人生は20代で決まる――仕事・恋愛・将来設計 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 早川書房 (2016年4月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150504601
作品紹介・あらすじ
生涯賃金や将来のパートナー、性格が固まるのはこの時期! 人生を決定づける最も重要な10年間の過ごし方を指南する全米ベストセラー
感想・レビュー・書評
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全ての人に勧めたい良書。20代になりたての頃に読みたかった。
20代が一種のモラトリアムのように扱われ、以前よりも「子供である時期」のように捉えられがちな今の時代に対し、「20代こそが人生を決める重要な時期である」と強く主張する本。キャリア形成から恋愛、精神・肉体をテーマに、20代の重要性をわかりやすく、実感を持てる形で説いてくれる。
中でも印象的だった内容をいくつか挙げると、
・人生で重要な出来事の80%は35歳までに起こる。
・無計画の生は、生きる価値がない(ソクラテスの言葉)
・20代にすべき事をたくさん残したままでいると、30代で巨大なプレッシャーがのしかかってくる。
・20代の期間は人生設計に無関係な夏休みではなく、人生でただ一度の、発展のためのスイート・スポットだ。
・アイデンティティ・キャピタルを蓄積せよ。
・ゆるいつながりこそ大事。
・選択しないことは安全ではない
・<べき>の専制に支配されるな
・人生はカスタムメイドできるが、ありふれたパーツからスタートする必要がある。「ふつう」にスタートすることこそが、事を成す方法だ。
・恋人とは、「重要な面で」似ている必要がある。
・前頭葉が完全に成熟するのは20歳から30歳までの間。20代は脳を良い仕事と良い人間関係に使わねばならない。
・仕事で不安や非力を感じない20代は、大抵自信過剰かフリーター。
・自信は内から外に出るのではなく、うまく行動した結果から生まれる。
・女性の妊娠率は30歳になると20代の半分に、35歳で1/4になる。老いた精子も、子供の様々な神経認知の問題を引き起こす。
・40代に親になった場合、幼児と老いた親の世話を同時にすることになる。
・30代ですでに自分の道を歩んでいるのと、30代になってから人生をスタートするのでは、大きな違いがある。
20代はもちろん、これから20代を迎える中高生や、30代になった人、あらゆる子供を持つ親のみなさんにも勧めたい一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自己啓発本が苦手なので、普段だったら避けて通ったと思います。
ですが、その日は自分の至らなさに嫌気が差して、ひどく落ち込んでいたので、タイトルと目があって買ってしまいました。
著者が学者というのも、信頼できるかなと思って…。
結果、この本を読んで、進みたい道が見えました。(自分でもびっくりですが、本当に。)私自身が最近自己分析をし出したというのも相まって、譲れないいくつかの願望を叶えるためには、この道で行こうと。
これを読む直前の私は、「そういうものだから」と普通に就活を始めそうだったけれど、「そもそもなぜ働きたいのか?」から考えるきっかけになり、普通に就活したら、私の望むものは手に入らないことに気づけました。
近い未来を計画することの大切さがわかったので、なかなか良い買い物だったと思います。 -
仲の良い友人に勧められて読んだが、その友達には悪いがいまいち響かない内容であった。
とはいえ、完全に受動的に読み始めたわけではなく、期待もあった。就職活動もひと段落し、社会人になるまでの期間の中で、20代について20代について語りかける本は、まさに私が今読むべき本であると感じたからである。
とはいえ、全く学ぶべきことがなかったわけではない。例えば、同棲の損得について語った回では、同棲することの意義について深く考える機会が得られた。本書では、同棲におけるハードルは、結婚におけるハードルよりも低いことが多いため、簡単に始めてしまい、その流れの中で結婚となると悲惨な結婚生活を送ってしまう人が多いという風に述べられており、これに関しては、半年間の同棲経験がある私としては非常に共感できた部分である。
それから、ゆるいつながりこそ大事と言う事を取り上げた章もまた面白かった。以前経営学の本(世界標準の経営理論)でこのトピックが取り上げられていたが、改めてゆるいつながりの必要性と言うことが具体性を持って再認識することができた。
それに、「面白くない」ということを掘り下げるなかでもそこには多くの学びがあるように思われる。
そこで、この本を楽しめなかった理由を3つほど紹介したい。
1つ目が、翻訳本であると言う点だ。
まず、前提として外国の言葉で書かれた原著が日本語の本に邦訳されるときには、もちろん完全な翻訳は望めない。したがって、豊かさ表現は演出しづらくなるために、読み物としては表現よりも内容の比重がより高まる。この本も例に漏れず、文章自体に美しさが感じられなかった(原著でもそうなのか、翻訳の際にそうなったのかは不明)。そしてこれは、そもそも好みの部分が大きくなるかもしれないが、、
2つ目が、読んでる途中ただただ情報のシャワーを浴びたかのように感じられ、内容が薄く感られた点だ。
前述の通り、翻訳本の場合より内容に比重が高まっているのにもかかわらず、淡白な仕上が理に感じられた。
3つ目が、2012年にアメリカの20代に向けて書かれている為に、時代と文化背景がそこまであっていない点だ。まず、この本は2012年(9年前)に発刊さるているため少々共感できない点は多い。(特にSNSの使われ方などについて)そして、アメリカ人に向けて語られているため、前提条件の違いにより些細なズレがある。 -
もっと早くに本書に出会えば良かったと後悔する自分と、たとえ遅くとも今出会えて良かったと安堵する自分がいる。
20代へ向けられた作品ですが、アラサーのわたしでも学ぶべきこと、反省すべきこと、そして例えば自分が還暦を迎える時、どんな人達に囲まれ、どんな家に住み、何を楽しんで生きていたいかを考えさせられました。
本当に素晴らしい作品なので、10代、20代、そしてわたしの様な30代は特に読んで欲しい作品です!
いまの30歳は昔の20歳ではありません。
20代こそ人生の基礎を作る上で自分を科学的に成長させる最後のチャンスなのです。
わたしの20代は去ってしまいましたが、人生における重要なことは35歳までに起こると筆者であるメグ・ジェイは説いているので、安心と、焦りと、とにかく行動しなくてはと言う前向きな気持ちと、その先の自分の未来が楽しみです!
オススメの作品です -
時間は年齢とは関係なく同じように過ぎていくけど20代の時間がどれだけ貴重なのか説得されました。
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今まで読んだ中で、最高の一冊
20代の私たちにとって、「平凡な幸せ」を掴むことがどれほど大変で、待っていてもやってこない現実を教えてくれる。
心理学者としてセラピーで出会った悩める20代それぞれのストーリーが自分と重ね合わせられて、ほんの世界に入り込んで読んでしまう。
自由に生きることが当たり前の世の中で、20代にとっては厳し現実を教えてくれるが、今それを知っておいてよかった、今からでも遅くないと思わせてくれる
ぜひ20代の全員に読んで欲しい -
人生はタイミング、必要な時に必要な人に会うっていうけど、もちろんそれは本にも当てはまることで。
今の自分にぴったり合う、出会うべくして出会った本だったのではないかと思う。薦めてくれた友達に感謝したい。
久々に感想を書こうと思ったけど、ブクログに載せるような長さに収まらないから、今度noteにでも書いてみる。