ドゥームズデイ・ブック (夢の文学館 4)

  • 早川書房
4.21
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本棚登録 : 115
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (619ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152079664

感想・レビュー・書評

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  • 2054年タイムトラベルが歴史学研究に活用されている時代。お城とお姫様と騎士に代表される中世に向かう史学部生のキブリン。しかし1320年に向かった直後にタイムトラベルを担当したエンジニアは倒れ、キブリンも到着後高熱を発して意識混濁状態となってしまう。果たして生還できるのか?という米国TVドラマぴったりのお話しなのですが、そんな軽いものではありません。中世は小氷河期、疫病の時代でもあり、その描写のリアルなこと。今このタイミングで読むと恐ろしさ倍増。日本の時代劇もリアリズムを追求して描けないかな?どうも良き時代の演出が過ぎるようなものが多すぎ。
    それにしても5歳のアグネスが愛おしい。泣ける。

  • 第三部までの忍耐は、結末でチャラになる。

    2010年発表の『ブラックアウト』『オール・クリア』を先に読んだので、
    読むコツがわかっていた。
    コニー・ウィリスを読む場合は、
    とにかく人物のキャラを頭に入れて、
    冗長気味なところは、流してもいいような・・・。
    でも、その中にもキーワードが潜んでいるので、
    あれ~??
    と読み返して納得するのも楽しい読み方だと思う。

    しかしながら、14世紀の英国の医療、信仰、生活文化、など、
    とても興味深く読めた。
    黒死病(ペスト)について、もう少し調べてみたい。
    『ドゥームズデイ・ブック』は1992年の作なので、
    感染症対策に関しても、その時代なりの描き方なのだけれども、
    さすがはヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞した作品で、読了後の満足感がとても大きい。
    21世紀が感染症の時代であることを予期しているように思える。




    コニー・ウィリスがウイルス感染、パンデミックに焦点を

  • ふむ

  • タイムトラベルは歴史好きの夢だけど、中世はしんどいよねー。

    キヴリンはちゃんと現代に帰ったのかな。ぼやかした終わり方。苦しかったよね。お疲れ様。

    2054年、タイムトラベルが出来る時代設定なのに、スマホは存在してなくて、電話が繋がらず右往左往してるのはちょっと面白かった。SF作家といえどもこんな世界は想像できなかったんだろうなあ……みたいな。

  • 近未来のOxfordから、歴史の実地調査のため1320年へ飛んだ歴史学科の学生が、手違いで1348年(おお!)に飛んでしまい……という時間ものSF。雰囲気もまあまあいいし、人物の描き込みがすごくよかった(特にローシェ神父とキヴリン)。けっこう調べてはあるなという感じはしたけど、何となく中世のOxfordshireの農村という「風景」が見えないのが物足りないというか変だなと思っていたら、アメリカ人だったのね。ま、仕方ないか。
    とても面白かったのだけど、やはりアメリカ的というか……ラストも、あそこにストンとはまってしまうところが、よくも悪くもアメリカ的かなと思う。単純で前向き、問題を残さない。でもほんとに、人物とかとてもよかった。

  • ネビュラ、ヒューゴー、ローカス賞のトリプル受賞作品。
    この作家にとっては、珍しくない。
    それくらい、面白い。
    すごく長いけど、無駄がない。
    シリアスもユーモアもたっぷり。
    史学部シリーズはかなり堪能した。
    最後の中編、味わいにいこうか。

  • 長い!でも面白かった。
    目当ては「犬は勘定に入れません」なのだ。

  • 航時史学生シリーズを読み始めるなら今作から(または短編「見張り」から)をおすすめする。続作に比べて、ネットのしくみ等が比較的丁寧になされているので。
    他シリーズよりも読後感や一作としてのまとまりが良い気がする。前半は未来パートが気になってしょうがないが、後半は一転して過去パートが加速し、いずれにしてもページを繰る手が止まらない。一度読み終えた後は、冗長に思えた全編が輝きを放つようになる。再読必至。

  • 途中むずかしかったりもしたけどそれでもおもしろすぎるしすごすぎる。

  • ブラックアウトとオール・クリアを制覇した勢いでこのシリーズの最初のこの本に挑戦。
    結論的には、同じ感想。最後まで行って、ようやく面白かったと思えるのだけど、とにかくこれも冗長。1/3でもっと面白く書ける火がいくらでもいるよねえ~。
    話としては、バンデミック物なんだけど、ハンパじゃない。
    と文句ばかり云いながらシリーズのもう1冊も読むんですよねえ・・・

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