- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152086976
感想・レビュー・書評
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どの短編も人間の奥深くにある、残忍さや不確かさを浮かび上がらせる。「くじ」は超有名で、内容は読む前から知っていた。なのにこの怖さはなんだろう。意味は忘れ去られて行為、習慣だけが残った結果が・・・「アイルランドにきて踊れ」この逆転劇、老人に親切にするのだが、受けた側は・・・「もちろん」向いに引っ越してきた家族、良い人たちみたい、そして会話を重ねるうちに・・
読んでいるうちに座り心地のわるい椅子に腰かけているような、背中がむずむずするような感覚になります。このじんわりくる怖さは格別ですね!!
面白かったです。ありがとう・・・詳細をみるコメント2件をすべて表示-
ななこさん日向さん、こんばんは~♪早速読まれたんですねぇ、評価が高くて嬉しいです(*^0^*)表題作をはじめ、じわじわと怖さがくるお話ばかりでしたよね...日向さん、こんばんは~♪早速読まれたんですねぇ、評価が高くて嬉しいです(*^0^*)表題作をはじめ、じわじわと怖さがくるお話ばかりでしたよね!最初は「あれっここで終わっちゃうの?」と思うんだけど、後で考えれば考えるほど記憶に残るお話が多かったです~^^背中がむずむずするような感覚、、、全くもって同感です!!2012/05/15
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日向永遠さんnanacoさん、こんばんは★「くじ」面白かったです!!内容が分かっているのに、この怖さはなんでしょうね。みんな、素直でない終わり方で、でも...nanacoさん、こんばんは★「くじ」面白かったです!!内容が分かっているのに、この怖さはなんでしょうね。みんな、素直でない終わり方で、でもありえそうな怖さや理不尽さで、じわじわと迫ってきます。ほんと面白かったです。nanacoさん、ありがとうございました^^2012/05/16
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SL 2022.6.26-2022.7.1
なかなかにダークな内容の短編集。
表題作の「くじ」は背筋が寒くなるような怖さ。
人の内にひそむ悪意や残酷さ、狂気を描く。 -
人間て、怖い…
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再読。この本を両親に捧いだのか、と思ったらこの人どんなひとなの?と思っちゃった。今回はジェームス・ハリスのことを意識しながら読んでみたら真夏の夜にヒヤッとする気持ちになった。意地悪な人、怖い人に巻き込まれることは身近にありそうなリアルさが怖い。また読み返しそうな気がする。
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心がザラザラするような感覚を残す短編集。
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ハヤカワの『異色作家短篇集』では、スタージョン『一角獣・多角獣』と並んで有名な1冊。著者のシャーリイ・ジャクスンは『たたり』や『ずっとお城で暮らしてる』が有名。
『ホラー作家』とカテゴライズされることが多いが、『異色作家短篇集』の一角を占めるだけあって、ストレートなホラーというよりは、ちょっとユニークな読後感が残るタイプの作家で、本作ではその『ユニークな読後感』が強い短篇集だった。
殆ど伝説のようになっているのが表題作の『くじ』だが、どれも怪奇小説というよりはサスペンス、人間の内面を鋭く抉る作風。女性同士の会話に英国心理小説との共通点を感じるのは、どちらも『人間の内面』を主題にしているからだろうか。また、切れ味の鋭さはサキっぽいところもある。実際は米国の作家なのだが、英国っぽい……。
表題作は言うに及ばずだが、その他の短篇では『魔女』『どうぞお先に、アルフォンス殿』『チャールズ』『人形と腹話術師』『曖昧の七つの型』『歯』が良かった。
驚いたのは、翻訳の深町眞理子氏が最初に出した訳書が本作だったということ。深町氏といえば創元版のシャーロック・ホームズやルース・レンデルの邦訳が有名。個人的に思い入れが深いのはヘレン・マクロイの『家蠅とカナリア』かな。 -
「ずっとお城で暮らしてる」が面白かったので。
ホラーかな?と思って読んだら、少し違った。言うならば「嫌な物語」という感じでした。全体的に不穏。日常に潜む小さい悪意が寄り集まって、じわじわ効いてくる。1冊読み終える頃にはぐったりしてしまった。
収録作の中で最高に嫌だったのが「おふくろの味」何だこの女は…。
「塩の柱」の強迫観念に囚われてしまって信号がなかなか渡れない女性はリアルにありそうで怖かった。表題作の「くじ」も理不尽な怖さがある。
同じような名前の人がよく出てくるなーと思ってたけど、あとがき読んで納得。 -
ホラーや幻想的な物語を期待していたんですが、ちょっと違ってた。日常の一場面で、偽善、狂気、見栄、悪意、さまざまな人の心の裏側や残酷さをほのめかすようなイヤな感じの物語が詰まった短編集でした。上手いんですけど一気に読んだら読み疲れた。
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後からじわじわとくる感じ。文章に含まれた悪意がすごい。表題作「くじ」がずば抜けていたけど、「おふくろの味」も好き。