スーパー・サッド・トゥルー・ラブ・ストーリー

  • NHK出版
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本棚登録 : 106
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140056387

作品紹介・あらすじ

経済破綻と一党独裁による軍事化が進むディストピア。誰もが信用度や性的魅力を数値化され、手元の端末でプロフィールを検索される評価経済社会。本という"過去のメディア"を愛し、不死を夢見る冴えない(性的魅力が最低ランク)のレニーと、家族と自分の幸せを求めてあがく美しきユーニスが出会う。ニューヨークタイムズ年間ベスト作品

感想・レビュー・書評

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  • 「スーパー・サッド・トゥルー・ラブ・ストーリー 」https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000056382013.html … 読んだ、おもしろかった!ベタな恋愛話が近未来デジタルビジュアルコミュニケーションを持ってくるだけでこんなにおもしろくなるんだな(性別だけ変えたおっさんずラブも)現実味強い。この話の先がガタカの時代だ(おわり

  • うーん言葉にできない。あえていうならスーパーサッド。
    誰かが悲しさについて「心臓がきゅーんとすること」って言ってたけど、これを読んでる間は心臓がいくつあっても足りなかった。

    ところで1984年とロシア文学のリミックスかな?と思って読んでたら作中でそのことがネタにされてた。やられた!

  • 今の現実から少し進んだようなリアルに想像できるSF感と、ラブストーリーの部分があまり上手くハマってないような気がした。でも読んでいて切なくなる部分はあったなぁ・・・。

  • なつはずるずるっとかきこむものとしてある。僕らは夏が生命の絶頂期だと知っている

  • 出版人戦慄のディストピア小説 (版元ドットコム)
    DU BOOKS 小澤俊亮 :http://diskunion.net/dubooks/
    http://www.hanmoto.com/diary/2014/09/03/730/

    NHK出版のPR
    https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C5010101&webCode=00056382013

  • 崩壊していくアメリカ。手元の端末では他人の評価を気にしている社会。一部の富裕層にのみ提供される不老不死技術。その中で繰り広げられるラブストーリーという設定は期待を募る。NYタイムズ年間ベスト作品とのことだし。で読了したが、果たしてこれは愛の話なのかな?と考える。主人公も相手も本当に相手のことを愛していたのかな。老いることにやたらと恐怖を感じる環境にあるからためか相手の彼女の「若さ」に何より惹かれているように見えるし、彼女も自分に安寧な環境を与えてくれる人を求めているように見えるし。物語の舞台になるアメリカが徐々に破綻していく様子などは、興味深いのだが、基本のベースとなる話が中年男性による若い女子との妄想ラブストーリーぽいので、それも含めてひたすら「悲しい話」だなあ。

    スラング多用の口語体のものを翻訳しているため、とても読みづらい(原書で読んだほうがマシかも)のも難点でした。

  • ロシア系アメリカ人「39歳、中年でキモオタ」のレニーと、韓国系アメリカ人「24歳、若くて華奢で、気の強い美人」のユーニスが出会い、スーパーサッドなラヴストーリーが展開される。

    舞台は近未来のアメリカ。若者は現代のスマホのような「アパラット」を持ち歩き、それでイメージ(画像)を見たり、人にかざして、その人の健康指数や性的魅力など、あらゆる情報をチェックする。レニーは資産がそこそこあるものの、それ以外の評価は最低ランクの男性。

    レニーの会社は、永遠の命を手に入れるため、若返る薬や施術法を開発しそれを売る「ポストヒューマンサービス」だが、そんな最先端な会社にいながらも、レニーの中性脂肪は一向に下がらず、下げる努力もせず、いつも弱気で鬱々していて、自分の醜さを周りから嫌というほど思い知らされている。

    顧客を獲得するために派遣されたローマでは、全く成果を出さず、
    アメリカの会社に戻ると、会社に自分の席は無くなっていた。。

    若者達はグローバルティーンズというネットで、知性の無い会話をするのが日常で、紙媒体の本を読む人間はほとんどいない時代に、レニーはこよなく本を愛している。

    ユーニスが話す若者の間で流行している略語も、レニーにはチンプンカンプンなのだが、知ったかぶりをして墓穴を掘ったりする。

    ニューヨークタイムズ・ブックレビューで年間最優秀図書10冊のひとつに選ばれた他、40以上の紙誌で年間最優秀図書に選出されている著者ゲイリー シュタインガートのこの作品は、アメリカですごく売れている。その翻訳本。

    こんなに噛み合わない二人がどのように恋をして、その結末はどうなるのか。。。
    話は二人の恋だけではなく、崩壊寸前のアメリカも描く。ちょっとSFな要素もあり、壮大な場面もある。
    どんな状況にいても相変わらず自分の殻を破れず、うろたえているレニーに終始イライラさせられるが、
    あまりのドジっぷりにクスッと笑ってしまう。
    ハマったら、どんどん先が気になる本だ。

  • 全米各紙で年間最優秀図書に選出。近未来のNYが舞台。冴えない中年男と若い女性の恋愛を軸に来るべきディストピアを予感させる。主人公の日記/恋人のSNS投稿が絡み合い進行。随所にブラックな笑い。

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