きみのいる生活

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163681603

作品紹介・あらすじ

スナネズミがやってきた!パソコンのパーツを買いにいった夫が、代わりにモンゴル産のスナネズミを買ってきた。なんでネズミを…と呆れたが、その愛らしい生態に魅了され-都市生活者と小動物の類いまれな共生の記録。

感想・レビュー・書評

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  • 自分のかたわらで、だれかが安心しきって眠っているのは、なんとも心安らぐ。大竹昭子 著「きみのいる生活」、2006.6発行。ある日、夫が東川口のペットショップでふらふらっと買った一匹1500円のモンゴル産スナネズミとの暮らしが、愛情たっぷりの観察眼で描かれています。寿命は2年半から3年位と。初代クロちゃんは玄関でじっと待って出迎えてくれたそうです。三代目モモは特急あずさ、ロマンスカー、ケーブルカー、飛行機、寝台列車での旅を経験。すず母さんと黒父さんからは5匹の子供が誕生。みんなとても個性的だったそうですw。

  • ”ネズミ”にあまりいいイメージはないが、著者もその1人だった。「あの憎き動物にエサを与えて飼うなんて」。しかしご主人が突然連れて帰ってきたスナネズミとの生活がその考えを一変させた。鋭い観察力とユーモアたっぷりに書かれた文章にはネズミ愛(?)があふれ、きっとネズミ嫌いでもどんどん読めてしまう。ペットを飼うことの楽しさ、大変さ、悲しさも伝わってくる。

  • 昔砂ネズミを飼っていた(どこぞの漫画じゃないけれど、妹が学校の先生に押しつけられて貰ってきた)ことがあるので、懐かしくなって読んでみたい本。
    ただ写真は少な目だそうです。
    お値段もちょっと高いかな?

    貰ってきたネズミはそれこそ某漫画の如く、雄と雄って言われていたのに子供を産み、あわてて籠をわけるも時遅く後追い妊娠で更に増えたという思い出。
    子供らはちゃんと貰われていき、一番長生きした子で7~8年という大往生でその歴史を閉じました。
    多分もう飼わないだろうけど(犬の世話で手一杯)、愛嬌のあるかわいい生き物です。

  • 著者夫婦が飼ったスナネズミたちとの記録。
    ある日、夫Nがパソコンのパーツ屋へ行ったついでにふらりと寄ったペットショップで一目ぼれで買ってきたスナネズミのクロ。夫婦仲良く育てていたが、室内で放牧(遊ばせて)いる時に、電気コードをかじって感電死。二匹目は誤って冷蔵庫にはさんで圧死、そしてとうとうつがいで飼い始め、ファミリーを飼うことになる。
    1匹で飼っているうちは、旅行にも連れて行ったり、子どものいない夫婦の子ども代わりのような存在。そして、いよいよファミリーで飼い始めると、詳細なスナネズミ生態観測となる。
    写真もそれなりにあるけれど、文章での描写のほうが読んでいて楽しかった。
    愛は強いんですねえ!

  • このところ「まとめ読み」を始めた『大竹昭子』さんの足跡をたどる読書の旅、その4。ネズミが主人公で登場する『ソキョートーキョー』を読んでから、大竹さんのまとめ読みを始めたわけだが、この本はまさにその原点に近い。何しろ6年近くにわたる、「スナネズミ」の飼育日記のようなものだから。人間に良く似たしぐさと、人間のように一匹一匹違う性格や行動パターンに魅せられて、寿命3年程度のネズミを親子2代にわたって育てることになった大竹さんたち。この日々の観察記録が、後日、作品『ソキョートーキョー」に結実したようだ。

  • こりゃ面白い。動物好きなら共感で泣く場面もある。はず。

  • 本作中のやたらと人間くさい仕草を、本当にスナネズミ達はするのだ。
    馴染みのないひとには新鮮に映り、飼育したことのあるひとには共感を呼ぶ傑作。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。小説、エッセイ、ノンフィクション、批評など、ジャンルを横断して執筆。短編小説集としては、本書は『図鑑少年』『随時見学可』『間取りと妄想』に続く4冊目。人間の内面や自我は固定されたものではなく、外部世界との関係によって様々に変化しうることを乾いた筆致で描き出し、幅広いファンを生んでいる。
写真関係の著書に『彼らが写真を手にした切実さを』『ニューヨーク1980』『出来事と写真』(畠山直哉との共著)『この写真がすごい』など。他にも『須賀敦子の旅路』『個人美術館の旅』『東京凸凹散歩』など著書多数。
部類の散歩好き。自ら写真も撮る。朗読イベント「カタリココ」を主宰、それを元に書籍レーベル「カタリココ文庫」をスタートし、年三冊のペースで刊行している。

「2022年 『いつもだれかが見ている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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