ラスト・タウン (―神の怒り―)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150413545

作品紹介・あらすじ

支配者の非情な決断により、町は恐怖のどん底に! 驚愕の『パインズ』三部作、完結篇

感想・レビュー・書評

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  • 3作目はやっぱり何を書いてもネタバレなので、たいへんうまくまとまっている、本書の前文より抜粋させていただきます。

    ラスト・タウンについて
    最後の町ウェイワード・パインズへようこそ。

    シークレットサービスの捜査官イーサン・バーグは三週間前、アイダホ州ウェイワード・パインズにやってきた。この町の住民は誰と結婚するか、どこに住むか、どこに勤めるかを指示される。
    子どもたちは町を創設したデイビッド・ピルチャーは神であると教わる。何人も町から出ることは許されない。質問をするだけで命が危ない。
    しかしイーサンは知ってしまった。町の周囲にめぐらされた電気フェンスの外側には驚くべき秘密があり、フェンスは外のおぞましい世界から町を守るために存在していること。その秘密があるために、全住民は正気を失った男と彼を信奉する一団にすべてを管理されている。
    フェンスを突きやぶられたら最後、力で劣る人類の生き残りなど、一瞬にして淘汰されてしまう。

    以上抜粋。


    スケールの大きなエンターテインメント小説でした。
    冒険小説として、また恋愛的な要素もあり、ページを繰る手が止まりませんでした。
    最後になりましたが、この物語の面白さを、このサイトで紹介してくださったフォロワーの方々にお礼申し上げます。
    どうもありがとうございました!

    • まことさん
      レビューを拝見しなければ、絶対読んでいなかった作品なのは確かです。
      ラストシーンは希望がありましたね。

      私も、このサイトでは知らなか...
      レビューを拝見しなければ、絶対読んでいなかった作品なのは確かです。
      ラストシーンは希望がありましたね。

      私も、このサイトでは知らなかった本をたくさん教えていただいて、本当によかったと思っています。
      こちらこそ、また、ご紹介よろしくお願いします!
      2019/09/09
    • やまさん
      まことさん
      おはようございます。
      いいね!有難う御座います。
      吉原裏同心シリーズは、今回で32作目になります。
      佐伯泰英さんの本は、...
      まことさん
      おはようございます。
      いいね!有難う御座います。
      吉原裏同心シリーズは、今回で32作目になります。
      佐伯泰英さんの本は、最初に「居眠り磐音江戸双紙」を読んでから「鎌倉河岸捕物控」を除いて全ての作品を読んでいます。
      佐伯さんには、感謝をしています。
      居眠り磐音が出てからは、他の時代小説も字が大きくなってきましたし、多くの作家が書くようになりました。
      一時は、時代小説ブームが到来したと言われ、書店に行くと一番いい所に時代小説が並んでいました。
      わたしも、大活字本だけでなく文庫本も読めるようになりました。
      本当に感謝しています。

      やま
      2019/12/07
    • まことさん
      やまさん♪こんにちは。
      こちらこそ、いつもありがとうございます!
      私は実は時代小説は疎いのですが、佐伯泰英さんは「THE時代小説」という...
      やまさん♪こんにちは。
      こちらこそ、いつもありがとうございます!
      私は実は時代小説は疎いのですが、佐伯泰英さんは「THE時代小説」というイメージです。でも神楽坂淳さんは、私にも読みやすく面白かったです。私向けのよい作品、ご紹介いただきありがとうございました!
      2019/12/07
  • ブラヴォー!!!ブラヴォー!!!ブラヴォーーーーー!!!
    もう10分間スタンディングオベーションです。拍手を止められません。

    この『ウェイワード・パインズ』三部作。最高です。
    なぜ、評価が☆5までしかないのでしょうか。はっきり言って☆8~☆9くらい付けたいです。

    この三部作全体についての感想ですが、冒険小説として全ての要素が入っています。
      神を目指した男の狂気
      信念を曲げない男の悲哀
      二人の男に愛された女の迷い
      愛する女の為に極限の地獄から生き残ろうとする男の執念
      そして、そんな人間達の努力などチリのように簡単に吹き飛ばし、強烈な絶望感しか生まない極限の環境

    本当にこの三部作面白かった。
    謎に満ち、驚愕のラストが明かされる第一作の『パインズ』、秘密を知った主人公の闘争を描く第二作『ウェイワード』、主人公の奮闘に対して禁断のリセットボタンが押されてしまう本書『ラスト・タウン』。

    翻訳小説として、これほど心が躍り、肝を冷やし、希望を感じた本を読んだのは初めてかもしれない。小説全体としても考えても少なくともここ10年で読んだ小説のトップ5には間違いなく入る面白さでした。
    いずれも約500ページというボリュームでしたが、どれも一気に2、3日で読んでしまいました。3冊通算でも1週間かからなかったのではないでしょうか。

    ストーリーが面白すぎるし、どのキャラクターも際立っています。
    そしてどの登場人物にも感情移入でき「これがもし自分だったらどうしただろう」と自問自答しながら読みました。

    そしてネタバレになるので詳しくは書けませんが「男同士の決着の付け方」ってやっぱり最後は素手の殴り合いなんですね~。もうロマンしか感じません。
    最後の崖の上でどちらが不幸かを競い合う男女の会話も泣けたな~。

    そして99.99パーセントの破滅と0.01パーセントの希望を残した全く予想外の壮大過ぎるエピローグ。
    もう、涙が止まりません。

    ああ、この三部作を読んだ人同士で、三日三晩徹夜で語り明かしたいくらいです(笑)。
    もちろん、本書をつまらなかった、期待外れだったという人もいると思います。
    そういった意見の人も含めて「では、どうすれば良かったのか?あなただったらどうするか?」ということまで真剣に語り合いたいですね。人類の行く末を考える者同士として(これはちょっと大げさかw)。

    この物語は制作総指揮者にM・ナイト・シャマラン監督を起用した連続ドラマ『ウェイワード・パインズ 出口のない街』も作成されたようですが、こちらは全く見たことがありません。ドラマのレビューなどを見ると小説とはだいぶ設定が異なっているようですね。まあ、この物語は小説のままで良いのではないでしょうか。特に本書のシーンは映像化するとちょっとグロテスクになりすぎると思いますので。

    いずれにしても、この素晴らしい物語を語ってくれた著者ブレイク・クラウチ氏と翻訳者の東野さやかさんに感謝すると共に、最後にこの言葉をこの三部作に捧げたいです。

    「このアメリカの片田舎の町『ウェイワード・パインズ』と『その住民達』に幸あれ」

    と。

    • くるたんさん
      kazzu008さん♪
      詳しくありがとうございます♪
      なんと、もう一人 のメインキャラ、昔のラッセル・クロウで…...ψ(。。)メモメモ.....
      kazzu008さん♪
      詳しくありがとうございます♪
      なんと、もう一人 のメインキャラ、昔のラッセル・クロウで…...ψ(。。)メモメモ...(笑)

      了解です!延長できない図書館本を片付けて、できれば夏の間に読みたいです♪
      2019/07/31
    • くるたんさん
      kazzu008さん♪
      読了しました♪
      終わりと共に淋しさを感じたのが正直な気持ちです。
      イーサンのこの決断は仕方ないかな…と。
      でもあんな...
      kazzu008さん♪
      読了しました♪
      終わりと共に淋しさを感じたのが正直な気持ちです。
      イーサンのこの決断は仕方ないかな…と。
      でもあんな事実を知った、あの気持ちでよく決断をしたなぁ…と。
      テレサがうらやましいです。

      中途半端な悪人、ハスラーもちょっと憎めない。彼の最後もちょっと泣けました。
      2019/08/17
    • kazzu008さん
      くるたんさん、コメントありがとうございます。くるたんさんレビューの方に書かせてもらいました。
      くるたんさん、コメントありがとうございます。くるたんさんレビューの方に書かせてもらいました。
      2019/08/17
  • 三部作完結。
    読み終えてしまった…。読了後に小さな淋しさを感じたな。

    二巻目のあのラストから最後まで見届けたい、その気持ちでただひたすらページをめくり続けた。

    方舟に集まった人々に決断を告げるイーサン。
    そんなイーサンに襲いかかる私生活での混乱、怒り。
    それを抱えながらどう乗り越えていくのか…
    読み応えのあるシーンの連続だった。
    ドラマ化されたのもわかる気がしたし、観てみたい気になった。
    なぜなら それぞれの人物のこの煮えたぎる感情、揺れ動く心情…一体どういう表情でこの人はこの言葉を口にしているのか…と思ったから。

    中途半端な悪人が選んだ道。
    そしてイーサンが選んだ道。
    あぁ。こうきたのね。
    それぞれの決断にせつなさを感じずにはいられない。

    何かを創り上げた人間、組織。そういったものに必ず異議を唱えるものが現れる。
    こういうどの時代にもどんな場所でも起こりうるテーマを上手くSF小説として仕上げ、読ませた作品に拍手を送りたい。

    • くるたんさん
      あー!私もあの温泉シーン、印象に残ってます!彼の心情が倍に伝わってくるというか、すごく良かったです♪
      匂いも落とせてホッとしたし、あぁ。極楽...
      あー!私もあの温泉シーン、印象に残ってます!彼の心情が倍に伝わってくるというか、すごく良かったです♪
      匂いも落とせてホッとしたし、あぁ。極楽だ…なんてセリフを言わせたくなりました(笑)

      私も同時期に読んで感想を語り合えて良かったです(*≧∀≦*)ありがとうございます(*≧∀≦*)

      ほんとうに あの選んだことが幸せに繋がりますように。と願いたくなりますね♪

      2019/08/17
    • あいさん
      こんばんは、三度(^-^)/

      くるたん、私と一緒に海外物苦手じゃなかった?
      それなのに3部作⁉︎
      ちょっと見ないうちに、この子っ...
      こんばんは、三度(^-^)/

      くるたん、私と一緒に海外物苦手じゃなかった?
      それなのに3部作⁉︎
      ちょっと見ないうちに、この子ったら成長して。・゚・(>_<)ノノ
      この作品壮大そうだね。
      読むの大変だった?
      私海外物ならカササギ読んでみたいんだけどくるたん読んでないよね?
      2019/08/21
    • くるたんさん
      けいたん♪こんばんは(●'∇')

      あはは、最近、よく読むようになったの、海外作品♡
      カササギ、年末に読んでるよ♪

      最近の海外作品はほんと...
      けいたん♪こんばんは(●'∇')

      あはは、最近、よく読むようになったの、海外作品♡
      カササギ、年末に読んでるよ♪

      最近の海外作品はほんと読みやすい気がする♪
      ってか、私がカタカタに慣れただけかな⁇(。 >艸<)

      この作品は映画みたい、一気に読みたくなる作品だったよ♪
      けいたん♪もカササギ読んだ⁇
      私は上巻がめちゃくちゃ好みだったよ♡
      2019/08/21
  • 三部作がついに完結。この三部作は内容については余り多くは触れられないが、急展開に次ぐ急展開の驚愕の物語だった。

    『パインズ』を読み始めた時はスパイミステリーかと思ったのだが、『ウェイワード』は一転、SFのような展開になり、そして、完結編の本作では…

    『パインズ』の感想にも書いたが、作品の雰囲気が『ツイン・ピークス』に似ていると思ったら、著者は『ツイン・ピークス』にインスパイアされて書いた作品のようだ。読み終えてみると、雰囲気は『ツイン・ピークス』だが、ストーリーはリチャード・マシスンの『地球最後の男』に似ている。

    完結編ではさらなる驚愕の展開を期待したのだが、まあ普通の無難な結末で、少し期待外れだった。

  •  三部作の最終巻。とりあえずの外敵襲来の危機は乗り越えたものの、予想外の本質的で重大な問題が明るみに出てウェイワードパインズ存亡の危機に。さてどうやって幕を下ろすのかと思いきや、ああそう来たかという結末へ。落ち着いて考えればこれしかない対処法ではある。うまいというかずるいというか、エピローグにはうならされた。。文庫3冊ほどにはならないはずの直線的で時間的には短い間の出来事を、複数の登場人物の視点を切り替えて重層的に綴る一方で、回想シーンを挟み込んで切ない状況を際立たせることによってボリュームアップして物語にふくらみをもたせている。各巻の意外性も十分で単なるサスペンスSFを越えている。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    保安官イーサン・バークの告発が引き金となって、町を外界と隔てるゲートは開け放たれた!異形の生き物が群れをなしてなだれ込み、人びとに襲いかかる。凶暴な牙と爪!血塗られた町を飛び交う恐怖の叫び!イーサンは住民を組織して、怪物たちや町の創設者に立ち向かう。だが、仲間は次々と怪物の餌食に…。人類最後の町の未来はいかに?『パインズ』『ウェイワード』に続く三部作の完結篇!

  • 三部作全てが標準以上の出来。三作目も細部に目を配って脇役たちにもしっかりドラマを用意している。二作目から引っ張ってきた謎にも納得いく決着をつけて、さらに絶望的な主人公たちの状況をどう終わらせるのか、最後を知りたくて夢中で読みきった。ラスト一行が効いている。上手いなあ。

  • この2~3ヵ月の間、テレビ・書籍で僕を魅了し続けた
    ウェイワード・パインズ。小説版とドラマ版で同じだったのは初期設定
    だけで、ほぼ別の物語だった。ドラマのまとめ方があまりに秀逸であっ
    たが故に、小説がどういう落とし方をしてくるのか少々心配していたの
    だが、どうやら要らぬ心配だった模様。

    とにかく、最近のSFパニックサスペンスの中では抜きんでて強烈な内容。
    迫り来る恐怖だけでなく、人間のいちばん正直でいて醜悪な部分が丹念
    に描かれているため、読中に何度も心がキリキリ痛む。底冷えするよう
    な恐怖、とでも言うべきか・・・。

    そしてラストは、こちらも驚愕の内容。
    ただ、ドラマ版よりもこちらの方がまだ救いがあるかもしれない。

    原作のブレイク・クラウチはもちろんのこと、すばらしい翻訳を披露し
    てくれた東野さやか氏に大きな拍手を。
    ウェイワード・パインズ、ここにて終結!

  • 息もつかせぬ展開で、とても楽しめた。
    アビー侵入後のウェイワード・パインズがどうなってしまうのか、バーク夫妻とハスラーとケイトの関係がどうなるのか、悪役のピルチャーやパムはどうなるのか、一通り結論が出た格好で終幕。ただ、今巻が3部作の完結編でいいのかな、それともまだ続きがあるのかなという終わり方でした。

  • 面白かった。第二部のラストからの展開はスリリング。一難去ったと思えば大きな問題が横たわり、その対応や如何にと、一気読みでした。観るのを控えていたドラマの最終話も、これで観れる!

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