アリエリー教授の「行動経済学」入門-お金篇-

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152097606

作品紹介・あらすじ

「電子マネーはムダ使いしやすい」「老後よりも今の楽しみを優先」「高価格=高品質と思い込む」など、人はお金に関して不合理な考え・行動をしてしまう。その仕組みがわかれば、お金が貯まり、欲しい物も手に入る! 行動経済学の火付け役アリエリーの集大成。

感想・レビュー・書評

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  • 分かっちゃいるけど、貯められない。
    ついつい、「これぐらいいいか?」と小さな浪費が積み重なり、コントロールできていない自分を責めてしまう。

    行動経済学者であるダン・アリエリーさんによる「お金」との付き合い指南書。

    要らないものは買わないとか、我慢してお金を貯めるという精神性では説かない。

    人間とは、愚かにして、脆弱な面もあるという前提がいい。
    欲望に容易く屈しやすく、何かを言い訳にして自分の判断を正当化してしまいやすいのが人間。

    そのうえで、人生の最終目標ではなく、人生をより人生らしく、豊かなものにするための手段としての「お金の使い方」について、具体的な事例を用いて丁寧に説いている。

    出費には誰しも快楽と引き換えに、「痛み(罪悪感」)が伴う。
    そしてその痛みは現金支払いの方が、カードや電子マネーよりも大きい。
    その痛みを利用して、浪費を防ぐ。

    週ごとの予算は、月曜日スタートの方がよさそう。

    誰もが誘惑に屈しやすく、目先の快楽に耽溺しやすい。なぜならば、将来の自分を今イメージしづらいから。

    「我慢」「辛抱」が大好きな日本人だが、それだけでは乗り越えられない壁があると教えてくれるのが、行動経済学だなあ。面白い。

  • ずっと気になっていた行動経済学
    心理学を学んでいたこともあり、聞いたことがある専門用語が並んでいましたが思ったよりも読むのに時間がかかりました

    お金

    これが絡んでくるだけで複雑化し、単純に考えてしまう私たちの思考
    目先のことだけ考えないで、これはどういったことなのか、この支払うお金で何ができるのか、自分は何を得るのか

    特に大きい買い物をするときにはよくよく考えましょう
    知らず知らずにきっと私も目先のことしか見ずにお金を使っていたんだろうと反省を覚えます

    これだから心理学って面白い

  • ・人は日常の多くの場面で、お金に関する心理的過ちを犯す。例えば、普段は節約しているのに、カジノで大金を使ってしまう。こうした矛盾が起こるのは、カジノでの出費を、生活費とは別の「心の勘定科目」に仕訳しているから。

    ・モノやサービスの価値は、単体で計るのが難しいため、多くの場合、競合製品などと比較する(相対性)。ただし、相対性で価値を検討する際は、その金額で買えるすべてのものと比較しなければ、正しく計れない。
    つまり、お金に関する決定を下す際は、機会費用について必ず考える必要がある。だが、多くの人は考慮していない。これが判断を間違う大きな原因である。

    ・今日、ビットコインやアップルペイといった新しいシステムが次々に登場している。これらは、私たちにより多く、より簡単にお金を使わせようとするため、支出行動に拍車がかかり、お金を使いすぎる恐れがある。
    お金を賢く使う方法として、次のようなことが考えられる。
    └機会費用を考えるための計算を行うアプリなど、消費者の助けになるツールや金融の環境をデザインする。
    └お金を使う時間枠の表現(時間、週、月、年など)を工夫する。例えば、退職後の収入を全額ではなく月額で示すと、貯蓄が足りないと感じ、貯蓄額を増やさねばと考える。

    お金の問題における最大の敵は、外部要因ではなく私たち自身。まずは自らの欠点を理解し、認識すること。

  • 入門となってるだけあって、例をあげながら行動経済学の解説がされていて読みやすかった
    なんとなーく聞いたことある話を改めて順序立てて知ることができてよかった
    意思決定の際、思い出したい話ばかりだった

  •  読みやすかったです。経済の本と思って読み始めましたが、理論がどうとかではなくあなたのお金にまつわる「選択」をより良い方向にするための考え方が例を挙げて書かれてました。文章が軽快で楽しめました。

  • 読みやすい。金融リテラシー高めたい人におすすめ。

    行動経済学とは 人間が非合理的な理由で購買活動をすることを前提に置いた 経済学。

  • 以前メルカリで買って積読だった本を、お風呂で読み始めました。
    読み終わるのは遅いと思いますが、内容は面白いです。

  • お金に関する人間の不合理な考え・行動について紹介。

    別の本で読んだような話も多いけれど、人間は常に合理的ではないってことを定期的に再認識するのは重要だと思うのでヨシ。

    それにこういうお金に関する本は貯蓄意欲が上がるからつい読んじゃう。

  • ●損失回避の法則
    ダニエル・カーネマンが立証した。
    人が利益と損失の2つから1つを選ぶ際に、利益を求める方よりも損失を避ける方を選ぶ心理傾向のことを指す。人は利益に対するポジティブな感情よりも、損失を被った際の痛みをより感じやすい。

  •  お金によって無意識に翻弄される頭と心がわかる本です。
     更に、それを熟知した企業による誘惑やお金を払わせるための販売方法を知ることができるので、「なぜかお金が貯まらない」という人にはおすすめの一冊です。

     「お金にまつわる失敗エピソード→失敗の原因→解説」というシンプルな構成になっているので、複雑な内容を扱いながらもわかりやすくなっています。
    文章は洋書特有のくどさがありますが、クスっと笑えるジョークで基本的には面白く読めるかと思います。

     習慣化しているカフェのコーヒーや、見ていないけど支払い続けているサブスクサービス、セールで購入した本当は不必要なものなど、自分の周りにも見直した方がいい出費がたくさんあることに気付かされました。

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