NORTH 北へ―アパラチアン・トレイルを踏破して見つけた僕の道
- NHK出版 (2018年9月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140817544
感想・レビュー・書評
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アパラチアントレイル、自分も走りたいとはならなかったけど、またなんか自分も新しいチャレンジをしたいと思わされた。モンブランなんかで一緒のレースを走ったけど、またスコットとファンランでトレイルを走りたいな。
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内面の葛藤をしっかり描いていてよかった。各節の終わりにサポートをしていた 奥さんのその時その時の記述があって面白い
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アパラチアン・トレイル(AT)約3500キロ ブラッド・マウンテン原野という名前が戦争に由来していることは知っていた チェロキー族とクリーク族 道標遠見逃すな! 映画『コールド・マウンテン』 ノースカロライナ州のグレート・スモーキー山脈を横断する 運命を甘受し 苔むした岩と針葉樹で覆われている 素晴らしい眺望を望めるぞ 定宿じょうやど 気持ちが鋭敏になっていた 母さんの筋萎縮 僕は州代表に選ばれるほどのノルディック・スキーヤーになり 不機嫌を撒き散らすティーンエイジャーのような態度 彼女もまた「私はタフだから」という姿勢を貫いているからだ 仲間=トライブ マダニのせいでライム病になったら ベア山の頂上からはマンハッタンの高層ビル群が見えて こうした火の見櫓は既にその役割を終え やがて水が奔流となって流れはじめた 州境を超え 言い得て妙だ 大円団=グランドフィナーレ 僕の終わりのないインスピレーションの源 歩荷ぼっか 人間の無意識には普段の日常生活では決して扉を開かれることのない未知の領域がある 四十歳とは己の肉体的な死を見つめ始める年齢だともいえる 多士済々 角幡唯介 ライム病
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アメリカのロングトレイルへ行きたくなりました。
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山を登っていると、トレイルランの人に出逢う。自分には出来ない事をやっている人への憧れと羨ましさが混じった感情。その達人のアパラチアントレイル。こんなに素早く移動出来たら良いのに。
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自分もランニングやマラソンに加えて、トレイルランをやっている。
スコット・ジュレクとは比べるべくもないが、トレイルランはロードより、更に自分に向き合うことができると感じている。
自然に身をおき、家族や友人のことを想い、走り終え、家に帰ってから優しくなっている自分に気づく。
自分も40歳を過ぎてから様々悩むことがあり、また、体力の衰えや変化を感じる。
日々仕事に追われ、人や組織のしがらみに囚われることがあるが、この本の中でも、禅で言うところの"いま、ここに"ということは非常に大切。これを意識的に、願わくば無意識のうちに実践できていることが理想。
スコット・ジュレクのようにはとても自分を追い込むことはできないが、改めて自分や周囲の人たちに向き合おうと思わせてくれる一冊だった。 -
100マイルレースであれほどの実績を誇る世界トップクラスのトレイルランナーでも、ここまでの心身のダメージを負うんだ…というのが率直な反応だった。
そして、多くの人のサポートを受けて、文字通り満身創痍の状態になりながら完歩して成し遂げた新記録が、従来のものを僅かに(と簡単に言ってしまうのも咎めるが)3時間余り上回っただけとは…!
さらに付け加えると、スコット・ジュレクの前に記録を保持していたのはなんと女性!
我々凡人からすれば、100マイルを不眠で走り切る能力と2000マイル以上を数十日かけて歩き通す能力の間に差異は見出せないが、実は100m走とマラソンに求められる能力が異なるのと同様に、そこには歴然たる区別が存在しているのかもしれない。
どちらにせよ、山に入っていて、陽が傾き暗くなり始めた途端、「ヤバい、早く下りないと」とビクビクし出す私のようななんちゃってトレイルランナーには想像もつかない世界だが…。
このチャレンジには妻のジェイルーもスルーで同行しており、彼女の心情も折々で綴られているが、ジュレク家の物語としてはそれも非常に大きな意味合いを持っていて興味深いし、読み応えがある。
何枚ものカラー写真で旅の様子が伺い知れるのも良い。
ヴィーガンのアスリートとしても有名な著者だけに、道中の補給についてもっと詳しい説明があればなおありがたかったと思う。
巻末に収められた角幡唯介氏の解説は、ジュレクとおそらくは近しいフィールドに生きる文筆家としての目線が見事に表れた名文だ。