楚漢名臣列伝

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163291901

作品紹介・あらすじ

霸を競う項羽と劉邦、かれらに仕え、乱世を戦った異才・俊才十人の肖像。

感想・レビュー・書評

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  • 韓信を入れないなど宮城谷氏らしい名臣のチョイスで非常に面白かった。
    張良を筆頭に蕭何や田横、章邯等の事跡が追ってあって非常に楽しめた。

  • 項羽って本当に凄いな。大漢風、また見たくなった!

  • 『春秋名臣列伝』『戦国名臣列伝』に続いて、項羽と劉邦が覇権を争った楚漢戦争の名臣や名将10名に焦点を当てています。張良から周勃まで、横山光輝の漫画『史記』に取り上げられているような定番エピソードも多いですが、田横の評価は大変高い一方で、韓信は独立した章を立ててはいません。著者の韓信への言及が大変厳しいことが印象に残りました。(再読)

  • 秦滅亡から漢王朝初期までの武将列伝。家臣の長所を活かして国を創った劉邦と己の武を過信するあまり身を滅した項羽。何故劉邦が天下を獲り項羽が獲り損ねたか家臣を通し納得した。

  • 楚漢時代の名臣の列伝。
    韓信が入っていないのは、宮城谷さんの見識かな。
    史記などがネタ本で今更新しい情報が特にないのは分かるけど、余り発見はなかったかな。
    連載で、人をベースに話を進めていくので、同じ話が繰り返し出てくるのが少し鬱陶しいです。
    暇つぶしに読むぐらいの本ですね。

  • 久々に宮城谷作品を読みました。
    やっぱり良いね。

  • 劉邦と項羽の時代に生きた名臣たちの生きざまを描く。鴻門の会の下りは何度読んでも血沸き肉躍る感慨を覚える。項羽に比べ圧倒的に劉邦側に名臣が多いのも印象的だった。

  • 字が大きいのが読みやすい。

  • 長城の影のほうが面白かったな。

  • レビューを書くのに漢字に苦労させられる~楚漢の時代-張良:秦に滅ぼされた韓を復興させようとする大臣家の末裔で,巡幸中の始皇帝に鉄槌を浴びせようとして失敗し義侠の徒となり,項梁に接近して韓王室を復活させ維持するために奔走したが項羽によって韓が再度滅亡されてから,劉邦に面会して知略を授けた。劉邦は献策を退けたことがことがなく,劉邦に限って有効であった。後嗣問題が生じると,漢の正室呂后に策を授け四人の高潔な老人を招き,後の恵帝の世を安泰にした-范増:項梁と項羽の軍師。鴻門の会で劉邦を赦してはならないと項羽に説き続けたが劉邦を侮っていた項羽は聞き入れず,離間の計に罹った項羽の陣営から引いて病没した-陳余:楚でも漢でもなく趙に仕えた賢臣。張耳と共に懸賞首となったが陳勝と面会して道を拓き,趙平定に陳勝が送った武臣を趙王に据え,趙歇を探し出して王とし,邯鄲は章邯により破壊されて鋸鹿に籠もった張耳に兵糧を送ることもできない状態で刎頸の交わりであった二人の中には亀裂が入り,項羽に助力で秦を斥けて窮地を凌いで,張耳が恒山王となり,自分が侯となると斉の田氏から兵を借り,張耳は劉邦の許に走り,韓信と張耳に攻め込まれるが,奸計を採らず敗死する-章邯:陳勝の先兵となった周文が咸陽に迫り,秦の税吏であった章邯は酈山の刑徒に武器を取らせる妙計を二代皇帝で献策して採用され,函谷関で賊軍を斥け,帰国して趙高と対立するより転戦を選択し,魏を攻め援軍の斉軍を破り,趙を攻めるが,項梁が敵となってこれを倒すが,正規軍の王離を助けるために趙に入り補給にまわるが,王離軍が敗れると大軍を吸収し,項羽と対峙する。項羽と盟約した秦兵は新安の地で20万人が殺害され,秦滅亡後の劉邦の抑えとされ,廃丘で漢軍と戦い続け城壁が崩壊して自害した-蕭何:能吏である沛県の功曹掾は劉邦を熟知しており,戻った劉邦を迎え入れ劉邦を助けざるを得なくなった。丞相となり逃げた韓信を引き戻し,関中を整えて劉邦による統一がなると,功績第一と称えられた-田横:狄の田氏は斉王室復活を期すが単独では存続は難しく楚と結ぶが,王位を他に譲れと迫られ離反し,項羽に攻め立てられるが,劉邦が彭城と攻略したお陰で何とか凌ぎきり,漢と同盟を結ぶが,異志を持つ韓信に奇襲を受け,海を渡って島に住んだ。劉邦に呼び出されて都まで僅かという場所で自害する-夏侯嬰:劉邦の御者となって常に側におり,項羽に敗れて逃げるときには,劉邦が捨てようとした子と娘を拾った-曹参:沛県の獄掾で蕭何と行動を共にし累進していく。蕭何亡き後の相国となったが,呂氏の横暴を見て政務を行わず,酒ばかりを飲んで過ごす-陳平:魏の農家の次男で書を読んで過ごし,陳勝の乱が起こり,魏王・項羽に仕え殷王(元趙将)を降すが項羽に疑われ,劉邦の許に走る。四万斤の黄金を項羽陣の用間とし鐘離昧・范増への疑惑を広げる。劉邦の末期,韓信の謀反で使者として立ちのらりくらりと過ごすうちに劉邦が死に呂一族の時代に逆らわず呂太后の死後,太尉の周勃と共沛に呂氏を滅亡させ,劉恒を立てた-周勃:劉邦に城門を開かなかった沛の県令に逆らい劉邦の側近となり武功を重ねる。勇気のかたまりとして城攻めが巧く劉邦の命にすばやく反応する。~小説っていうより解説本。宮城谷大先生は,そういう傾向が強くなっていて,面白くない。愚痴を零さずフィクションとして書け!良い訳が過ぎる

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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