腸科学――健康・長生き・ダイエットのための食事法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 早川書房 (2018年5月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150505233
作品紹介・あらすじ
肥満やアレルギー、自閉症などを抑える働きがある腸内細菌。この細菌を育て、病気知らずの人生を送るための研究報告とアドバイス
感想・レビュー・書評
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ヒトの腸内に住む微生物=マイクロバイオータが健康を左右するというお話。
抗生物質や帝王切開による出産によって、とりわけ幼少期にマイクロバイオータの多様性が損なわれると、アレルギーやうつ病といった現代病が現れ易くなる。抗生物質や帝王切開の恩恵は確かにあるとしてもだ。
さらに食生活の変化がこの状況に拍車をかけている。マックと呼ばれる、マイクロバイオータを養う食物繊維などの摂取量の減少だ。
本書は、ヒトの定義を見直すべき時が来ている。と結ばれている。ヒトは内に住む微生物を含めたひとつの生態系であると。
マイクロバイオータの研究はまだ発展途上であるが、アレルギー持ちの自分としては、食生活の改善で症状が軽減される可能性があるというのは福音に思われた。それに併せて今「ビオスリー」も試してます。 -
腸のことを意識していなかった自分にとってはびっくりすることがたくさん書かれていた。
食物繊維! -
腸が第二の脳と言われる理由が少しわかった。
自分の食生活を変えられるかはわからない。 -
発酵食品を一日食べて安心しない。食べ続けることが大事。
殺菌しすぎは腸の多様性を減少させる。
その辺りに時間が割かれており、腑に落ちたので日常を見直そうと思いました。
また巻末には食物繊維を多く摂るための1週間のメニュー例とレシピが沢山載っていてありがたいです。
この様なタイトルの本を手に取る人は既にある程度の知識がある事が多い気がします。全くの無知で挑まない限り少し冗長で、前半は読み飛ばしました。 -
【動機】ブログですすめられていたから
5年以上前に「あなたの体は9割が細菌」という本などを読んでいて、ある程度のことは覚えていた状態で本書を手に取った。
既知の内容が多いこと、ちょっと文章に同じ内容の重複があることで、3章くらいまではちゃんと読んで、それから徐々に飛ばし飛ばしになり・・・。
最初に目次をみて、興味のあるところだけ読んだらよかったかな。 -
超良書。
たった4種類の乳酸菌を入れたヨーグルトを1ヶ月間摂っただけで、脳の活動パターンに変化が見られた事が取り上げられているが、この事からもわかるとおり、食事が腸内細菌に影響し腸だけでなく脳や精神にも大きく影響する。
◆マイクロバイオータに良い食事
・食物繊維をより多く摂ること
男性38g女性25gが目安
・肉(特に赤身)を避ける
肉は一部の微生物によりトリメチルアミン-オキシドとなり、卒中や心臓病のリスクが増す。
→菜食主義者が時折食べるとこの化学物質はほとんど発生しない。肉を多く摂ることを避ければ腸内細菌が変化して改善できる
・飽和脂肪酸を避ける
飽和脂肪酸を好む細菌は腸内炎症を引き起こすことがある
・有用菌(プロバイオティクス)の摂取
発酵食品の利用
抗生物質や帝王切開や過度な殺菌は避ける
マイクロバイオータの異常に関連のない疾患を見つける方が難しい。現代人の腸内細菌は1200万〜1600万種、旧石器時代など昔は2500万〜3000万種と考えられる。
「食べ物のような物質」を食べるのをやめ有用菌と食物繊維を摂ることで、健康と幸福が増進することは間違いない。腸内細菌の食べ物(食物繊維)が減ると、細菌は腸内の粘液を食べ始めてしまう。最悪の場合、絶滅してしまう。
母乳には、腸内細菌と、赤ちゃんには必要のないヒトミルクオリゴ糖が含まれる(赤ちゃんの腸内細菌へ向けた栄養素が特別に作られている!)
常在菌と違って、有用菌は短期間しか留まらないが、感染症を防いだり回復を早めたりする(単純に免疫力が高まる)。腸壁を丈夫なものにする。
マイクロバイオータも老化する
若さを保つには、高食物繊維食にすること→短鎖脂肪酸が増え炎症がマーカーが低くなる。 -
解釈としては以下の通り
腸内細菌は人と深く関わっていて、健康面、精神面などさまざまな体の調子と結びついている。
だが、最近の欧米の食生活では腸内の良い細菌は増えない。
なので、野菜や果物、発酵食品などいろいろな食べ物を食べて腸内細菌の多様性を増進させよう!
感想としては以下の通り
かなり、実践向きだが洋書にありがちな、説明の長さが気になる。
こんな人にオススメ
・運動で痩せれると思ってる人
・お腹調子がいつも悪い人
・病気しがちな人
などは読んでみるといいかもしれない。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/765429