機龍警察 自爆条項〔完全版〕 上 (ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA ツ 1-6)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 307
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150312855

作品紹介・あらすじ

英国政府高官を狙うかつての古巣からの刺客が、警視庁特捜部の契約する〈傭兵〉ライザ・ラードナー警部の凄絶な過去を呼び覚ます

感想・レビュー・書評

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  • ようやく、古本で研磨なしの上下巻を揃いで購入。

    「白骨街道」と並行して読んだのだが先にオリジナル版を読んでいたのでそれほど時間をかけずに読めた。(というより ほとんど流し読みに近かったが)

    オリジナル版との違いは、ある場面の視点人物が変更されたり、章の区切りを変更したり、あるいはイスラム系テロの状況の変化を反映したり、夏川班による捜査の過程を詳しくしたりといった細部にとどまっている。(下巻解説より引用)
    それ以外にもちょっとした言葉や句読点の変更、付け足しがされている。

    内容自体はオリジナル版との差異はないのでどちらを読んでも問題はないし、両方読んでもいい(どんな違いがあるかを探すのもいい)。

    どちらにしても「面白さ」に違いはない。

    尚、オリジナル版と完全版の違いを書こうかと思ったのだが、面倒くさいのでやめた。
    そんな自分の頭の中で「痩せ犬の七ヶ条」の「一つ、尻尾は決して巻くな」が浮かぶ。
    嗚呼、「雨」が痛い。
    「雨」に滲んで文章が書けない。

    お後がよろしいようで。←落語じゃないっつ~の!

    • 松子さん
      だーさん、こんばんは♪
      完全版では台詞の追加や、感情をあらわにする人が宮近からユーリに変わったり、おもしろいですねぇ_φ(・_・

      シリーズ...
      だーさん、こんばんは♪
      完全版では台詞の追加や、感情をあらわにする人が宮近からユーリに変わったり、おもしろいですねぇ_φ(・_・

      シリーズを通しての、ベストランキング⁉︎
      すごいっ!すごいです!
      あの時のあの場面だぁって思い出しながら
      読みたいなぁ
      すっごく楽しみにしてます(^^)

      全然ジャンルは違うんですけど
      わたしは今SNOOPYのベスト10を読み進めながら作ってます。笑
      2022/08/19
    • darkavengersさん
      松子さん

      一応、それぞれベスト3で挙げようと思ってます。

      こちらも松子さんのスヌーピー ベスト10、読んでみたいですね。
      ...
      松子さん

      一応、それぞれベスト3で挙げようと思ってます。

      こちらも松子さんのスヌーピー ベスト10、読んでみたいですね。
      ちなみに個人的にスヌーピーというとNHKで放送されたアニメ版(再放送か再々放送)が印象に残ります。(チャーリー ブラウンの声が谷啓!!)
      もう一度、観たいんですけどねえ。(NHKにはテープがもう無いようで)
      2022/08/19
    • 松子さん
      ベスト3☆!
      いいですね〜(^^)
      楽しみだなぁ

      すぬ君のベスト10は…、漫画なのですみません、ブクログにはあげられないですが、
      読み終わ...
      ベスト3☆!
      いいですね〜(^^)
      楽しみだなぁ

      すぬ君のベスト10は…、漫画なのですみません、ブクログにはあげられないですが、
      読み終わったらレビューアップしますね

      ピーナッツ全集なのですっごく分厚いです
      毎日少しずつ読んでるので、読み終わるまでに
      きっとあと2ヶ月ぐらいかかってしまうかもです(^^)
      遅くに失礼しました。
      お休みなさーい
      2022/08/19
  • 機龍警察シリーズ第二弾
    ライザの過去に焦点を当てながらIRF、フォングループの三つが絡み合うテロ捜査を進めていきます。同時にライザの生まれ故郷のアイルランドのIRA、宗教問題等の歴史も勉強出来ます。
    沖津が最後に放つ[敵だ]に鳥肌立ちつつ、下巻も楽しみです。

  • アイルランドにはこのような歴史があったのだと、恥ずかしながら自爆条項を読んで初めて知りました。

  • さすがのリーダビリティ。詳細レビューは下巻にて。

  • シリーズ第2作。 ラードナー警部について描かれている作品。北アイルランドのテロ組織の元テロリストでるラードナー警部がすごしてきた少女時代、そして、IRFに入るまでにどのような過程があるのかが描かれている。

  • シリーズ第二弾

    地下鉄立て籠もり事件後、数ヶ月。
    今回の主役はライザ・ラードナー警部。
    元IRFのテロリストだが、現在は龍騎兵搭乗員として特捜部の警部となっている。

    日本に潜入したIRFと中国マフィア、ライザの過去と交錯しながら話は進む。

  • シリーズ2作目。
    前作は世界観の説明的な感じであったが、本作はそれを受けて本格的な物語の開始という印象を受けた。
    至近未来の警察小説と謳ってあるだけあり、警察の内状は迫真であり興味深い。
    機甲兵装の戦いは迫力がある。
    とても面白く読んだ。
    続きが読みたい。

  • 2010年に刊行が始まった月村了衛さんの『機龍警察』シリーズ。
    似た設定の『機動警察パトレイバー』と比べると、よりサスペンス色の強いシリアスなハードボイルド作品になっています。
    本作はその2作目にあたり、日本SF大賞を受賞し、『このミス』9位に輝いた月村さんの出世作です。
    1作目は読んでいたものの、以降が上下巻ということでなかなか手を出せていませんでしたが、ようやくこのたび読むことができました。
    結論から言うと面白かったです。
    やはりシリーズものなので1作目から続けて読んだほうがいいと思いますが、一応前作を読んでいなくても支障はないようには配慮されているようです。
    設定もよく練られており、一読した限りでは不自然さや破綻はありませんでした。

    横浜港で機甲兵装の大規模密輸事件が発生し、警視庁特捜部は北アイルランドのテロ組織IRFによるイギリス高官暗殺計画が日本で進行していることを掴みます。
    実は龍機兵搭乗要員のひとりであるライザはIRFの元メンバーだったのでした。
    組織を裏切ったライザの前に現れたIRFのテロリストたちに加え、浮かび上がった中国黒社会の面々。
    ライザの過去を描いた第二章を挟んで、中盤は特捜部による捜査の場面が中心ですが、身内の警察や他省庁との腹の探り合いがなかなかスリリングです。
    そして上巻のラスト、特捜部はIRFの居場所を掴み、密輸された機甲兵装との対決を迎えますが・・・
    以下下巻へ。

  • 珠玉の警察SFと言える作品。
    主人公3人の中で、元IRAテロリストで、ミステリアスなヒロインの過去を織り交ぜ、犯罪ミステリーが展開するストーリー。

    当時のアイルランドという本当の貧困を描き、テロの元凶が生まれ育つフィクションを超えた知識を与えくれる。
    冷酷無比なテロリスト達の本当の目的を知った瞬間には、鳥肌モノであった。

    個人的な見どころは、本作品のヒロインが、テロリストから足を洗うきっかけとなった妹との手紙とのやり取りが、せつない。

  • 上巻だけ読んだらほぼ普通の硬派な警察小説。最後に少し機甲兵装の活躍シーンがあるけれど、全体的には外国人闇組織の捜査と警察内部の確執と軋轢。これについては警察小説に常にある描写だけれども、特捜部内部にもその縮図が見られるという。由起谷や夏川がキャリア組からつまはじきにされる度に姿たちへの処遇を顧みるのだけど、かといって考えが変わるかといえばそうでもなく、結局は組織独特な考えに毒されているのだなあ、と。ま、それがどう変化して行くかを見守るのもこのシリーズの楽しみか。

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著者プロフィール

1963年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。2010年『機龍警察』で小説家デビュー。12年『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、13年『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、15年『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞、19年『欺す衆生』で第10回山田風太郎賞を受賞。近著に『暗鬼夜行』『奈落で踊れ』『白日』『非弁護人』『機龍警察 白骨街道』などがある。

「2021年 『ビタートラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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