アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツール

  • 早川書房
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本棚登録 : 334
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152097170

作品紹介・あらすじ

仕事の時間配分、書類整理から洗濯済靴下の片割れ探しまで、何をいつ行ないいつやめるか、そもそも行なうべきかの判断は難しい。だが人工知能の大本でもあるアルゴリズム論理の使い方を学べば、ビジネスや日常で迫られる判断を手早く行なえる。現代人必読の書。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルから想像した内容と違った。

    しかし、最短で最良の意思決定をするための、学術的なアプローチで体系化されたプロセスを説明していてそれはそれで面白かった。

    特に秘書問題と言う意思決定プロセスは初めて聞いたが、どこで飛ぶ(決定する)かと言う事を考えると非常に有効だと思った。

  • この本の三章に書いてある「ソート」の内容を早速実行してみた。
    部屋の中の本棚や洋服ダンスをソートしてみた。

    なるほど、確かに前より見やすいし、取りやすい。

    全て読み終えたので、日常生活に活かせそうなものを実行していこうと思う。

  • アルゴリズムとは問題を解くための単純な手順のことを言うコンピューターサイエンスの分野における用語である。

    一般に、コンピューターはある問題に際し、あらゆるケースを力技で片っ端から計算して問題を解くというイメージを持っているが、実はそうではなく時間と精度のトレードオフによって近似された解を求めている。

    その近似された解を得るための一連の手順がアルゴリズムであり、アルゴリズムは様々な学問分野で研究者によって考案されて、コンピューターに組み込まれてきた。

    本書は、これらコンピューター内部で動いているこのアルゴリズムと実際に誰もが直面する日常的な意思決定(誰と結婚するか(⇒最適停止、秘書問題)、どの飲食店に決めるか(⇒探索と活用)、ソート(⇒靴下問題)、ゆくゆくは使うかもしれないものと保存しておくべきか(⇒最長未使用時間法、キャッシュ)、いかに上手に時間管理をするか(⇒スケジューリング、先行制約)、など)に応用することによって「われわればどう生きるべきか」という人間の本質的な問いに対するよりよい合理的な解決策をもたらせてくれる、と主張している。
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    コンピューターサイエンスのバックボーンのない私にとっては本書を読むのはとても時間がかかりました。レビューを書いている今でさえ、完全に理解しているとはいいがたい状況だと思います。しかしながら、コンピューターが計算量を減らすため、さまざまなアルゴリズムを用いながら計算能力という限られたリソースを最適活用しているという挙動は、まさに限られた人生における意思決定やタイムマネジメントにおける人間の課題解決に向けた行動と同じだと思う。

    当初、「思考術」というタイトルから、テクニックが紹介されていると思っていたが、そうではなく、コンピューターでつかわれているアルゴリズムを応用することができれば、我々の日常生活、仕事、経営マネージメントはより合理的に意思決定(=よりよく生きていくことが)できると感じた。その点で本書がアルゴリズムを問題解決の最強ツールと名付けているのは適切な和訳だと思う。

    訳者あとがきにある著者のインタビュー
    https://www.youtube.com/watch?v=gAaLZt0-uAs

    将棋の棋士である糸谷哲郎八段が局面の読みについて語っていたが、棋士は全局面をくまなく読んでいるわけではなく「思考のショートカットをし」て局面を読んでいると表現していたことを思い出した。「思考の縮小化」という表現も使っており、本書の「コンピュータは片っ端から計算するのではなく、アルゴリズムにより計算量を減らす」という表現とまさに同じことを言っているように感じた。
    https://www.youtube.com/watch?v=XEBrlPaRlNg&list=WL&index=26

    また、将棋について、森内九段と予防医学者の石川さんによる対談で、石川さんが、上手くなる方法(=技術を習得する)と強くなる方法(=技術を発揮する)について語っている部分はまさに「見てから跳べ」に近い概念と感じた。「人生時間が限られていて、うまくなるための取り組みと、使いこなして強くなるための取り組みのバランスをどうするか(16:32)」
    https://www.youtube.com/watch?v=EGL10qfclns

    20220106
    日常生活で取り入れようと思った考え方
    最長未使用時間法・キャッシュ:またみるかもしれない、という書類はいったん暫定ボックスに古いものから左端に入れて、一定期間過ぎたら見なかったと捨てていく

  • 物事の決断に役立つ。

  • あまり深くは読めなかった。機会があれば再読したい。

  • 思っていたより内容は濃かった。

    くじをn回試行して当たりがw回の場合、期待される当たりの割合は、(w+1)/(n+2)となる(ラプラスの法則)。

    べき分布の場合、これまでの実績と今後の期待値は比例する。
    正規分布の場合、これまでの実績に従って今後の期待値は減少する。
    これまでの実績にかかわらず、今後の期待値が一定である分布をアーラン分布という。分布は急速に立ち上がり、山を描いた後、ゆるやかに下降する。電話の通話と通話の間の空き時間、自動車や歩行者の通行、放射線崩壊、議員の在職期間など。

    事実がすべてわかっている場合は、重要な事柄をじかに評価できるので、時間をかけてじっくり考えるべき。不確実性が高く、データが限られている場合には、単純性を重視して早期に打ち切るべき。自分独自の基準で仕事を完璧に仕上げようと時間を費やすのは無駄。

    交通や通信のネットワークにおいて、無秩序状態で利己的な経路選択をとった場合、完全なトップダウン型の調整と比べても33%しか劣らない。

  • アルゴリズムが日常のあらゆる判断に使えるよって話だけど、瞬発力がないからあまり役立たないかも。

  • いまいち言いたいことがわからない

  • 今度また読む。

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著者プロフィール

ブライアン・クリスチャン(Brian Christian)
ブラウン大学でコンピュータサイエンスと哲学の二重学位を、ワシントン大学で詩の美術学修士を取得。文学作品と科学ジャーナリズム作品を執筆している。

「2014年 『文庫 機械より人間らしくなれるか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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