンフィクション賞と講談社本田靖春ノンフィクション賞の最終候補となった。『小泉純一郎独白』で第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞(作品賞)を受賞。街頭演説と選挙にまつわる昔話をこよなく愛す。地方選の観戦を通してその土地の特色を味わう「選挙ツーリズム」を提唱中。

「2020年 『地方選 無風王国の「変人」を追う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

常井健一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村田 沙耶香
又吉 直樹
佐々木 圭一
村上 世彰
原田 マハ
ヴィクトール・E...
リンダ グラット...
石原 慎太郎
國重 惇史
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×