死者の代弁者[新訳版](上) (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150120030

作品紹介・あらすじ

エンダーによる異星種族バガー皆殺しから3000年後、銀河各地へと植民地を広げていた人類は、ついに第二の知的異星種族と遭遇した。新たに入植したルシタニア星に棲むピギー族が、高い知性を持つことが発見されたのだ。バガーのときと同じ過ちを繰り返さないため、人類は慎重にピギー族と接する。そのころエンダーは、姉ヴァレンタインとともにトロンヘイム星を訪れていたが…ヒューゴー/ネビュラ両賞受賞に輝く続篇登場!

感想・レビュー・書評

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  • 「エンダーのゲーム」から3000年後の世界、人類は宇宙に様々な星に植民地を開拓していき、ルシタニア植民星でバガー以来となる新たな知的種族、ピギー族と遭遇した。

    人類は、ピギー達を人類の文化で汚染させないよう居住地を隔離し、接触を厳しく制限するなかで、異類学者たちにピギー族のことを慎重に調査させていた。ところが、異類学者ピポがピギー達によって惨殺されてしまい、その原因を自分が作ってしまったと自責の念に駆られる弟子のノビーニャは…。

    死者の代弁者として活動するエンダーの元に、ノビーニャから代弁の依頼がなされると、エンダーは姉ヴァレンタインとの今生の別れを惜しみつつ、直ちにバガーの復活を期す窩巣女王の卵を伴ってルシタニア星に赴く。22年後のルシタニア星に到着したエンダーは、関係者たちの気持ちをほぐし、信頼を得て真相へと近づいていく。

    本書は「エンダーのゲーム」の続編だが、前作が前振りに過ぎないと思えるほど本書は面白い。読む手が止まらない。

  • エンダーのゲーム映画化・再翻訳に伴い、同じく再翻訳された続編。面白い!前作もとてつもなく面白かったけどこれを書くために書かれたプロローグなのではないかと思われるくらい本作は内容が濃いい。思想の異なる人々が織りなす社会、個々の人々が抱える理解し得ないことから生じる孤独。真の思いを伝えることなく死んでいった者たち。そしてその代弁者。その名はアンドルー。またの名を…。

  • 前作の『エンダーのゲーム』とは話がだいぶ違うけど、今作も面白い!(こっちの方が好き)
    主なストーリーは異星人との交流だけど、そこに宗教やAI…などいろんな要素も加わり、登場人物それぞれの事情も細かく描かれていて読み応えがあった。読む手が止まらない!

  • 「エンダーのゲーム」続編。前作はバトル・アクションの側面が強かったが、本作では様々なジャンルを包括した緻密な構成のストーリーが魅力的だ。3000年を旅したエンダーは、伝説の存在が最強の力を備えて宇宙人の秘密を抱え、正体を隠して一般人の中で縦横無尽に活躍するという、なろう小説の主人公感がハンパない。しかしそこに説得力をもたせることに成功しているのが見事で、天才を書くのはやはり天才なのかと作者の力量に感服。ルシタニア星とピギー族をめぐる謎、リベイラ家の秘密などが強く興味を引き、精密なSF設定とミステリーのブレンドが最高に面白い。心理学や宗教性などの要素も色濃く、泣けるシーンも多い。小説としては「エンダーのゲーム」より面白いけど、映像化は難しそうだなぁ。

  • 『エンダーのゲーム』読んでから、大分経っていたので、どういう風に終わったのか覚えていなかった。
    エンダーが何をしたのかは何となく覚えていたけど。
    この作家の特徴なのか、読み始めはなかなか世界観が掴めない。
    それを掴んだら、一気に読める。
    徐々にテンション上がってきたぞ。

  • さらっと読むつもりだったが、そうはいかなかった。読ませる本だ。エンダーと死者の代弁者を軸に謎ときをしていく。読み進めずにはいられない話だ。

  • 「エンダーのゲーム」続編として、その展開を楽しみに本書を開きました。

    そこに描かれた世界は別世界のもののようで戸惑うも、「エンダーのゲーム」と破綻なく地続きの物語でした。(とても遠く離れたものではあるけれど)

    しかし、ジュブナイル小説視される「エンダーのゲーム」はド直球に少年の冒険と成長の物語でしたが、本書は多少大げさに書くなら「愛」とはなんなのか、「ひとはなぜ生きるのか」を語る純文学的な物語ではないでしょうか。読者を選びそうです。

  • 冒頭。前作から3000年経ってる設定のくせして、この星ではカトリックがどうとか誰々はカルヴァン主義だからなんだとか書いてあって痛々しい。
    星全体が特定の宗教を信仰しているとか、宇宙の果てまで散らばった人類が中央政府の決めた結婚に関する法を守っているとか(しかもそれらはすべて旧人類のカトリックが中心的な価値観だときた)、見識が狭いと言わざるをえない。
    「結婚してしまったら夫にもアクセス権が与えられる」のくだりには笑ってしまった。なんだこの酷くて酷い時代錯誤な価値観は。SFに宗教を持ち込むなよ。
    宗教以外にも、作者のアメリカ中心史観はずいぶん鼻に付く。エンダーのヒーロー性も含めて、どうにもバタ臭さに感じざるを得ない。
    登場人物の名前、もう少し工夫が欲しかった。ピポとピギーとリボとミロとエラとキンと…… 区別がつかない。本当読みづらい。

  • エンダーのゲームの続編。もう1作続編があるようなのでそれが気になる。今回も面白かった

  • 続編は3000年後、エンダーはすっかり大人。
    知的異星種族の文化や生態の違いによる
    事件の謎解き、少々ミステリーのニオイもする。
    感想は下巻で。

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