あなたはなぜ値札にダマされるのか?―不合理な意思決定にひそむスウェイの法則
- NHK出版 (2008年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140813300
作品紹介・あらすじ
株価暴落を目の前にしてなぜ素早くその株を手放せないのか?ライバル店の半額で売り出した商品はなぜ売れないのか?584人の犠牲者を出した史上最悪の航空機事故はなぜ起こったのか?ひとたび値札をつけると、なぜ違った見方ができなくなるのか?生活やビジネスの大事な場面で起こる"不合理な決断"。そこにひそむ心理的力(スウェイ)について、思わず誰かに話したくなるエピソードと斬新な実験の数々から徹底解明!スウェイの法則を知れば、あなたも意思決定がうまくなる!ハズ。
感想・レビュー・書評
-
■心理学
1.評価バイアス:私たちがある人や状況にラベルを貼った瞬間に、私たちはその評価に反するすべての証拠が見えなくなる目隠しをつけることになる。
2.損失回避の法則:私たちは損失のリスクを避けられるのなら、多少の犠牲を払うことをいとわない。
3.コミットメントの法則:ある物事に時間や労力やお金をかけたあとでは、それが上手くいかないとわかっても、止めることができない。
4.美人と低利率は同じ効果。
5.評価バイアスの法則:ひとたびある物事に評価をくだすと、それに反する証拠が見えなくなる
6.評価バイアスの法則2:評価ラベルを付けられた人は、実際にラベルどおりの特徴を身につける。
7.生物学的に言うと、金銭的報酬は少量のコカインに相当する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最後の一章の肉付けをその前のすべてで行っている本。
長期的なものの見方をする。
評価ら常に暫定的に行い、変更することが当たり前。
反対意見を大切にする。 -
"久しぶりの登録となる。
震災以来の多忙と読書ばなれもありしばらく、登録していなかった。
少々まとめて登録していく。
この本は、心理学的側面から経済活動についてのコラム。" -
生活やビジネスの大事な場面で起こる“不合理な決断”。そこにひそむ心理的力(スウェイ)について、様々なエピソードと実験を交え解説する。
スウェイの法則1 損失の可能性をなんとしても避けようとする=損失回避の法則(事故を分析する)
スウェイの法則2 ある物事に時間や労力やお金をかけたあとでは、それがうまくいかないとわかっても、止めることができない=コミットメントの法則(コミットメントの泥沼)
スウェイの法則3 客観的なデータではなく、最初の印象にもとづいて人やものの価値を判断する=価値基準の法則(ホビットと失われた環)
スウェイの法則4 ひとたびある物事に評価をくだすと、それに反する証拠が見えなくなる=評価バイアスの法則その1(マイケル・ジョーダンと初デート型採用面接)
スウェイの法則5 評価ラベルをつけられた人は、実際にラベルどおりの特徴を身につける=評価バイアスの法則その2(躁うつ病の流行とカメレオン効果)
スウェイの法則6 結果の損得よりも手続き上の公平性を重視する=プロセスの公平性の法則(フランスでは太陽が地球のまわりを回る)
スウェイの法則7 報酬の可能性をちらつかされると、かえってモチベーションが下がる=金銭的インセンティヴの法則(報酬とコカイン)
スウェイの法則8 四人に三人は、まちがいだとわかっていながらも大多数の意見に従う=グループ力学の法則(異議を唱える正義)
エピローグ スウェイを打ち破る -
2015/12/25
フランスやロシアのクイズミリオネアでは
挑戦者が大したことなければライフラインで
観客が嘘の答えを教える
文化によって公平の概念が違う
アメリカ 50:50
ロシア 一人だけお金持ちになるのは公平ではない!
アマゾンのジャングル(マチゲンガ族)
見つけた者勝ち -
合理的な判断を歪めるものとは?
→短期的目標に重点を置きすぎると思考が歪められることがある
自分が信じたいことに反する証拠を無視しやすい
評価ラベルをつけられた人は、実際にラベルどおりの特徴を身につける
結果の損得よりも手続き上の公平性を重視する -
sway 動揺、動揺する。
テネリフェ島 KLM4805便事故
損失回避の法則→急落した株価の値戻り期待→大損
コミットメントと損失回避(せりで二番札の人はその額を支払う)→やめられない。
政治的墓穴→「今、引き下がれば、現実に発生する損を受け入れることになる。それは全く魅力のない選択肢だ」
半値のホットドック→売れない。→病院の近くで白衣を着た客をサクラ
新人教師の事前説明資料→冷たい or 温かい→たった一言が他人に対する認識を変える。
評価バイアスのワナ→恣意的にラベルを貼る。自分が下した評価と矛盾するデータを無視
評価バイアス→軍隊の教育、学校の生徒→誰かにラベル付けすると実際にその人が特徴を身に付ける。
カメレオン効果→顔写真を見た男「美しい女性」→電話でも、ひとたび美しいと男が思うと彼の女性に対する反応全てに影響する。→女性は無意識のうちに男性の「美しい」という評価を感じ、そのとおり振る舞う。=相手の男性が自分に抱いている特徴を身に帯びるようになる。
相手から美しいと思われている女性→実際に自分を美しいと思う→会話の中で美しさを示すようになる。
老齢に対する否定的かつ外見的な感じ方→その人を肉体的にも早く老けさせる。聴力のみならず、記憶力、心臓血管の衰弱…☆肩甲骨、体幹、逆立ちトレーニング継続必要
最終提案ゲーム 10ドルを互いに分からない2人で分ける→一方が配分を決め、金額に同意できなければならば受け取れない。→5ドルに分けないと拒否する人多数→合理的には、2ドルでも受け取るのが筋→手ぶらで帰っても、心中では自分は正しいことをした満足感
公平性に関しては結果よりもプロセスが大事→プロセスの公平性
金銭的インセンティブの法則
快楽中枢と博愛中枢は同時に機能できない→補償費を持ち出すと反対が増える。
イラク戦争 フランス反対→アメリカ議会でフレンチポテトの名前変更決議
機長→自分の考えを声に出して言うようにしている。隣にいる者が、自分が何を考えているか把握できる。
サウスウエスト航空→パイロットの方から乗員を誘う。機長を気さくな人と感じていれば、気になることがあった時にも話しやすい。 -
体験していることなんだけど、改めて文字にされると納得の度合が違うね。
-
どれだけ合理的に判断できそうな人・コトでも、結局最後は心理的なものに流されてしまう。どうやってその流されしまうところを突破するか?
損失回避の部分など、とても参考になる。