大前研一敗戦記

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163509501

作品紹介・あらすじ

私財六億円を失い、財界人は手の平を返し、プライドは泥まみれになった。ビジネスから政治の世界に飛び込んだ著者が書き下ろす体験的政治論。

感想・レビュー・書評

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  • 大前さんの選挙敗戦の状況を赤裸々に語った本。日本という国は、まだまだ、民主主義と胸をはれる状態ではないなと思った。

  • 大前さんが1995年、都知事選、参院選に敗れた記録と振り返り。青島さん当選の都知事選の記憶はあるが、大前さんのことは当時はなかったか興味がなく、記憶にもないが、当時からロジカルでわかりやすい政策を多く打ち出してたことがわかる。そして、なぜ当選しなかったのか。民主主義の傾向と問題点は今も変わらない。しかし大前さんは自己反省もロジカル。自分に足りない所があったと。加山雄三さんの直言部分などは読み応えあり。どうしてもビジネス書は最新のものを読みたくなるが、大前ファンには必見の書。「たとえどんなに険しい山であっても全力をつくしてあたっくしていったのだという記録を残したい」

  • 今読んでもとても参考になる。図書館で借りて読んだので急ぎだったけど、他の新しい本を買って手元に置いておこう。

  • 大前本の中でも評判の高い本書。前半は都知事選と参院選で負けた話、後半は日本に対する提言が記されている。政治不信は日本に限った話ではないとも思うが、日本はあまりに訳が分からなすぎる。愚民教育の成果なのか。地方自治で若者一人一人が政治を自分のものとして考えない限り未来はないのだろう。

  • 20150823

  • 1995東京都知事選・参議院選で敗北。政策が政策として届かない現実。有権者が持つ政治家への徹底した不信感と候補者への侮蔑感を体感。

    若者は管理教育で個人的なささやかな楽しみだけを求め、社会を良くしようなんて考えなくなったと。教育の成果って、ボディブローですね。

  • 売れているビジネス本を書いている元マッキンゼーのコンサルタントという短絡的イメージを覆す本。1995年の都知事選は青島に破れ、続いて参院選も敗退した大前研一。どんなすばらしい政策を並べても民衆には理解されず選ばれない。選挙後に書かれている本なので、まず選挙の敗因は何だったのかという分析から語られるところが潔い。1995年といえばオウム事件の後、経済的にはまだバブルの余韻は残っていて日本人にはシリアスな危機感は無かったことだろう。
    世界に通用する日本人として、小澤征爾を取り上げたのは著者がボストンに住んでいたからか。すでにこの本が出版された時点で村上春樹をノーベル文学賞に一番近い作家だと断言しており、この頃、おそらく春樹の著作は『ねじまき鳥クロニクル』の3巻が出た後で、大前研一の父親がノモンハンの体験があることが後から語られるため春樹の作品を追体験としたことだろう。
    こういう人が都知事でいてほしかったと思わせるほどのぐっとくる内容。普段あまりこういう種類の本を読まないけれどテンポがよくて目の前でたたみかけられるように語られているような錯覚がするほど。さすがに文章上手いなあ、熱いわ。表紙のお写真もいい表情。能力のある人間を選ばない愚民でいるのは誰のせい?

    絶版なので図書館で取り寄せて読んだ。こういう読書は書店だけでは得られない機会。手垢のついた古い本が届いたけど読み応えがあって図書館っていいなあと思った。

  • 大前研一の都知事戦と参院選の敗戦記。彼のような世界でも有数の方がなぜ落選したのか?それを彼自身がどう解釈しているのか?その疑問に答えてくれている。

  • 大前研一さんの「成長」記。これまでのどの著書よりもご本人が魅力的に映りました。

  • 1995年の都知事選挙、参院選当時の様子が記された書籍。もしここに書かれている中央官僚の自分都合と民間の諦観主義が今も変わっていないのだとしたら、暗澹たる気持ちになる程の生々しい記録。他候補よりもはるかに具体的且つ緻密な政策を提示してアピールしたにも関わらず、大前学長は当選することができなかった。しかし、その経験から一般国民に対する新たな視点を得られたということは、当時の学長でも色眼鏡で見てしまう事柄があったということ。この点は興味深い。もし当選していたらBBT大学も存在していなかったのかもしれない。

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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