- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150314637
作品紹介・あらすじ
錬金術の聖地「水銀塔」の調査に赴いたテレサとエミリア。だが突然の嵐で塔は孤絶、来訪者たちが次々と首無し死体で発見され……
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
前作とはまた雰囲気が違い初めは戸惑ったが、
後半の畳み掛けるような謎解きはおもしろかった!
シリーズ物として次回作も楽しみ。
-
シリーズ2作目
錬金術が存在する世界観でのミステリ
前作同様に、事前に錬金術でできることやその他の条件など提示されているので、特殊設定ミステリとしてフェアだと思う
今回はクローズドサークルの館もの(塔だけど)
「神の子」が建造し「始まりの錬金術師」が住み着いたとされる、表面が液体水銀で覆われた奇跡の塔「水銀塔」
第五神秘の解明に繋がる資料があるとの情報を受けて派遣されたテレサとエミリア
そして、教会関係者、聖騎士、帝国の錬金術師、巡礼者との邂逅
セフィラ教会の聖地で王国と帝国の間を流る川の中州に建つため、嵐による川の増水で陸の「孤塔」となった水銀塔で起こる、連続首なし死体事件
犯人の動機、目的、方法、そして塔の存在意義とは?
塔の仕組みや仕掛けとその目的の前フリなど、最後まで読めばちゃんと事前に説明されていたのがわかる
「回転する床」は「森博嗣のアレっぽいなー」と思ってたけど
事件そのものではなく、枠外の謎が後々明かされるという物語の構造がより森博嗣っぽく感じた
塔の仕掛けが事件に関係してるのは予想がつくけど、塔が「何のために作られたのか?」という目的の実態と新たな発見と謎という終盤の展開に驚かされる
続編が物凄く待ち遠しい存在になってしまったじゃないか
錬金術に関しては、相変わらず史実の人物名が登場する
ヘルメス・トリスメギストス、アルベルトゥス・マグヌス、ニコラ・フラメルとかね あと、ゾシモスもそう
ニコラス・フラメルはハリーポッターでも名前が出てきてたし、賢者の石といえばこの人という世界的な認知は得られているのではなかろうか?
作中で錬金術師とされている人は史実でも同じ名前の人がいるけど、フェルディナンドに関係する錬金術師って思い当たらないなぁ
私はメジャーな人たちしか知らないので何とも言えないけど、もしかしてフェルディナンドも本当の錬金術師じゃなかったりするんだろうか?
森博嗣の真賀田さんみたいに続編で再登場しそうな気がするんだよなぁ -
前作も好きだったので続編も読んでみることに。
キャラクター小説としても楽しめ、ミステリの要素もたっぷりつめられていたので大満足。特に水銀の塔にまつわる謎が面白かった。次作からはもっとSF色が濃くなるのか? 期待して待ちたい。 -
カタカナの名前は覚えにくいのでメモを取りながら読んだが、ニコラ・フラメルとテレサ・パラケルススの推理合戦が火花を散らす展開で、448ページだったが3日ほどで読破できた.錬金術師と変成術師の葛藤、舞台となった水銀塔の管理者たち、教会関係の聖騎士たち、更には巡礼者たちが入り乱れたなかで、首なし死体が3つも発生し、ニコラとテレサが中心になって調査する.当初はニコラが優勢で、水銀塔の管理者に疑いを抱いたが、テレサの相棒エミリアの活躍やエミリアの古い友人の支援で真犯人を突き止める.最後に出てきたエミリアとシャルロッテのエピソードにはほっとする感覚が得られて良かった.それにしても、このような奇想天外な物語を創造する作者は素晴らしいと感じた.
-
前作の「錬金術師の密室」の興奮も醒めやらぬ中、つい最近続編が出たと知り、速攻で書店で買ってきたものです。
本作の舞台は、世界で唯一の現存する神秘であり、《神の子》が建造し、《始まりの錬金術師》が住み着いたと言われる聖地で、表面が液体水銀で覆われた奇跡の塔《水銀塔》。
そして「共犯」コンビのテレサとエミリアが挑むのは、そこで起きた連続殺人事件の謎です。
いわゆる館〜クローズド・サークル〜もので、巻頭の水銀塔見取り図を見た時からワクワクしてしまいました。
錬金術師ニコラ・フラメルやエミリアの学友シャルロッテなど新キャラも登場。
事件の影に彼ら二人の過去へとつながる因縁が垣間見え、物語世界の根幹を揺るがすような事実が明かされたところでジ・エンドという悶絶もののラスト❗️
この続きを読むまではコロナに負けてなどいられません。