中国危うい超大国

  • 日本放送出版協会
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140812846

作品紹介・あらすじ

急激な経済発展によって、「アジアの大国」の地位を取り戻したかに見える中国。その反面、反日デモや農民暴動といった形で国内の不満は噴出し、対日政策や台湾問題などの対外関係上の軋轢も高まりつつある。ぎりぎりのバランスで舵をとる、指導者たちの悩みとは?今後の世界平和の鍵を握る、中国の心情と論理を鋭く分析した必読書。

感想・レビュー・書評

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  • 本書がアメリカで発行されたのが2007年。米中関係は、当時より改善されている気がするが、日中関係は、確実に悪化している。
    まさに、著者の危惧するところだろう。最後に提言している事は、日本人としても納得できる。

    なかなか示唆に富み、中国の大きな問題は、指導層の自信のなさと、自己保身というのは、目ウロコであった。

    中国の外交政策、内政問題を理解する良書だ。ただ、訳文のせいか、少しくどい。同じ事の繰り返しが多いのも気になった。

  • 中央図書館で読む。多くの人がほめているだけあって、非常に興味深い本でした。やはりと思うものでした。興味を持った点は、二つです。第1に、江沢民です。日本から謝罪を引き出すのは容易ではありませんが、注意深く交渉すれば、不可能ではありません。その証拠として、同時期に、注意深い交渉を重ねたので、摩擦もなく、韓国に対して、謝罪しています。それに対して、江沢民は、注意深い交渉なしで、謝罪を引き出そうとしました。これが、日本の政治家、外交当局に中国への深い不信感をもたらしました。注意深い交渉があれば、別の結果が導かれたかもしれません。第2に、靖国問題です。中国の意図は、明らかに、政治的なものでした。心情的なものではありません。日本は、中国との貿易なしでは生きれません。そのことを前提に、圧力をかけてきました。僕は、靖国神社参拝は反対ですが、小泉元首相の靖国神社への参拝には賛成でした。それは、中国の姿勢によこしまなものを感じたからです。

  • 日本の中国本、偏りすぎです。中国礼賛か、中国おもしろがりか、中国大嫌いか、中国脅威か。客観的な見方で気持ちよかった。でも、アメリカ人だからというより、この人が冷静で客観的な見方のできる人なんでしょう。

  • 副題は「どのようにして中国の内政が平和的台頭から脱線しえたのか」(多分あまり英語得意じゃないです)
    で、この副題がすべてを表しています。
    中国の外交姿勢が、国内世論と、外国の反応、この2つ危ういバランスによって左右されていることを論理的に証明した本。
    中国の共産党支配の弊害が、綿密に書かれている。
    外交関係にウエイトを置いて、米中関係の危機に、アメリカ国民に向けてのメッセージが込められている。しかし中国がなぜ靖国参拝に過剰反応するのか知れない日本人にとっても中国理解に読んでおくべき本と思います。

    それに、本屋で見ると分厚いが、読んでみるとそうでもない。
    新書サイズでだしたら、いがいとこじんまりおさまっちゃいそう笑
    難点としては、どうにも英語臭くて世界に入るのに時間がかかること。

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