- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163737409
作品紹介・あらすじ
世界で一番ホットな場所。作家の眼差しに写ったものは!?急激な経済発展とともに大きな変貌を遂げつつあるアジアの国々。変革から取り残されがちな女性や子供たちの身になにがおこっているのか。五年の歳月をかけ十ヵ国を巡ったプロジェクトSIAの記録。
感想・レビュー・書評
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筆者が同性で同年代である事は共感する事が出来る1つの条件かもしれない。これは単なる物見遊山的海外旅行ではない。アジア圏にある諸問題を真摯に見つめている。
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元々はWikipediaのカオダイ教の項目でこの本が引用されていて注文。
浸る、という題名だが、1国あたりのページ数がそんなにないのであまり浸ってる感はない。
取り上げているテーマは興味深いものもあったが、カオダイの記述の少なさも含め(Wikipediaはこれを出典にしちゃいかんと思う)、少し残念。
あと、やはり海外ものなので写真だけでなく地図があった方がよかったと思う -
単なるアジアの紹介書ではなかった。ベトナムの話は、重い。それぞれの国の置かれた環境など、観光では知ることのできない深いところがレポートされている。
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書いていることは「そうですよね」って思えることばかりなのですが、どうも思考にクセがあって、どうもそれが好きになれず。
貧困で大変なんです。こんな文化で大変、こんな境遇で不遇で可哀想。
確かにそれはその通り。でも、それだけなら、誰でもこの本を書けるし、誰でも言える。
で、それからあなたはどうしたの?というところが肝心だと思うのです。
言い方は悪いですが、不幸話を並べても仕方ない。
「知る」という事は大切なことですが、もっと大切なのは「知った後」ではないでしょうか。 -
写真も入ってます。女性の話が多いようです。ベトナム戦争の復員女兵士がシングルマザーである事由。インドの階級が低い女性が代理母出産で夫の何倍もの年収となる収入を得ている話。タイの元男性は地域の種々雑多な役割を引き受けるゴッドマザーである話。観光ガイドというより、ピンポイントで選ばれた人から広がるアジア国々の懐の深さの話。日本であれば、どんな人が紹介されたのかなと思うと一人で一つの国が分かるのか疑問にも思えます。が、知らないことを知るきっかけとして十分楽しめました。
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図書館で赤い表紙に吸い寄せられるように手にとって、芥川賞作家高樹さんの著書ということでかりてみた。
想像より大変良かったです。
今勢いのあるアジア(特に中国やインド)の陰の部分が、高樹さんの目線でわかりやすく書かれている。
先日初めて読んだ高樹さんの小説が、私的にはそれほどでもなかったので(ごめんなさい)、とても新鮮でした。