レイジ

著者 :
  • 文藝春秋
3.56
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本棚登録 : 595
感想 : 109
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163806303

感想・レビュー・書評

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  • 4.2
    後半良かった。
    結末を出来るだけ想像しないように読んでいきました。
    中盤は重い部分もあったけど、、
    音楽っていいなって、素直に思えた。

  • 今年読んだ中でベスト3に入ります!
    心にかなり響いた‼

  • この本感動! ☆5つ!

    そぉしてテーマである「音楽」にも同じく ☆5つ!!!

    この本は少しでも音楽,特にバンドを演ったことがある人が読んだ場合かなりヤバイっちかも。
    わたしはその少おしだけバンドを遣った事がある人だったので,大変にヤバかった。

    感動しちまった。

    涙が出た本,っつーのは時々あるけど「感動した」と言ってしまった本は,なかなか無い。

    わたしは,こんなくだらない感想のようなものをNETとかで書き始めて10年以上が経ちますが,感動した,ってのは今までに2,3回しかなかったような気がするのである。

    で,なにがどうヤバイ/感動するのかは,みなさんもちろん買って読んでくらされ。

    で恒例の,気になったこと
    ・埼玉でレイジの歌を聞いてくれてた女はいったい誰だったんだろう。

    印象に残った文言
    ・どんな曲だって必ず人に聞いてもらいたくて生まれてくるんだ。

    さて問題です。ここからは読んだひとでないとわからない。
    ※レイジが埼玉で拾ったギターは,さてどこのメーカーのギターだったでしょうか?

  • +++
    音楽の才能は普通だが、世渡り上手なワタル。才能に恵まれるも、孤独に苦しみ続ける礼二。少年から大人へ―男たちのロック魂が交差する音楽青春エンターテインメント。
    +++

    ひと言で言ってしまえば、レイジとワタルの青春成長物語、ということだろう。だが、レイジのロックに向かう姿勢のあまりのストイックさと、自分嫌いのひどさ、ワタルの理想と自信のなさとレイジに対する屈託が、そのときどきのほかのメンバーや周囲の人々を巻き込んで物語をおもしろくしている。無駄な回り道をして、落ち着くべき場所に落ち着いたようにも見えるが、そこに落ち着くためにはすべてが必要な道程だったのだろう。自分を認め、他人を認めて生きていくことのむずかしさと素晴らしさを見せてくれた一冊である。

  • 誉田哲也の小説はミステリより青春小説の方が好きだ。しかも、テーマが音楽ときたら、完全に鉄板である。
    「疾風ガール」のような躍動感ある作品を想像していたが、期待は良い方へ裏切られた。
    誰もが経験する、青春時代の挫折や誇り。忘れかけていた想いが、溢れ出す、そんな作品。
    この作品には、作者から同世代の大人たちに向けたメッセージが込められているような気がする。
    読後には、良質の音楽を聞いたあとのような、心地いい余韻がのこるのである。

  • 実は、音楽+青春 というので読むのがためらわれた。でも、白の誉田なら!と勢いをつけて読み始めた。
    序章の次の段階が、ちょっとつらかったけど、それを超えたらもう止まらない。止めたくない。
    あの80年代が青春だった世代におすすめしたい。そのころの洋楽を主人公たちがコピーするシーンでは、懐かしい楽曲が記憶の奥から次々に流れ出す。本を読んだ後、あの頃に聴いていてテープを発掘してみた。ただ、好きだったバンドはLPなのでテープがない。そのうえ、プレイヤーがメイン機器に接続できてないから聴けない。CD音源でベスト版で買いなおしたけど、入ってない曲があったりする。
    礼二とワタルの二人を機軸に物語がすすむ。お互いをどこかで意識にながらも、理解しようとしない。二人の接点がなくなっても、それぞれを結ぶ人間が、仲間がいる。
    ジャックという人物の去り方が、悲哀にあふれてる。
    「あと5歳若かったらな・・・」
    自ら作ったバンドのメンバーから脱退か、解散かを迫られるジャック。
    切なくて、もの悲しくて、胸が痛かった。
    成功への階段、あと一段で転げ落ちる。その堕ちっぷりの落差がすごい。天と地とはまさにこの事だろう。
    そこから、どうはいあがっていくか・・・残りすくないページ数。
    この時が、読み手として一番ワクワクする。
    起承転結がものの見事に綺麗に収まっている。
    起で、バンドを組み
    承で、様々な経験や苦節を味わいようやく光がみえる
    転で、光に指先がふれた瞬間、堕ちる
    結で、再び光がさす

    ここで話を終わらせてもいい(そういう終わり方する著者もいる)が、終わらせない事で、安心できる結末になっていた。
    黒の誉田は、結末がダークで読み手に想像させる余韻を残す。
    白の誉田は、結末が爽やかで読み手に明るい未来を想像させてくれる。

    • hs19501112さん
      なるほど!!!

      黒の誉田は、結末がダークで読み手に想像させる余韻を残す。
      白の誉田は、結末が爽やかで読み手に明るい未来を想像させてく...
      なるほど!!!

      黒の誉田は、結末がダークで読み手に想像させる余韻を残す。
      白の誉田は、結末が爽やかで読み手に明るい未来を想像させてくれる。

      ↑↑
      に、納得です。
      2012/04/25
  • 誉田さんっぽくない作品

  • いやー学生のときのバンド思い出すわ。懐かしー!

  • ストロベリーナイトを代表とする「猟奇的」な本と、武士道シリーズを代表とする「青春」な本。僕は人が痛いのとか結構苦手な方なので、青春の方が性に合っているようです。

    この本はまさに青春に完全に針を振り切っているのですが、猟奇的方面が本当に厳しい位猟奇的なので、この爽やか切なさ加減と来たら二重人格なんじゃないの?と言いたいくらい違います。いいですね、青春。

    バンドブームに青春を捧げた僕の10歳上くらい上、すなわち今の55才前後が一番ジャストな年代かもしれません。というかみんな年取ったなあ、自分もだけれども。
    中学校、高校、大学、社会人と次第に自由も無くなり、人生の射程も見えてくる中で、それでも心の中でくすぶる感覚が何とも言えないです。僕は音楽に突貫し始めたのが大分遅かったのですが、それでもこの先を見たいという欲求が湧きあがります。もっと若かったら、あのときもっと一生懸命喰らいついていたら。もっと早く楽器を手にしていたら。無限に思う事が有ります。
    礼二とワタルという2人の音楽人生を平行に見ていく訳ですが、僕には一人で曲を作って録音して誰にも聞かせる機会が無く、それでもいつかどこかで何かが起きるのではないかと思っている礼二の気持ちがとてもとてもよく分かります。ワタルはベースプレイヤーとしてスキルも有って一員として音楽の海を渡って行く能力があるのですが、礼二の場合どんなに小さな船でも自分で作り上げた曲と詩で勝負しなければいけない。その万能感と寄る辺なさが日々入れ替わる不安感。とてもよく分かります。
    そして三十半ばになった彼らの姿に何も感じないミュージシャンはいないでしょう。音楽はずっとずっと出来る趣味。でも趣味というだけでは納得出来ない、何か心に来るくすぶる熾火はずっと消えないのであります。
    特にシンガーソングライターの人にはとても聴いて頂きたいです。

  • バンドマン、成長の青春ストーリー。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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