- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163275208
作品紹介・あらすじ
レベッカ・ブラウンの"少女"、ユアグローの"少年"、デ・ラ・メアの名作「謎」の子どもたち、20年代ソ連のアヴァンギャルド作家の愉快で恐ろしい世界、サラエボ出身の新鋭に、本邦初登場のアイルランドの女性作家…。世界と、あらゆる時から届けられた逸品が勢ぞろい。永遠に失われる前の大切な話、選りすぐりの15篇。特別付録・伝説の漫画「眠りの国のリトル・ニモ」、「ガソリン・アレー」カラー・リーフレット。
感想・レビュー・書評
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バリー・ユアグローの「大洋」はなんか・・・悲しかったな・・・
ダニイル・ハルムスは星新一的な・・・SSだけどもちゃんと爪痕は残してく、みたいな・・・
レベッカ・ブラウン「パン」まさかの女子校百合詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とっても柴田元幸。少年少女のための小説ではなく大人になっちゃった人たちのための少年少女小説。アルトゥーロ・ヴィヴァンテ「ホルボーン亭」。最後の僕と父の台詞に胸を打たれしばし固まる。ダニイル・ハルムスはナンじゃコリャ的な作品の中では「トルボチュキン教授」が可愛い。大好きなスティーヴン・ミルハウザー「猫と鼠」はアレですね、切なくて痛々しくてちょっと辛かった。レベッカ・ブラウンかと思ったら違ったマリリン・マクラフリン「修道者」は好きだな、主人公の女の子の今後の人生に幸ありますように。次がレベッカ・ブラウン「パン」怖い…。パンの描写が魅惑的過ぎる。おまけのマンガ「眠りの国のリトル・ニモ」ひっくり返したりしてくすくす笑いました。絵も素敵だな。
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『おかしな本棚』の中に紹介されており、クラフト・エヴィング商會のお二人の手によるとても可愛い装丁で印象に残っていました。
内容もとっても好みです!
"青春"ではなく、その一歩手前の"少女少年"小説。
さまざまな著者の作品を柴田元幸さんが1冊に集められています。
中でも好みだったのは以下の3作品。
○「灯台」 アルトゥーロ・ヴィヴァンテ
少年が灯台守と再会したときの心の動きが切ないくらいに伝わります。
少年が成長した瞬間を見てしまった…そんな気分で読み終えました。
○「ある男の子に尋ねました」 ダニイル・ハルムス
たった8行の物語のシュールさに、にやり。
ほかにもこの著者の作品が4つ収められていますが、もっともっと読んでみたいです。
○「猫と鼠」 スティーヴン・ミルハウザー
「トムとジェリー」を冷静な目で文字の形におこしたら、きっとこうなるのでしょう…。
賢いネズミとまぬけなネコが展開するドタバタと書き手の冷静さのギャップがものすごくシュール。 -
レベッカ・ブラウンの“少女”、ユアグローの“少年”、デ・ラ・メアの名作「謎」の子どもたち、20年代ソ連のアヴァンギャルド作家の愉快で恐ろしい世界、サラエボ出身の新鋭に、本邦初登場のアイルランドの女性作家…。世界と、あらゆる時から届けられた逸品が勢ぞろい。永遠に失われる前の大切な話、選りすぐりの15篇
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「修道者」という話がとても印象に残った。
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天使になるにはまだ早い
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色々な海外作家の1つの作品を切り取ったようなかなり短い短編ばかりを集めたもので、タイトルに“少年少女”とあっても中身は純文学的で少年少女向けという意味ではなさそう。本当に一編が短いにもかかわらず、妙に気持ちをざわざわさせる印象深いものが多い。トム&ジェリーを純文学で表現するとこうなるのか!と驚きの「猫と鼠」が中では異色。「大洋」「灯台」が好み。
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ミルハウザー『猫と鼠』理屈抜き、感覚的な表現がうたかたの日々っぽいなあと。日本でいう新感覚派なのか?柴田訳で他にも出ているみたい。